髙良 鉄美一覧

争うよりも愛したい。 髙良 鉄美

辺野古埋立て設計変更不承認に関する
最高裁判決と沖縄 ―法の支配の視点から―

参議院議員・琉球大学名誉教授 髙良 鉄美

 

 

 

辺野古訴訟の経緯

 米軍普天間基地の移設先になっている名護市辺野古の埋立て工事は、沖縄県民の反対にもかかわらず、強行されてきた。これまでいくつもの裁判が県と国との間で行われてきているが、ここでは2023年9月4日の最高裁判決について取り扱う。埋立て工事は辺野古側と大浦湾側(と言っても対岸ではなく、埋立て区域を便宜上分けただけである)で行われるが、辺野古側は浅瀬で比較的工事がしやすく、現在この部分は一応の埋立ては完了している。大浦湾側については軟弱地盤等の存在もあり、沖縄防衛局は沖縄県知事に埋立て工事の設計変更を申請した。知事が同申請を不承認としたため、沖縄防衛局はこれを不服として、国交大臣に県知事の不承認の取り消しを求めて審査請求を行った。国交大臣は不承認の取消裁決を行い、さらに承認するよう知事に「是正の指示」を行った。この是正の指示が地方自治に対する「違法な関与」にあたるとして県が国を被告として裁判所に判断を求めたものだが、最高裁判所は「国の指示は適法」として上告を棄却した。

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