農業・酪農危機を国の農政転換の契機に
千葉市酪農家 金谷 雅史さん
飼料代高騰など酪農危機は続いている。「安心安全な国産牛乳を生産する会」(事務局・加藤博昭さん)のご協力で、千葉市で酪農を営んでいる金谷雅史さんにお話を伺った。(見出しとも文責編集部)
千葉市酪農家 金谷 雅史さん
飼料代高騰など酪農危機は続いている。「安心安全な国産牛乳を生産する会」(事務局・加藤博昭さん)のご協力で、千葉市で酪農を営んでいる金谷雅史さんにお話を伺った。(見出しとも文責編集部)
熊本県・広範な国民連合全国世話人 山下 初男
今度の統一地方選挙の特徴は、一つは参政党とか新しい政党が出てきたこと。関連して「維新」の全国展開、そして女性の増加、その3つぐらいがマスコミを通じて宣伝された。それがかなり有権者の意識の中に浸透して、選挙の結果としても反映している。
広範な国民連合・代表世話人 角田 義一
群馬はご承知とおり戦後、福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三、福田康夫の4人の総理大臣を輩出いたしました。文字どおり全国でも有数な保守王国です。
私は現在 86歳で立憲民主党群馬県総支部連合会の最高顧問を仰せつかっております。今回の県議会選挙前橋地区の小川あきら、高崎地区の鈴木あつ子、伊勢崎市区のかがや富士子の女性3人の選挙責任者となり、微力ではありますが懸命に頑張ってまいりました。
その結果を踏まえ、新たな教訓を得ましたので報告いたします。
『日本の進路』編集長 山本 正治
4月の統一地方選挙と衆参5補欠選挙の一連の選挙結果は一般に、自民党「辛勝」、日本維新の会や参政党の「躍進」と言われる。何ごとも物事は表面だけ見ていると本質的なこと、趨勢を見誤る。
チェルノブイリ子ども基金共同代表 小寺 隆幸
3月20日、英国防省はウクライナに供与する戦車チャレンジャー2の弾薬の一部に劣化ウラン弾が含まれると表明した。翌日、プーチン大統領は、「核の成分を使い始めたものとしてロシアは対応する」と言明、ショイグ国防相は「潜在的な核衝突」であると言うなど、意図的に核兵器と結び付け牽制した。それに対し英国政府は「劣化ウラン弾は数十年にわたって使用されてきている通常兵器」であると核兵器に結び付けることを非難した上で、「人体や環境への影響は低い」として供与を正当化したのである。
だが両者とも全く欺瞞的である。英国防省はイラク戦争で兵士に劣化ウランのリスクを知らせるカードを配っており、危険性を認識している。一方ロシアは、ジュネーブ人道的地雷除去国際センターの2022年報告に、ロシアがウクライナに劣化ウラン弾を持ち込んだと書かれているにもかかわらず、隠蔽している。
日中平和友好条約45周年を記念し、日中関係における重要な政治文書を再認識するため、日本の「自主・平和・民主のための広範な国民連合」と中国のシンクタンク「華語智庫」は、4月28日の夜、第6回オンライン日中時事交流フォーラムを開催した。国際環境の激変する中、日中関係の問題点を認識し、双方の見方を出し合い、意見交換し、国交正常化以来の4つの政治文書を礎に、今後の日中関係を展望した。
元共同通信客員論説委員 岡田充
主要7カ国(G7)広島サミットが5月19~21日に開催された。ウクライナ・台湾問題、経済安保の3大テーマで加盟国間に隙間風が吹き、新興・途上国など8カ国との拡大会合でも中ロに対抗する軍事同盟の強化を嫌う新興国との溝は埋まらなかった。「金持ちクラブ」として出発したG7だが、米国、日本など先進国の衰退によって世界秩序をリードするG7は終わり、多極化する世界に対応できない「斜陽クラブ」を印象付けた。会議に政権基盤の強化と「レガシー」づくりを託した岸田文雄首相は「日本の歴史で最も重要なサミット」と意気込んだが、ないものねだりに終わった。
ニュー・パブリック・ワークス代表理事 上妻 毅
