農業・酪農・食料

北海道酪農の危機と再構築への課題

  ―数字が示す持続可能性の限界―

前北海道議会議員 北口 雄幸

 

 

 北海道酪農は日本の生乳生産量の約55%を担い、国の食料安全保障を支える基幹産業である。しかし近年、その持続可能性が急速に揺らぎつつある。現場の声と統計を照らし合わせると、課題は一時的な経営不振ではなく、構造的危機として深刻化している。 続きを読む


困窮者支援の現場から

労働・最低生活保障の崩壊と、改善への提言

コロナ災害対策自治体議員の会 共同代表/東京都足立区議会議員 小椋 修平

 

 

 

 

コロナ後も続く「社会の底抜け」

 新型コロナウイルス感染症の拡大から数年が経過し、社会は日常を取り戻しているかのように見える。だが、物価高騰の影響が拍車をかけ、困窮者支援の現場はいまだに野戦病院のような状態が続いている。新宿や池袋などで実施されている食料配布・相談会には、以前は中高年男性を中心に多くても150人程度であった行列が、年々利用者が増加している。現在は800人、900人を超える長蛇の列となり、かつてのような中高年男性のみならず、若者、女性、子連れの親、外国人など多様な人々が食料を求めている。 続きを読む


男女雇用機会均等法の施行から40年

均等法40年とものづくり産業における女性参画

  ―労働組合の立場から捉えた現状と課題―

ものづくり産業労働組合JAM中央女性協議会 事務局長 加藤 美樹

 

 

 

 

1、ものづくり産業に残る課題

 2026年は、男女雇用機会均等法の施行から40年という節目の年である。1986年に施行された均等法は、採用や配置、昇進などにおける男女差別の是正を目的に制定され、日本の雇用慣行に大きな転換をもたらしてきた。その後のたび重なる改正を経て、制度としての整備は着実に進み、女性が働き続けること自体は特別なことではなくなっている。 続きを読む


主張 「持続可能な日本へ」転換が急がれる

少子化は急で人口激減、他方、累積国家債務は世界一

『日本の進路』編集部

 

 イラン戦争で物価高が加速されて国民生活は危機的で、7月は物価高がさらに深刻化する見通しだ。
 だが、総務省が発表した国勢調査結果も衝撃的だ。2025年、413万の外国人を含む日本の総人口は1億2304万人余、減少数、減少率ともに過去最大。国の見通しより15年も早いペースで少子化が進む。 続きを読む


河野洋平先生を追悼する

河野洋平先生を追悼する

アジアサイエンスパーク協名誉会長(神奈川県元副知事) 久保 孝雄

 神奈川が生んだ大型政治家、日本政治の良心、自民党ハト派の重鎮だった河野洋平先生が亡くなられた。日中関係の打開、改善を願うものにとって大きな痛手だ。高市発言以来日中関係が断絶し、厚い壁ができてしまっている今、この壁に風穴を開けられるのは河野先生しかいないとみんなが考えていた時だけに残念でならない。 続きを読む


沖縄県知事選挙(9月13日投開票)

  「デニー知事3選」へ

全国から圧倒的な支持・支援を呼びかけます

自主・平和・民主のための広範な国民連合


 玉城デニー知事が3選をめざす沖縄県知事選が8月27日告示、9月13日投開票で行われます。対抗して自民党が古謝玄太・前那覇市副市長を擁立し、一部国政野党も巻き込みながらデニー県政の転覆をはかろうとしています。 続きを読む


九州・沖縄から政治を変える!

 トークセッション 賛同と参加の呼びかけ

“どうせ変わらない”を変えるのは、私たち

 世界は激動の渦中にあります。アメリカ・イスラエルによるイラン侵略戦争を機に、国際関係は大きく変化し、アメリカの孤立はいっそう深まっています。この戦争は日本経済と物価高に苦しむ国民生活に多大な影響を与えています。全世界で戦争反対と生活を守るための行動が発展しています。 続きを読む


広範な国民連合・東京 ■ 第20回総会開く

政治を語ろう!日本を変えよう!

