アジアの共同をいかにつくるか?
青山学院大学教授 羽場 久美子
「ツキジデスの罠」
「権力が入れかわるとき、戦争が始まる」――ハーバード大学教授、グレアム・アリソンは、紀元前431年に始まったペロポネソス戦争以降2000年の体制転換を分析しつつ、『米中戦争前夜』でこう述べている(1)。2020年の新型コロナウイルスの蔓延はさらにそれを推し進めているように見える。20年8月初めまでの6カ月で500万人の感染、16万人の死者を出し、さらに感染を拡大させているアメリカは、経済のみならずコロナ対策においてもリーダーとしての正統性を失いつつある。同盟国欧州や日本でさえアメリカ・トランプ政権の経済的・政治的衰退と同盟国批判に戸惑いを見せている。 続きを読む

西原春夫元早稲田大学総長や瀬戸内寂聴氏はじめ各界長老の皆さんが、「東アジア不戦」の提言をされた(本誌9月号既報)。西原氏は、提言を始めるにあたって福田康夫元内閣総理大臣に相談され、福田さんは支持し賛同されたという。米中間の争いは不測の事態すら招きかねない状況で、日米同盟関係にある日本には中国を敵視するのではなく、自主的な平和のための努力が切望されている。提言された長老の皆さんと賛同されている福田氏をはじめとする方々の努力はまことに時宜にかない、私たちの未来にとって重要な意義をもっていると考える。本誌は、今回、福田康夫元内閣総理大臣にインタビューした。(9月28日、聞き手は西澤清代表世話人。見出しを含めて文責編集部)
玉城デニー沖縄県知事後援会長、元衆議院議員・元沖縄県議会議長・元自民党沖縄県連幹事長

国一般労働組合福岡地方本部北九州支部


