広範な国民連合第25回全国総会 ■ 農業問題 鎌谷 一也

壊滅しかねない日本酪農、破綻する水稲経営
農畜産業の2本柱の再構築なくして、日本の食料安保はない!

全日農会長代行、農事組合法人八頭船岡農場組合長、㈱みんなの農場会長 鎌谷 一也

 

 農民運動に関わりながらも、現場では260ヘクタールの農事組合法人の組合長、そして畜産では農事組合法人の繁殖経営のほかに、1100頭規模(搾乳牛は530頭)規模の酪農経営を行う酪農法人の会長を務めている。今、日本農業の2本柱である米と牛乳が最大の危機を迎えている。

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広範な国民連合第25回全国総会  ■ 農業問題 北口 雄幸

五重苦の北海道農業
開拓以来の大ピンチ

北海道議会議員 北口 雄幸

 

 

 

 北海道議会議員の北口雄幸でございます。ただいま鈴木先生、そして鎌谷組合長からビデオでそれぞれ説明がありましたので、私が言いたかったことはあの中にかなり入っております。
 北海道農業は今、言葉で言い表せないほど、大変厳しい環境におかれています。北海道は、ばか正直に国の言いなりになり、大規模化し、しかも専業で農業を続けてきました。その結果どうなったでしょう。本当に厳しい状況なんです。開拓以来の大ピンチと言っても過言ではないと思います。

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広範な国民連合第25回全国総会 ■ 沖縄 花谷 史郎

最前線の南西諸島で何が起こっているか?

石垣市議会議員 花谷 史郎

 

 

 

 石垣島からまいりました花谷史郎と申します。2015年に明らかとなった自衛隊配備予定地が私の住んでいる所からすぐ近くだったこともあって、この問題に取り組み始め、現在市議会議員をしています。配備予定地の近くには農家が多く、私も農業をしています。
 小さな集落が多い農村だからなのか、地元の人の意見、声がまったく聞き入れられない状況が続いてきました。市民団体と連携しながら反対運動をしてきましたが、自衛隊駐屯地は23年の3月に開設される予定になっています。

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広範な国民連合第25回全国総会 ■ 沖縄 神谷 美由希

戦争が近づいている危機感 どう若者は立ち上がるか?

東アジア共同体研究所琉球・沖縄センターの若者グループYouFo 神谷 美由希

 

 

 

 沖縄から来ました神谷美由希と申します。地球温暖化を止める活動をしております。地球温暖化の深刻化よりも先に戦争が近づいている危機感から、平和な外交について強く関心をもっています。
 いま沖縄では「台湾有事」の危機に対して県民は強い危機感を抱いています。台湾有事を起こさせないための台湾との対話プロジェクトも10月に始まりました。まず戦場になる可能性が高い当事者である台湾と沖縄から声を上げていこうというプロジェクトです。

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■全国総会へのメッセージ 岡﨑 宏美

新社会党中央執行委員長 岡﨑 宏美

 

 

 

 日頃より、私ども新社会党に対するご指導ご鞭撻を心より感謝申し上げます。
 また貴団体の活躍に敬意を表します。
 岸田政権は「新しい資本主義」を打ち出しています。しかし、新自由主義から転換できない以上、劣化する雇用・分断差別が進む日本社会の現状を変える事は出来ません。さらに、ロシアの侵攻や中国の軍事増強を理由にした攻撃型軍備への転換はまさに憲法破壊そのものであり決して許されません。

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■全国総会へのメッセージ 西島 藤彦

部落解放同盟中央本部執行委員長 西島 藤彦

 

 

 

 自主・平和・民主のための広範な国民連合第25回全国総会の開催にあたり、日頃よりの部落問題の解決をはじめとした差別問題・人権問題への共同した取り組みに感謝申し上げ、総会の成功を祈念して連帯のメッセージをお送りいたします。

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■全国総会へのメッセージ  在日本朝鮮人総聯合会 

在日本朝鮮人総聯合会中央本部 国際統一局

 

 広範な国民連合第25回全国総会開催にあたり、私たちは心よりお祝いを申し上げるとともに皆さまが格差社会の是正と、平和憲法を守るために日々奮闘されていることに改めて敬意を表するものです。
 また、民族教育をはじめとする在日朝鮮人の人権擁護のための私たちの活動に対する惜しみない声援に心から感謝を申し上げます。

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■全国総会へのメッセージ 中国国際交流協会

 

中国国際交流協会

 

 広範な国民連合第25回全国代表大会開催にあたって、中国国際交流協会は謹んで熱烈なお祝いを申し上げます!
 今年は中日国交正常化50周年です。この50年、中日関係は風雨を経ながらも歩みを止めず、全体として前進してきました。9月29目、習近平総書記と岸田文雄首相は祝電を交わし、国交正常化50周年を契機として新時代の要求に沿って中日関係を一致して築いていくことを強調しました。先日、習近平総書記は党の20回大会の報告で、中国は世界平和の擁護を終始堅持し、共同発展の外交政策の考えを促進し、人類運命共同体構築を推進することを打ち出しました。

