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千葉県議会

日米地位協定の抜本的見直しを求める意見書

 わが国には、日米安全保障条約に基づく日米地位協定によって、27の都道県にわたり134施設、面積約10万1,105ヘクタールの米軍基地が所在しており、本県には、1施設、面積約210万2,000平方メートルの米軍提供施設が所在する。
 これらの米軍基地の多くが住宅地域に近接しており、米軍人・軍属等による事件・事故並びに演習に伴う山火事等自然環境の破壊、航空機等による騒音、油及び汚水の流出、PCB等有害廃棄物の処理等基地から派生する諸問題は、戦後 58年を経た今日においてもなお後を絶たず、国民生活に多大な影響を及ぼしている。
 これらの米軍基地に起因する様々な事件・事故等から国民の生命・財産と人権を守り、福祉の向上を図るためには、施設及び区域の提供、管理、返還や合衆国軍隊の活動及び合衆国軍隊構成員等の法的地位等について規定している現行の日米地位協定を抜本的に見直す必要がある。
 ドイツのボン補足協定は、1959年の締結以降三度も改正されているのに対し、日米地位協定は、1960年の締結以降一度も改正されていない。 日米地位協定が締結されて43年が経過した今、日米を取りまく環境は大きく変わってきており、もはやその運用を改善するだけでは米軍基地をめぐる諸問題の解決は到底望めない状況にある。
 よって国においては、国民の生命・財産と人権を守り、環境問題等を改善し、日米の真のパートナーシップを進める立場からも、日米地位協定の抜本的な見直しに積極的に努力されるよう強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


【提出先】
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 法務大臣 外務大臣 防衛庁長官 防衛施設庁長官