日中一覧

柳条湖事件90周年 ■中国なしに日本経済は成り立たない

中国は日本の敵ではない 

 
アジアサイエンスパーク協会名誉会長(元神奈川県副知事) 久保 孝雄
 
 7月7日は盧溝橋事件の日。84年前の深夜、北京郊外の盧溝橋で起きた発砲事件を機に両軍が交戦、8年に及ぶ日中全面戦争に発展した。3500万の死傷者、5600億ドルの被害(中国側発表)を受けた中国は、「9・18」(満州事変。1931年関東軍の謀略事件、満州国建国へ)とともにこの日を絶対忘れない。

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緊急の国民的課題は二つ

貧窮化極まる生活危機打開と中国「敵視」政策の撤回

『日本の進路』編集部

 「総選挙を待ってはいられない」と、コロナ被災者支援に取り組む反貧困ネットワークの瀬戸大作事務局長は訴える。職も住居も失う労働者、営業困難に陥っている中小零細商工業者などの実態は厳しく緊急の支援が待ったなしだ。コロナ禍中、オリンピックどころではない。国民生活と経済が直面した危機的事態に、国と地方自治体の抜本的な対策が求められる。 続きを読む


中国と私の85年

「天の呼ぶ声」に導かれた中国との関係

早稲田大学名誉教授・元総長 西原 春夫

「盧溝橋」の形で登場した「中国」

 1937(昭和12)年7月7日、盧溝橋事件が勃発した。その後、支那事変(現在でいう日中戦争)、大東亜戦争(現在でいう太平洋戦争)へと拡大していくきっかけになった事件である。 続きを読む


盧溝橋事件、柳条湖事件記念日――歴史を鑑とすべき

「尖閣問題」 何故、中国と話し合わぬのか

『日本の進路』編集部

 7月7日は、1937年に日本の中国侵略戦争が本格化した盧溝橋事件の記念日である。9月18日には中国侵略を始めた柳条湖事件(「満州事変」、1931年)から90周年を迎える。

 日本は歴史を鑑に、発展し強国化する隣国中国と向かい合わなくてはならない。アジアの共生だけがわが国の生きる道である。 続きを読む


中国共産党設立百周年への特別な感懐

命がけで活躍した中国人青年の想いが乗り移った私

早稲田大学名誉教授・元総長 西原 春夫

 今年7月1日、中国は共産党設立百周年の記念式典を予定している。百年前の7月23日から上海で開かれた初め

ての全国代表大会(以下「中共一大」と略称)で正式に共産党が設立されたのを祝賀するためである。
 私は日本人だし、共産主義者ではないから、中国人と同じような感情は持っていない。ところが不思議にも、私にはちょっと違った特別な「感懐」がある。これは誰にも見当つかないだろう。早稲田大学の元総長である私にとっては、共産党の設立を含む中国の近代化にそれこそ命がけで活躍した多くの中国人早稲田大学出身者の想いが乗り移っているからだ。 続きを読む


[尖閣海域の「緊張」]中国海警船「侵入」は完全な「やらせ」

問題を安定的に管理することが真の国益

『日本の進路』編集長 山本 正治

 日中両国間の「高級事務レベル海洋協議」が2月3日、外務省や国家安全保障局、水産庁、海上保安庁、それに防衛省などが参加し、団長を局次長級から局長級にレベルアップして開催された。そこでは、日本側が海警法施行に「強い懸念」を伝え、一方、中国側は「国際法に合致している」とやり合ったが、「双方は、東シナ海を『平和・協力・友好』の海とするとの目標を実現していく観点からも、海洋分野における具体的な協力・交流を推進していくことで一致」した。 続きを読む


いま改めて「平和5原則」に立った日中関係の再構築を

懸案の平和解決へ問われる菅政権

元自民党幹事長 山崎 拓 氏に聞く

 米中対立激化のはざまで日本の進路が厳しく問われている。戦後ほぼ一貫して政権与党で「日米同盟」一辺倒に見えた自民党の中にも当然のようにさまざまな動きが垣間見える。
 自民党「国防族」の中心だった山崎拓氏(近未来政治研究会最高顧問。元自民党幹事長、元副総裁。防衛庁長官や建設大臣を歴任)は昨年8月、「倉重篤郎のニュース最前線 崩壊・安倍政治 山崎拓が安倍流『従米構造』の破綻を論じる」(『サンデー毎日』8月6日号)ので次のように語っていた。

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私の日中関係史(1) 戸毛 敏美

日本の侵略、敗戦と新中国成立、そして関係正常化へ

NPO法人大阪府日中友好協会副会長
関西外国語大学外国語学部名誉教授
戸毛 敏美

私は中国東北部で生まれた

 私は生まれも育ちも中国東北部黒竜江省のハルビン市です。それは日本の中国侵略と関係があります。日本は、植民地支配の属国として中国東北地方に傀儡国家満州国をつくりました。満州を支配していた日本陸軍・関東軍は物資輸送に、中国東北地方の馬を利用していました。しかし、いわゆる満州事変により国際連盟を追い出された日本は原油が手に入らなくなったこともあり、力不足の馬の品種改良が課題でした。父は、東大農学部獣医学科を卒業後、品種改良を命じられハルビンの種馬場長として勤務しました。 続きを読む


東北アジアに非核・平和の確立を!

今こそ日朝国交正常化を

「6・7朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!」集会に参加して

日朝国交正常化全国連絡会 中村元氣

6月7日、「朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!日比谷野音集会」(主催 市民連帯行動実行委員会)が小雨の降るなか開催され、約1000人が参加した。私も日朝国交正常化全国連絡会幹事の立場で福岡から参加し、意見発表をした。集会には、日本・朝鮮の市民・学生や、労働組合、平和団体のほか、韓国からも「朝鮮学校差別反対!高校無償化適用要求!金曜行動12次訪問団」のメンバーなどが参加した。 続きを読む


広範な国民連合と中国国際交流協会との連携強化

劉洪才副会長と記念撮影(中央右・劉洪才氏、左・吉田伸団長。2月5日、北京・釣魚台飯店)

 広範な国民連合訪中団は、中国国際交流協会の招聘で吉田伸代表世話人を団長に、2月4日から7日まで中国・北京を訪問した。団は、中国国際交流協会の劉洪才副会長と会見し、交流協会と意見交換の機会を持った。また、交流協会が主宰した日中平和友好条約締結40周年記念座談会にも参加し、中日両国の関係諸団体との意見交換の機会も持った。劉洪才副会長は会見で「国際交流協会を代表して来訪を歓迎する。広範な国民連合は、長期にわたり中日友好、中日交流、とりわけ民間交流の発展に努力し、大きな貢献をされた」(発言要旨を別掲)と述べ歓迎宴を開いた。 続きを読む


中国国際交流協会と広範な国民連合の意見交換

中国国際交流協会との意見交換会(5日、北京・国際交流協会)

 文徳盛・交流協会参事は司会あいさつの冒頭、「広範な国民連合から中国共産党第19回大会への大変心温まるメッセージをいただいた。また習近平主席当選の後にはお祝いのメッセージをいただいた。協会として心からお礼申し上げる」と述べた。
 双方の代表あいさつの後、交流協会の王琳・総合一所所長が「『一帯一路』政策について」、文徳盛氏が「19大について」それぞれ報告した。国民連合からは山本正治事務局長が報告し、団員が若干の質疑を行った。 続きを読む