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■全国総会へのメッセージ  鳩山 友紀夫

日本の真の自立で平和と繁栄を確保する

東アジア共同体研究所理事長(元内閣総理大臣) 鳩山 友紀夫

 

 

 

 自主・平和・民主のための広範な国民連合の皆さん、先ずは第25回全国総会の開催を喜び合い、連帯のメッセージを送らせていただきます。
 ロシアのウクライナ侵攻が開始されてまもなく、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会でオンライン演説をされた際、多くの国会議員が与野党を問わずスタンディングオベーションの拍手で迎えたという。この話を伺った時、この国の安全保障に大きな不安を感じたのは私だけだったのでしょうか。
 与党のみならず、野党まで真実を見極めようともせず、西側からの報道をただ単に鵜呑みにしてアメリカに従属してしまうことの危険性を私はとても心配いたしました。言うまでもなくロシアのウクライナ侵攻は非難されなければなりません。しかし、なぜその様な行動に出たのか、真相を理解しなければこの戦争を止めさせる力にはなり得ません。実態は、ロシア軍とアメリカ・NATOの兵器との闘いがウクライナを舞台に行われております。アメリカなどによるウクライナへのNATO加盟への勧誘とウクライナ政府による親ロ派住民への民族浄化的な謀略さえなければロシアのウクライナ侵攻は無かったと思うのです。

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広範な国民連合第25回全国総会

 

「戦争をさせない」対米自主の政治をめざす

原田章弘・代表世話人

 

 

 

 

 自主・平和・民主のための広範な国民連合は11月20日、第25回全国総会を川崎市で開催した。
 総会は新型コロナ感染症第8波が拡大のさなかで、1日だけという制約された日程ではあったが、全国からの参加とオンライ参加も含めて開催され真剣な議論が繰り広げられた。この間の総括を踏まえた議論を行い、総会議案と役員提案を満場一致で採択した。特に方針では、東アジアで戦争を起こさせない、そのために「対米自主、アジアの平和・共生」を一致点に広範な各界各層の国民の連合を促し、対米従属政治を打破するため奮闘することを確認した。戦争の危険を含む重大な情勢で、全国的に戦線形成を呼びかける総会となった。

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「専守防衛」と「全方位・アジア重視外交」の原則を変えてはいけない

中国敵視の「安保戦略」閣議決定を撤回せよ

 

『日本の進路』編集部

 

 岸田政権は12月16日、外交・防衛政策の基本方針という「国家安全保障戦略」など安保関連3文書を閣議決定した。「敵」基地攻撃など、わが国政府の外交・防衛政策の歴史的大転換である。明らかに憲法違反で、しかも先制攻撃で国際法違反になりかねない。こうした重大な決定が国会を完全に無視して強行された。

 敵基地攻撃の「抑止力」強化で、平和を確保することはできない。アメリカの対中国包囲網、戦争政策の最前線に立たされ、不測の軍事衝突がいつでも起こり得る。際限なき軍拡競争となり、アメリカから大量の武器を購入し、国民は軍事費負担に耐えられない。新たな「戦前」を引き寄せてはならない。

 中国敵視の安保関連3文書閣議決定の撤回を強く求める。

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ブックレット『復帰50年 沖縄を読む/沖縄世はどこへ』を世に問うて

米国への従属を転換する覚悟と戦略が問われる

一般財団法人・東アジア共同体研究所理事 高野 孟

 

 

 

 今年は沖縄の復帰50年という大きな節目の年で、1972年の沖縄返還協定によって沖縄が27年間の「アメリカ世」を脱して再び「ヤマト世」を迎えてからのこの半世紀を一つの時代としてどう捉えたらいいのか、沖縄の側ではもちろん本土の側も含めて、盛んな議論が沸き起こるものと思われた。そこで、私が属する東アジア共同体研究所の琉球・沖縄センターでは昨秋から準備して、『復帰50年 沖縄を読む/沖縄世はどこへ』と題したブックレットを編んで今春出版した。その第1部では、私が私なりのこの50年の概観的スケッチを描き、それを呼び水にする形で、本文に当たる第2部では、沖縄と本土の50人の多彩な方々に「この50年を考えるためのこの1冊」を選んでその推薦理由を短く鋭く書いてくれるようお願いした。そのような構成にしたのは、この大きなテーマを一つの角度で切り裂くことなど到底できるはずがなく、むしろ逆にさまざまな視点から光を当てて乱反射状態をつくり出すことの方が議論をにぎやかにするのに役立つだろうという判断からであった。

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