日米首脳会談 日米同盟は「反中国軍事同盟」に深化

■日中平和友好条約45周年 自主外交でアジアの平和・共生へ

 

『日本の進路』編集長 山本 正治

 岸田首相は、国民の命と暮らしには知らんぷり、年頭から欧米を歴訪してバイデン米大統領と会談、日米同盟を「反中国軍事同盟」へと「深化」させることで合意した。

 南西諸島を中心に中国をにらんだ軍備強化が急テンポに進む。昨年のペロシ米下院議長訪台で高まった東アジアの緊張は「異次元」に移る。ウクライナに続いて、東アジアで戦争の危機が高まる。

 軍事大増税を含む耐え難い国民負担増、中国敵視はわが国経済にも大打撃となる。「抑止」とは裏腹に、戦争を引き寄せ南西諸島をはじめ日本全土が戦場と化する。「新しい戦前」だ。重大な歴史的転換だが国民には説明もなく、国会にも諮られない。

 今年は、日中平和友好条約45周年。岸田政権を打倒し、国民の命を守り、中国敵視から日中関係発展へ、アジアの平和・共生へ国の進路を転換させる闘いの年にしよう。

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中国共産党第20回全国代表大会 ■ これからの日本と中国

「台湾統一急がず」に変化なし
中国党大会の意義と台湾政策

ジャーナリスト(元共同通信客員論説委員) 岡田 充

 

 

 

 5年に一度の中国共産党大会(第20回)が2022年10月16~22日に開かれ、中国式現代化政策を進め今世紀半ばに「社会主義現代化国家」と「中華民族の偉大な復興」を実現する中長期戦略を打ち出した。習近平総書記の3期目入りも承認し、習の「党の核心」地位と「党中央の権威」を守る「二つの擁護」を党規約に明記し習3期がスタートした。台湾政策では、統一を急ぐ記述や武力行使の容認は党規約には入らず、統一を急がない従来方針に変化はなかった。「ゼロコロナ政策」に反発するデモが11月末、北京、上海など全土に広がり、習と共産党退陣の声が上がったが、習指導部は規制を緩和する方針に大転換し、デモ拡大を抑え込んだ。

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中国共産党第20回全国代表大会  ■ これからの日本と中国

日中関係改善の好機を逃すな
3期目習近平指導部の対外政策を読み解き、適切な対応を

名古屋外国語大学名誉教授、日中関係学会副会長(元東京新聞・中日新聞論説委員、上海支局長) 川村 範行

 

 

 

 激動する国際情勢の中で、日本政府の舵取りが問われている。安全保障を基本とする日米同盟と経済貿易や歴史文化の絆をもつ日中関係の間で、日本は実に重要な立場にある。2022年10月の中国共産党第20回全国代表大会で3選を果たした習近平氏が盤石の体制を固めて、対米、対日の関係改善など積極的な外交に乗り出した。岸田政権はこの好機を逃すべきではない。ウクライナ戦争を契機に米国発の〝台湾有事〟が声高に叫ばれているが、日本は冷静に対応すべきである。中国を〝敵視〟するかのような安全保障政策の転換は、この好機に水を差すことになる。

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沖縄から 玉那覇 淑子

空も海も川も土地も、命の源である水までも奪われた沖縄闘いの継続の先にこそ真実の勝利がある

北谷町議会議員 玉那覇 淑子

 

 

 

 沖縄県で有機フッ素化合物(PFAS)問題が明るみに出たのは、2016年1月、北谷浄水場から高濃度のPFASが検出されたという県企業局の発表であった。北谷浄水場は極東最大のアメリカ空軍嘉手納基地を目の前にする北谷町にあり、その水源はダム水や比謝川、比謝川に合流する嘉手納基地から流出の大工廻川、そして基地内にある井戸群である。

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沖縄から 屋良 朝博

それでも戦争できますか?

新外交イニシアチブ評議員、前衆議院議員 屋良 朝博

 

 

 

十字砲火

 沖縄の米空軍に大きな変化が起きている。同時に嘉手納飛行場の爆音が激化している。
 嘉手納に常駐配備だった主力戦闘機F15C/Dが退役、撤退する。モデルの新旧入れ替えであり、既定のこととはいえ、注目はその穴埋めとして最新鋭のステルス戦闘機F22を「ローテーション」で暫定配備する措置である。
 米空軍が抱く危機感が「ローテーション配備」を導入する理由だとする米報道もある。常駐とローテーション配備の大きな違いは家族が一緒に沖縄に住むかどうかだ。常駐は家族帯同であり、ローテーションなら兵士のみの沖縄赴任になる。有事を想定すると家族は足手まといになりかねない。

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統一地方選を前に 地方自治体の現場から

国の防衛政策に、住民や自治体は関われないのか

西之表市議会議員 長野 広美

 

 

 

 昨年秋の臨時国会は10月3日に始まり、12月10日に終えた。岸田政権は何はさておき、戦争をする国をつくろうと邁進している。にもかかわらず、国民の代表である国会の場での議論が全く聞かれないことに強い危機感を抱く。
 この国の憲法は、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意」と前文に明記しているにもかかわらずである。

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統一地方選 暮らしを大切に地方から声を上げる

平和をめざし、日中友好を進めていきましょう

和歌山県議会議員 藤本 眞利子

 

 

 

 

