ウクライナの劣化ウラン弾

ウクライナの大地を劣化ウラン弾で汚染させるな!

チェルノブイリ子ども基金共同代表 小寺 隆幸

 

《劣化ウラン弾がウクライナで使われようとしている》

 3月20日、英国防省はウクライナに供与する戦車チャレンジャー2の弾薬の一部に劣化ウラン弾が含まれると表明した。翌日、プーチン大統領は、「核の成分を使い始めたものとしてロシアは対応する」と言明、ショイグ国防相は「潜在的な核衝突」であると言うなど、意図的に核兵器と結び付け牽制した。それに対し英国政府は「劣化ウラン弾は数十年にわたって使用されてきている通常兵器」であると核兵器に結び付けることを非難した上で、「人体や環境への影響は低い」として供与を正当化したのである。
 だが両者とも全く欺瞞的である。英国防省はイラク戦争で兵士に劣化ウランのリスクを知らせるカードを配っており、危険性を認識している。一方ロシアは、ジュネーブ人道的地雷除去国際センターの2022年報告に、ロシアがウクライナに劣化ウラン弾を持ち込んだと書かれているにもかかわらず、隠蔽している。

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第6回日中時事交流フォーラム

日中間の政治文書の重要さを再認識
台湾海峡の平和および東アジアの平和と発展をめざす

 日中平和友好条約45周年を記念し、日中関係における重要な政治文書を再認識するため、日本の「自主・平和・民主のための広範な国民連合」と中国のシンクタンク「華語智庫」は、4月28日の夜、第6回オンライン日中時事交流フォーラムを開催した。国際環境の激変する中、日中関係の問題点を認識し、双方の見方を出し合い、意見交換し、国交正常化以来の4つの政治文書を礎に、今後の日中関係を展望した。

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G7終焉を際立たせた広島サミット

多極世界に対応できぬ「斜陽クラブ」

元共同通信客員論説委員 岡田充

 

 主要7カ国(G7)広島サミットが5月19~21日に開催された。ウクライナ・台湾問題、経済安保の3大テーマで加盟国間に隙間風が吹き、新興・途上国など8カ国との拡大会合でも中ロに対抗する軍事同盟の強化を嫌う新興国との溝は埋まらなかった。「金持ちクラブ」として出発したG7だが、米国、日本など先進国の衰退によって世界秩序をリードするG7は終わり、多極化する世界に対応できない「斜陽クラブ」を印象付けた。会議に政権基盤の強化と「レガシー」づくりを託した岸田文雄首相は「日本の歴史で最も重要なサミット」と意気込んだが、ないものねだりに終わった。

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南西諸島の軍事拠点化を超えて

「国民の誓い」として沖縄を平和と交流の島に

ニュー・パブリック・ワークス代表理事 上妻 毅

 

 

78年目の慰霊の日を迎える沖縄では「沖縄を再び戦場にするな」との声が高まっている。こうしたなかで、玉城デニー知事は地域外交室を設置し、訪米に続いて韓国訪問、さらに7月には中国訪問も予定するなど自治体外交を積極化させている。県議会も市民運動も、平和実現の自治体外交・地域外交を求めて積極的に動き始めている。1996年に大田県政下で、「21世紀・沖縄のグランドデザイン」、沖縄県「国際都市形成構想」、2005年には国境離島の新しい将来像を提起した与那国町「自立へのビジョン」の策定に、当時の吉元政矩副知事と連携し深く関わった上妻毅氏に、いま沖縄がめざすべき方向について話を聞いた。(見出しとも文責編集部)

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G7サミット 世界の安定を促したか?

日本は自主的独自外交で
東アジアの平和と発展をめざすべき

『日本の進路』編集部

 

 岸田首相は、バイデン米大統領はじめ7カ国首脳とウクライナのゼレンスキー大統領などの参加も得て5月19日からG7サミットを開催し、「力による現状変更」を許さず、「法の支配」に基づく国際秩序の再構築なるものをめざした。マスコミも連日大きく報道し、政権支持率がマスコミ調査で9ポイントもアップするなど、岸田首相は「歴史的なサミット」と、世界を主導したとの高揚感に浸っている。
 だが、ウクライナ問題でも、中国敵視の「包囲網」形成でも、世界の分断と対立を煽って世界をいちだんと不安定化させただけだ。核廃絶も、アメリカは広島・長崎での使用をいまだに正当化している。「力による現状変更」も一昨年米軍が逃げ出したアフガニスタンや、その前のイラク等々、戦後何十回、何百回と世界に軍隊を派遣し「力による現状変更」を強行した国だ。

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[シンポジウム案内]沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流

