労働運動の社会的役割を改めて考える

水道は地域自治の問題であり生命の問題である

辻谷貴文(全日本水道労働組合書記次長)

日本の水道は「いま」

 「日本の水道は世界一」と、国内外からの呼び声が高い日本の水道。水ビジネスに興味津々の企業家や経済界は、「日本の水道の技術を世界へ」と、2025年には110兆円規模といわれる水ビジネス市場に打って出ようと躍起になっている。いまや石油ではなく「水」に起因して戦争が起こる時代であり、水(Water)=金(Gold) という構図が彼らの頭の中にあるようだ。 “労働運動の社会的役割を改めて考える” の続きを読む

自治体議員から見た「社会の市場化」

新宿区議会議員・弁護士 三雲崇正

 私は、1977年生まれで、2004年に弁護士になってから約10年に、大手渉外法律事務所で国内外の大企業や投資家の経済活動を法的な側面からサポートする仕事をしました。その後、独立し、15年春からは区議会議員兼弁護士として、地域の中で活動しています。
 その間、山田正彦・元農水大臣に誘われて「TPP交渉差止・違憲訴訟」弁護団に参加し、自由貿易・投資協定について以前とは別の角度から検討する機会を得、また自治体議員として、地域社会や公共分野と民間事業者の経済活動との間の関係について考えさせられることとなりました。 “自治体議員から見た「社会の市場化」” の続きを読む

北海道の鉄道で何が起こっているか(上)

JR北海道の経営危機と鉄道網維持のあり方

北海道議会議員 梶谷 大志

1 はじめに

 JR北海道の経営危機の発端は、2011年5月に札幌市と帯広市を結ぶ、道内幹線である石勝線での特急列車脱線炎上事故であった。

炎上し、トンネルから牽引された列車
炎上し、トンネルから牽引された列車

 この列車はトンネル内で脱線し、煙で顔を真っ黒にし避難した乗客が、その恐ろしさも入り交じったコメントがニュースで放映された。
 あまりにも身近な出来事として、道民全体にとても大きな衝撃を与えた。しかも、当時の北海道議会議長までもが乗り合わせていたので、余計驚きを与えたのである。 “北海道の鉄道で何が起こっているか(上)” の続きを読む