78年目の慰霊の日を迎える沖縄では「沖縄を再び戦場にするな」との声が高まっている。こうしたなかで、玉城デニー知事は地域外交室を設置し、訪米に続いて韓国訪問、さらに7月には中国訪問も予定するなど自治体外交を積極化させている。県議会も市民運動も、平和実現の自治体外交・地域外交を求めて積極的に動き始めている。1996年に大田県政下で、「21世紀・沖縄のグランドデザイン」、沖縄県「国際都市形成構想」、2005年には国境離島の新しい将来像を提起した与那国町「自立へのビジョン」の策定に、当時の吉元政矩副知事と連携し深く関わった上妻毅氏に、いま沖縄がめざすべき方向について話を聞いた。(見出しとも文責編集部)
『日本の進路』編集部
岸田首相は、バイデン米大統領はじめ7カ国首脳とウクライナのゼレンスキー大統領などの参加も得て5月19日からG7サミットを開催し、「力による現状変更」を許さず、「法の支配」に基づく国際秩序の再構築なるものをめざした。マスコミも連日大きく報道し、政権支持率がマスコミ調査で9ポイントもアップするなど、岸田首相は「歴史的なサミット」と、世界を主導したとの高揚感に浸っている。
だが、ウクライナ問題でも、中国敵視の「包囲網」形成でも、世界の分断と対立を煽って世界をいちだんと不安定化させただけだ。核廃絶も、アメリカは広島・長崎での使用をいまだに正当化している。「力による現状変更」も一昨年米軍が逃げ出したアフガニスタンや、その前のイラク等々、戦後何十回、何百回と世界に軍隊を派遣し「力による現状変更」を強行した国だ。
『日本の進路』編集長 山本 正治
林芳正外相が4月1日、中国を訪問し秦剛外相らと会談した。外相の訪中は実に3年3カ月ぶりである。中国側は、外相だけでなく、李強首相や共産党外交政策トップの王毅・政治局員も会見するなど歓待した。日本政府は「成果があった」といい、外務省発表は「双方は、引き続き首脳・外相レベルを含めあらゆるレベルで緊密に意思疎通を行っていくことで一致」したというから、結構なことだ。日本外務省の発表にはないが、中国新華社によると林外相は「日中間の四つの政治文書を厳守し、建設的で安定した日中関係の構築を推進」したい旨を表明したという。
学者・ジャーナリストなどが4月5日に声明発表
ロシアのウクライナ侵攻による戦禍を止めようと、東京大学の和田春樹名誉教授、東京外国語大学の伊勢崎賢治名誉教授、青山学院大学の羽場久美子名誉教授や岩波書店の岡本厚・前社長、ジャーナリストの田原総一朗さんら学者、ジャーナリストらのグループが5日、日本を含めた先進7カ国(G7)に「今こそ停戦を」と訴える声明を発表した。また、声明は「日本に生きる市民は台湾をめぐる戦争にも参加することはなく、戦わない」ことを訴えている。
JAしべちゃ代表監事・千葉 澄子さん
私は現在、11人のスタッフと共に、年間3000トン程度の生乳生産を行っています。
現在、酪農現場は、飼料・肥料の高騰に加え、子牛の価格の暴落、生乳の生産抑制が重くのしかかっています。
飼料は1・8倍、うちの3000トン規模でコーンと牧草で大体1000万円だったのが今は1800万円です。雄子牛は値段がつかないほどで1000円とか300円にしかならない。1頭の子牛が産まれるのに大体2万円経費がかかるので全く経費倒れ。以前は4~5万円でした。結局現場では今、産まれたら注射を打って殺す、もうそこまでいっちゃっているんです。
酪農家の85%は赤字経営、58%が離農検討
中央酪農会議の調査によると、酪農家の85%は赤字経営に陥り、58%は離農を検討している。赤字経営の約4割は、毎月の赤字額が100万円以上と深刻な状況。酪農家は苦境に立たされている。不安や怒りは募る。こうしたなか、日本最大の農業生産地、食料基地である北海道。その主力産業ともいうべき酪農畜産崩壊への危機感と打開への要求は切実だ。