2023年6月24日(土)昼2時~
琉球新報ホール

オンライン配信あり
同時通訳つき

[PDF]で表示

クラウドファンディングでの
参加申込、及び支援をお願いします。
6月23日「沖縄慰霊の日」と国際平和シンポジウム参加

広範な国民連合「沖縄訪問団」(6月22-24日)のご案内


広範な国民連合「沖縄訪問団」(6月22-24日)のご案内

6月23日「沖縄慰霊の日」と国際平和シンポジウム参加

広範な国民連合「沖縄訪問団」(6月22-24日)のご案内

日程 6月22日
午後7時
那覇市現地集合
23日 沖縄全戦没者追悼式(県主催)参加
24日 シンポジウム
「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」参加
(午後7時ごろ現地解散)
主催: 広範な国民連合 団長:角田義一代表世話人(元参議院副議長)
  申し込みは広範な国民連合全国事務局、または各都府県事務局
沖縄までの交通、宿泊等は各自で手配(全国事務局、または都府県事務局で相談に応じます。別途1万円程度の団費)

 

 


半歩前進の日中外相会談

台湾問題は日中関係の根幹 曖昧にしてはならない

 

『日本の進路』編集長 山本 正治

 林芳正外相が4月1日、中国を訪問し秦剛外相らと会談した。外相の訪中は実に3年3カ月ぶりである。中国側は、外相だけでなく、李強首相や共産党外交政策トップの王毅・政治局員も会見するなど歓待した。日本政府は「成果があった」といい、外務省発表は「双方は、引き続き首脳・外相レベルを含めあらゆるレベルで緊密に意思疎通を行っていくことで一致」したというから、結構なことだ。日本外務省の発表にはないが、中国新華社によると林外相は「日中間の四つの政治文書を厳守し、建設的で安定した日中関係の構築を推進」したい旨を表明したという。

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ウクライナ戦争と台湾有事 ■ 誰が代理戦争をたくらむか?

「今こそウクライナ停戦を」G7首脳に訴える

学者・ジャーナリストなどが4月5日に声明発表

 ロシアのウクライナ侵攻による戦禍を止めようと、東京大学の和田春樹名誉教授、東京外国語大学の伊勢崎賢治名誉教授、青山学院大学の羽場久美子名誉教授や岩波書店の岡本厚・前社長、ジャーナリストの田原総一朗さんら学者、ジャーナリストらのグループが5日、日本を含めた先進7カ国(G7)に「今こそ停戦を」と訴える声明を発表した。また、声明は「日本に生きる市民は台湾をめぐる戦争にも参加することはなく、戦わない」ことを訴えている。

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北海道酪農・畜産危機突破緊急集会で発言

国を動かすことが一番大事な時期だ

JAしべちゃ代表監事・千葉 澄子さん

 

 私は現在、11人のスタッフと共に、年間3000トン程度の生乳生産を行っています。
 現在、酪農現場は、飼料・肥料の高騰に加え、子牛の価格の暴落、生乳の生産抑制が重くのしかかっています。
 飼料は1・8倍、うちの3000トン規模でコーンと牧草で大体1000万円だったのが今は1800万円です。雄子牛は値段がつかないほどで1000円とか300円にしかならない。1頭の子牛が産まれるのに大体2万円経費がかかるので全く経費倒れ。以前は4~5万円でした。結局現場では今、産まれたら注射を打って殺す、もうそこまでいっちゃっているんです。

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農業崩壊の危機打開に国民的努力を

酪農家の85%は赤字経営、58%が離農検討

農業崩壊の危機打開に国民的努力を

 

 中央酪農会議の調査によると、酪農家の85%は赤字経営に陥り、58%は離農を検討している。赤字経営の約4割は、毎月の赤字額が100万円以上と深刻な状況。酪農家は苦境に立たされている。不安や怒りは募る。こうしたなか、日本最大の農業生産地、食料基地である北海道。その主力産業ともいうべき酪農畜産崩壊への危機感と打開への要求は切実だ。

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困窮する労働者・農民 現状と闘い

「大転換となる歴史的春闘」めざし
「物わかりの悪い春闘」を合い言葉に

ものづくり産業労組JAM会長 安河内 賢弘

 

 

 

 

1.春季生活闘争の歴史を振り返る

 今次春闘における300名未満の中小労組の賃上げ(定昇含む)は、8966円、3・55%であり、これは1993年の水準に匹敵する。しかし、その意味合いは大きく異なる。

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平和構築へ各国地方政府と市民社会とで共同する

沖縄県による「地域外交」の意義と可能性

成蹊大学アジア太平洋研究センター主任研究員 小松 寛

 

 

 

国際政治の変動と台湾有事

 2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻は東アジア地域の安全保障への危惧、とりわけ中国による台湾侵攻の懸念を惹起させることとなった。22年5月、日米首脳会談でジョー・バイデン大統領は中国が台湾へ侵攻した場合に軍事的に関与する意思があることを明言した。これに対し岸田文雄首相は防衛費の相当な増額を表明し、「反撃能力(敵基地攻撃能力)」の保有にも言及した(朝日新聞22年5月24日)。ここからは中国の「覇権主義」を日米同盟の強化による抑止力で封じようとする意図が見て取れる。この背景には、21世紀初頭から継続してきた「対テロ戦争」の泥沼化などに伴う世界における米国のプレゼンスの相対的な低下があり、他方で経済力と軍事力で世界第2位となった中国の台頭という、国際構造の変化がある。

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