 4月26日、「自主・平和・民主のための広範な国民連合・東京」の第20回総会が開催されました。
 最初に東京共同代表の西澤清さん(全国代表世話人、元日教組副委員長)からのメッセージ「今、日本は危機的状況を迎えています。皆さんの真摯な討論で、自主的に独立したアジアの日本を打ち立てようではありませんか」が読み上げられました。 続きを読む


沖縄県立芸大ハラスメント問題

構造的な問題、誇り持てる大学に

 沖縄県立芸術大学(波多野泉学長、那覇市)で、長年にわたり学内でハラスメントが横行していることが昨年8月、地元紙の報道などで明るみとなった。玉城デニー知事も「非常にショッキング」と話すなど、波紋が広がっている。報道を受けて、卒業生を中心に実態の解明と大学の抜本的改革を求めて声が上がっている。卒業生へのアンケートなどを行っている卒業生有志3人に話を聞いた。(編集部)

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水俣病公式確認70年と戦後80年が問うこと

チッソの企業責任と国や県の責任と

水俣市議会議員 藤本 寿子

 

 

 水俣では、毎年5月1日の水俣病公式認定の日に、「水俣病犠牲者慰霊式」が開催される。今年も多くの患者団体、個人をはじめとして、石原環境大臣をはじめ、鹿児島県、熊本県知事、国会議員も14人が参加。公式確認70年ということでいつになく参列者が多く感じた。毎年繰り返される祈りの言葉であるが、患者代表の緒方正実さんの祈りの言葉には、苦悩の思いが滲み出る。 続きを読む


日常の危機から立ち上がる「接続」の思想

ガザ、ウクライナ、あるいは生活の地続きにある若者の平和主義

明治大学学生 佐伯 蓮

 

 この一年ほどの間に、日本社会の底流では決定的な変化が起きている。「戦争」や「憲法」をめぐる問題に対して、若い世代の中で少しずつ、しかし確実に空気が変わり始めているのだ。SNSや街頭で見られるようになった若者たちの自発的な抗議や緩やかな集いは、彼らが抱く危機感の正体を鮮やかに証明している。今の若者たちがなぜ憲法や戦争反対の声を取り戻しつつあるのか。 続きを読む


第22回全国地方議員交流研修会(7月21日から)への参加を呼びかける

「2027年の介護保険制度改正」オンライン学習会開催

 

 

 「2027年の介護保険制度」オンライン学習会が小竹雅子さんを講師に5月13日開催された。昨年の第21回全国地方議員交流研修会参加議員の呼びかけで結成準備が進む「社会保障の確立を求める議員連盟(準備会)」(発起人代表・上山貞茂鹿児島県議会議員)が主催し、北海道から沖縄まで170人が参加した。テーマは27年から本格実施される介護保険制度改正であり、制度の持続可能性を名目に大きな転換点を迎える内容が示された。講師の小竹さんは、介護保険制度の発足以前から、介護保険に着目し電話相談を開設したり、制度発足後もメールマガジン「市民福祉情報」を無料発信したりするなど、制度の在り方について数々の問題を提起している。 続きを読む


日本の安全保障の議論の偏り

ピントのずれた安全保障議論「セルフ兵糧攻め」

東京大学特任教授・名誉教授 鈴木 宣弘

 

 

 日本の安全保障の議論は軍事的な側面ばかりに力点が置かれている。政府は3月31日、他国から武力攻撃を受けた際に住民が避難する「シェルター」を2030年までに市区町村単位の人口カバー率100%を目標として確保する基本方針を閣議決定した。シェルターも準備して、いざとなれば、「攻めていくぞ」と言わんばかりの威勢のよさが目立つ。 続きを読む


生活困難の打開への課題と視点

賃上げこそ物価高対策の王道である

ものづくり産業労働組合JAM会長 安河内 賢弘

 

 

 今日、日本社会が直面している物価高は、多くの人々の生活を不安定にし、将来への展望を曇らせている。食料品やエネルギー、住宅関連費用の上昇は、日々の暮らしに直結する問題であり、とりわけ低所得層や中間層に大きな負担を強いている。
 政府は補助金や減税、価格抑制策などを繰り返し打ち出している。だが、それらは一時的な対症療法に過ぎず、問題の根源的な解決には至っていない。 続きを読む