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日米地位協定の抜本見直しは日本全国の課題!

地方議会で見直し求める決議相次ぐ

最終更新 2004年3月26日


 米軍基地のあるなしに関わらず地方議会で地位協定抜本見直しを国に要求する声が高まっている。政府に対し、地位協定の抜本見直しを求める意見書が、29都道府県議会で採択された(下記の表参照)
 沖縄県では昨年5月にも、米兵による女性強姦事件が発生した。あいつぐ米兵犯罪に対し、基本的にわが国の法令は適用されず、基地の運営や駐留米国人の法的地位等は、日米地位協定によって定められている。しかし、現在の地位協定では容疑者の身柄を日本側が拘束できないなど、多くの問題を抱えている。米軍基地に起因する様々な問題を解決するには、地位協定を抜本的に改定する必要がある。県民の怒りを背景に、稲嶺沖縄県知事も米軍基地を抱える都道県に対し、地位協定の抜本的見直しを求める意見書の採択を訴えた。
 米軍基地や地位協定をめぐる問題は、米軍基地を抱える地域だけでなく、日本全国の問題である。地方議会に意見書採択を求め、全国からイラク派兵反対の声とともに日米地位協定抜本見直しの声を高めよう。
イラストで見る地位協定の問題点(自治労九州地区連絡協議会作成のチラシより)

都道府県議会における
日米地位協定の抜本見直し意見書提出状況

(2004年3月26日現在 調査方法:都道府県議会担当課から聞き取り)
自治体名をクリックすると採択された意見書を読むことができます

県名 意見書採択の有無
(採択の場合は採択日も)
凡例
北海道 ○8/1 採択  ○ 29
青森 ○7/31 検討中 △ 17
岩手 ○10/3 否決 ×
宮城
秋田 ○2004 3/22
山形
福島 ○10/10
茨城 ○9/26
栃木
群馬
埼玉 ○10/10
千葉 ○10/16
東京 ○7/9
神奈川 ○7/11
新潟
富山
石川 ×
福井
山梨 ○10/8
長野
岐阜
静岡 ○10/10
愛知
三重
滋賀
京都
大阪 ○10/21
兵庫 ○12/19
奈良 ○12/16
和歌山
鳥取 ○10/8
島根 ○12/16
岡山 ○9/29
広島 ○10/2
山口 ○10/10
徳島
香川 ○10/9
愛媛 ○10/8
高知 ○10/10
福岡 ○10/9
佐賀 ○10/3
長崎 ○7/11
熊本 ○10/1
大分 ○9/29
宮崎
鹿児島
沖縄 ○7/14

意見書が採択された市町村議会

市町村議会
和歌山市 2003年12月
太田市 2003年12月19日
小金井市 2003年12月18日
武蔵野市 2003年12月17日
津久見市 2003年12月16日
八王子市 2003年12月15日
加須市 2003年10月1日
横須賀市 2003年9月29日
熊本市 2003年9月26日
三鷹市 2003年9月25日
青森市 2003年9月25日
向日市 2003年9月24日
金沢市 2003年9月22日
福島市 2003年9月22日

地方議会に対し、意見書採択を求める陳情書(案)

2003年○月○日
○○○○議会議長殿
       陳情者
       住  所○○○○○
       団 体 名○○○○○
       電話番号○○○○○
       氏  名○○○○○             印


件名
わが国政府に、日米地位協定の抜本的見直しを申し入れる意見書の採択を求める陳情

陳情事項
貴議会において、わが国政府に対して、日米地位協定の抜本的見直しを申し入れる意見書を採択すること

陳情理由
 日米安全保障条約に基づく日米地位協定により、日本には133カ所、総面積101,185ヘクタールに及ぶ米軍の基地・施設が存在している(1999年1月1日現在)。米軍駐留から今日までの50有余年、米軍は人権を無視してあらん限りの暴挙、蛮行を繰り返し、住民の生命・財産を蹂躙してきた。
 去る5月25日、またしても沖縄県金武町で米海兵隊員による女性強姦致傷事件が起きた。繰り返される凶悪事件は沖縄県民と国民に大きな衝撃を与え、新たな怒りを呼び起こした。県民の怒りを背景に、稲嶺沖縄県知事は米軍基地のある都道県をまわり、日米地位協定の抜本的見直しを求める意見書の採択を訴えた。米軍基地を抱える14都道県はこの要請を受け、意見書を採択。またそれ以外の府県にも、意見書採択の動きが広がっている。
 米軍基地と基地内に駐留している米国人には、基本的にわが国の法令は適用されず、基地の運営や駐留米国人の法的地位等は、日米地位協定によって定められている。米軍基地に起因する様々な問題を解決し、住民の福祉の向上を図るためには、日米地位協定を抜本的に改定する必要があり、これは日本全体にかかわる問題である。
 よって、国民の生命・財産と人権を守る立場から、日米地位協定を抜本的に見直すよう、日本政府に働きかける意見書を採択することを心から強く要請する。