不再戦の想い 初めての訪中記
福岡市議会議員 森 あやこ

南京大虐殺記念館で説明を聞く
南京大虐殺記念館で
2024年4月23日から27日(私は28日に所属する会の総会など動かせない予定があり1日早く帰国し、団は28日まで)まで、「九州自治体議員平和友好訪中団」として、北京・南京を訪問してきました。
私は、今回初めての中国訪問でした。経済大国の中国です。アジアでの協力関係は、経済力を落としている日本にとって大事なことです。
福岡市議会議員 森 あやこ
南京大虐殺記念館で説明を聞く
2024年4月23日から27日(私は28日に所属する会の総会など動かせない予定があり1日早く帰国し、団は28日まで)まで、「九州自治体議員平和友好訪中団」として、北京・南京を訪問してきました。
私は、今回初めての中国訪問でした。経済大国の中国です。アジアでの協力関係は、経済力を落としている日本にとって大事なことです。
訪中団長・熊本県議会議員 西 聖一
程永華先生(左)と
国際政治に目を向けると、ロシア・ウクライナ紛争を皮切りに、多くの内紛の惨劇が繰り返されています。また、この日本も米中間の対立により、北朝鮮・韓国・中国との関係も悪化しており、政府はそのことを理由に、防衛費を倍増し、「武器輸出三原則」もないがしろにし、各法律に緊急事態条項を加え、挙げ句は憲法9条を改正して、戦争のできる国へ変えようとしています。
「台湾有事は日本有事である。その覚悟を問われる」と発言した大物政治家の発言にあるように、台湾有事が、日中戦争の引き金になろうとしています。
決意表明する訪中団長西聖一・熊本県議とメンバーたち
「日中不再戦、平和友好を進める九州自治体議員の会」設立準備会・記念講演会が4月13日、福岡市内において開催され成功裏に終了した。地元福岡をはじめ九州各県から自治体議員や一般参加者を含めて80人ほどが参加し、議員の会の結成に向けて協力し合うことが確認された。
世界国際関係学会アジア太平洋会長、京都大学客員教授 羽場 久美子
九州自治体議員の会準備会合で記念講演(4月13日、福岡市)
2024年3月25日の「朝日新聞」。「変わる戦場、まるで『ゲーム』」と題して、AIとドローンを駆使した戦争が、ウクライナでロシアに対して、イスラエルでガザに対して、先進国の最新兵器で戦われていることが、イスラエル・テルアビブでの会合に出席するアメリカのデータ解析企業「パランティア・テクノロジーズ」の幹部ハリス氏へのインタビューを通して語られている。彼らは「イスラエル軍に戦争を支援するための技術を提供する」ことで合意した、と。どちらの戦争もアメリカのAI兵器で戦われている!
日露戦争で、日本のロシア攻撃をあおる英米(G・ビゴー)
編集部
岸田首相とバイデン米大統領による日米首脳会談が4月10日に行われ、共同声明も発表された。翌11日に岸田首相は、米連邦議会上下院合同会合で演説した。
また、11日には、フィリピンのマルコス大統領を加えた初の日米比3カ国首脳会談が開かれた。直前の7日には「海上協同活動(MCA)」と称し、南シナ海で自衛隊と米、比、オーストラリア海軍による共同訓練も実施された。
日米共同声明は中国を「脅威」と決めつけ、岸田首相は演説で中国について「国際社会全体の、これまでにない最大の戦略的な挑戦」と攻撃した。さらに首相は日米同盟を、「控えめな同盟」から「外の世界に目を向け強く関わる同盟」へと変質させると表明した。
日本・イスラエル・パレスチナ学生会議
日本・イスラエル・パレスチナ学生会議(JIPSC)は、2003年に設立された団体です。
会の理念は大きく二つです。
一つに、直接に紛争に関与していない日本において、イスラエル/パレスチナ両地域の学生交流の場を設けて対話を促すことです。パレスチナ紛争が長期化し、昨年10月以降は大量虐殺(ジェノサイド)といわれるほどの悲劇的事態になっています。イスラエル/パレスチナ両地域間の学生が現地で交流することはほぼ不可能な状況にあります。日本で交流の場を設けることには、ますます重要な意義があると思っています。