 今日の新聞にも「防衛費2%首相指示」との見出しが一面に大きく掲載されています。新聞には27年度をめどにトマホーク500発購入へという文字が躍っていました。
 日教組出身の私としては、「教え子を再び戦場に送る日」も近いのではと暗澹たる気持ちになってきます。
 国民の中には、ロシアのウクライナ侵攻を目の当たりにし、いつ何時日本が攻められるかもしれないといった漠然とした不安があって、国の動きを容認してしまう空気感につながっているように思います。

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新春メッセージ  ■高良 鉄美

次の四半世紀を目指すための大切な第一歩

沖縄社会大衆党委員長・参議院議員 高良 鉄美

 

 

 

 昨年はいくつもの節目の周年が重なった年であった。4月には日米安保条約施行、講和条約沖縄等分離70年、5月憲法施行75年、沖縄復帰50年、9月日中国交正常化50年、さらに、10月自衛隊沖縄配備50年と目まぐるしかったことがわかる。まさに日米中が戦争と平和のはざまで複雑に絡み、沖縄の現在をめぐる状況があぶりだされた周年構図になっている。

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新春メッセージ   ■沖縄県知事

新年の抱負と決意

沖縄県知事 玉城デニー

 

 

 

 

 ハイサイ グスーヨー チューウガナビラ
 自主・平和・民主のための広範な国民連合に集う皆様には日々のたゆまぬ御活躍とご努力に対し深く敬意を表しますとともに、沖縄における諸課題へのご理解と私どもへの温かいお力添えを賜りまして、心から御礼を申し上げる次第です。

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2023年 年頭のごあいさつ

 

あけましておめでとうございます

自主・平和・民主のための広範な国民連合・代表世話人

角田   義一    元参議院副議長
西澤   清     広範な国民連合・東京代表世話人、元日教組副委員長
原田   章弘    広範な国民連合・神奈川代表世話人、元横須賀市議会議員
佐野   慶子    戦争をさせない1000人委員会・静岡共同代表、元静岡市議会議員
佐々木道博     ㈱京都総合研究所所長
中村   住代    広範な国民連合・長崎代表世話人、元長崎市議会議員

 

 新しい年を迎えました。
 私たちは昨年11月20日、第25回全国総会を行い、多くの方の参加をいただき、厳しい内外状況の中で、自主・平和・民主の日本をめざして、共に運動を進めていくことを意思統一しました。
 国民の命と生活の危機を打開し、平和を守りアジア共生の政治を実現するため奮闘しておられる全国の皆さまに、とりわけ玉城デニー知事を先頭とする沖縄の皆さまに、連帯のごあいさつを申し上げます。あらためて皆さま方の昨一年の各方面でのご協力に心から感謝を申し上げます。

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広範な国民連合第25回全国総会  ■新任の代表世話人あいさつ 佐野 慶子

戦争をさせない1000人委員会・静岡共同代表(元静岡市議会議員)佐野 慶子

 

 

 

 このたび、代表世話人に選出されました。皆さま方といっそう力を合わせ「自主・平和・民主」の政治をめざして奮闘する決意です。
 1953年設立の零細商工業者団体の事務局員として共に税や経営、大型店出店阻止の闘いや地場産業を守り育てる活動を続けてきました。1991年~2013年までの22年間、静岡市議として商工業者市民の声を市政に届ける役割を担いました。

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自主・平和・民主のための広範な国民連合  第25回全国総会決議

自主・平和・民主のための広範な国民連合 第25回全国総会決議

 

広範な国民連合第25回全国総会は、熱心な議論の末、原田章弘代表世話人の「開会あいさつ」、山本正治事務局長の「提案説明」、および「討論のまとめ」を含めて、決議を満場一致で採択した。2回に分けて掲載する。

決議の構成
1.はじめに(全国総会の課題)
2.第24回総会以後3年間の全国での活動概要と経験について
3.情勢変化の特徴と広範な国民連合の課題
(1)世界は歴史の転換点にある
(2)BRICSはじめ新興諸国が急速に新しい世界の中心に登場している(以上、本号)
(3)「日米台」の軍事一体化で中国敵視・対抗を許さない
(4)戦争か平和かの岐路に立つ東アジア
(5)国家安全保障戦略等見直し、「専守防衛」原則の放棄を許さない。憲法9条改悪に反対する
(6)経済危機と厳しさを増す国民生活
(7)窮地の岸田政権。だが、野党戦線は?
(8)問われる日本の進路。平和と国民の命を守る政治
(9)「自主・平和」の方向を鮮明にし、広範な国民各界各層の連合で政治を変える
4.広範な国民連合の当面の課題・取り組みの基本
5.広範な国民連合を強化します

 

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広範な国民連合第25回全国総会 ■ 農業問題 鎌谷 一也

壊滅しかねない日本酪農、破綻する水稲経営
農畜産業の2本柱の再構築なくして、日本の食料安保はない!

全日農会長代行、農事組合法人八頭船岡農場組合長、㈱みんなの農場会長 鎌谷 一也

 

 農民運動に関わりながらも、現場では260ヘクタールの農事組合法人の組合長、そして畜産では農事組合法人の繁殖経営のほかに、1100頭規模(搾乳牛は530頭)規模の酪農経営を行う酪農法人の会長を務めている。今、日本農業の2本柱である米と牛乳が最大の危機を迎えている。

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