もう一つは、日本でイスラエル/パレスチナ問題への関心を高めることです。残念ながら、日本ではこの地域・問題への関心が低く残念ですが、紛争が激化しないと注目が集まらないといった状況です。この状況を少しでも改善したいと思っています。
静岡県立大学グローバル地域センター客員教授
元駐オランダ大使 東郷 和彦
2年前にウクライナ戦争が始まって以来、半年前にハマス・イスラエル戦争が始まって以来、悲痛な殺戮のニュースから私たちは離れられなくなっている。普通の日本人の感覚は「もうかんべんしてくれよ」「なんとか戦争止めてくれないかな」ということではないだろうか。
私は、この素朴なわが民族の国民感情に強い共感を覚える。これこそ、第2次世界大戦というすさまじい戦争を戦い、完敗した日本人が、骨の髄まで感じ取ったことではないか。まず考えなくてはいけないのは、もちろん戦争を起こさないで、武力を行使しないで、交渉によって、話し合いによって、対立と紛争をおさめていくことであろう。
角田義一さんは参議院副議長として2005年11月、中国を公式訪問。参議院と中華人民共和国全国人民代表大会(国会)との定期交流を合意した。角田さんは、地元紙「上毛新聞」の18年の連載で次のように語っている。
報告する神谷めぐみさん、左となりが伊波洋一参議院議員
「沖縄平和友好訪中団」(団長・伊波洋一参議院議員、23年12月25日~30日。本誌2月号参照)の報告会が2月12日、那覇市・沖縄青年会館で開催された。
『日本の進路』編集長 山本 正治
バイデン米大統領は、台湾「総統」選挙での民進党頼清徳候補勝利について問われて「われわれは台湾独立を支持しない」とだけ述べたという。一線を守ったということだろう。
それと比べてもわが国上川陽子外務大臣は、「頼氏の当選に祝意」を表し、「台湾は基本的価値を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーで、大切な友人だ」「日台間の協力と交流の更なる深化を図っていく」とわざわざ述べた。「台湾独立を支援していく」と言っているようなものだ。
こんなことをしていては衰退する米国の「台湾有事」策動に引き寄せられ、日本はアジアの孤児に再びなりかねない。
日中国交正常化以来、確認されてきた「台湾は中国の不可分の一部」の原則をキチンと確認し、両国の平和友好、協力関係発展を実現しなくてはならない。
伊波洋一参議院議員を団長とする「沖縄平和友好訪中団」が昨年12月25~30日、「華語シンクタンク」の招聘で中国・北京を訪れた。シンポジウム「沖縄の平和と発展」に参加の他、中日友好協会(程永華副会長)、中国国際交流協会(劉洪才副会長)などと交流した。また、駐中国日本大使館を訪問し新任の金杉憲治大使などと意見交換した。団は2月12日、沖縄県青年会館で報告会を開催する。
参議院議員 伊波 洋一
沖縄から戦争に反対し平和を求める声を中国の人々に届けるために「広範な国民連合」の協力を得て2023年12月25日~30日に「沖縄平和友好訪中団」(6人)で中国の首都・北京市を訪問し、関係団体との平和友好交流を行うことができた。お世話になった中国の関係方面の方がたに感謝申し上げます。
東アジア共同体研究所所長・元外務省情報局長 孫崎 享
(1)「外交問題評議会(CFR)」が考える危機
米国の各種研究機関で最も権威があるCFRは「24年に注目すべき紛争;予防上の優先事項に関する調査結果」を発表した。CFRの年次予防優先事項調査(PPS)は、その16年の歴史で初めて、「外交政策の専門家にとっての最大の懸念は、米国の国益に対する外国の脅威ではなく、国内の脅威の可能性である」とした。
ここで幾つかの分類を行ったが主要なものは次のとおりである。
『日本の進路』編集部
1月1日、BRICSはサウジアラビア、イランなど5カ国を新メンバーに迎え10カ国となった。他方、米国に支えられたイスラエルのジェノサイド攻撃に対するパレスチナやイエメンなど中東・アラブ人民の闘争は発展する。
新年早々、世界構造が激変したことが印象づけられた。もはや米国を頂点とする「先進」資本主義大国・帝国主義が支配する世界は過去のものである。