国の防衛政策に、住民や自治体は関われないのか
西之表市議会議員 長野 広美
昨年秋の臨時国会は10月3日に始まり、12月10日に終えた。岸田政権は何はさておき、戦争をする国をつくろうと邁進している。にもかかわらず、国民の代表である国会の場での議論が全く聞かれないことに強い危機感を抱く。
この国の憲法は、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意」と前文に明記しているにもかかわらずである。
西之表市議会議員 長野 広美
昨年秋の臨時国会は10月3日に始まり、12月10日に終えた。岸田政権は何はさておき、戦争をする国をつくろうと邁進している。にもかかわらず、国民の代表である国会の場での議論が全く聞かれないことに強い危機感を抱く。
この国の憲法は、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意」と前文に明記しているにもかかわらずである。
広範な国民連合事務局 川崎 正
食料自給率37%、日本の農業・食料は危機的状況。会津地方の5市町村が合併した喜多方市は、学校給食の地元産化に取り組んでいる。30年前から「安全な地場産食材を活用した学校給食」に取り組んできた「熱塩加納型給食」。喜多方市を訪ね関係者にお話を伺った。
イエール大学学生 西尾慧吾
大阪では、大阪湾を有害物質を含む産業廃棄物で埋め立てて夢洲という人工島を造り、そこにカジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致する計画が強行されている。3月25日、その是非を問う住民投票請求の署名運動が始まった。
全国の地方議員有志は8月31日、田村憲久厚労相宛ての『コロナ陽性者の「自宅療養」をやめ、国の公的責任による臨時病院の病床増で入院治療を求める』要望書を提出した。賛同地方議員306人を代表して五十嵐やす子・板橋区議が参院議員会館で厚生労働省の担当者に手渡した(写真、要望書、別掲)。第17回全国地方議員交流研修会で報告者となった山田厚・甲府市議(一般社団法人全国労働安全衛生研究会代表)が呼びかけ(談話、別掲)、全国地方議員交流会事務局も協力した。コロナ感染症対策で人数が絞られたが、山田市議の他、福島みずほ・社民党党首、松尾ゆり・杉並区議(広範な国民連合・東京事務局長)、他が参加した。 続きを読む
熊本県議会議員 西 聖一
私は1983年に熊本県庁に入庁し、農業改良普及員、農業行政、農業研究センター等農業技術者として23年奉職した後、自治労推薦の議員として現在に至っています。農業に対する危機感を共有し、命を守るための日本の安全安心な食糧確保を堅持していくための運動を大きく展開したい思いを述べさせていただきます。 続きを読む
学者が知事職に挑戦して何をやりたかったのか、とよく聞かれます。もともと環境社会学者だった者が知事選挙に挑戦しました。2006年のことです。今となって振り返りながら、私は迷わず「命をつなぐ政治を求めてきた」と答えます。そのポイントは二つです。一つは、「子どもが生まれ育ち、そして親もうれしく元気、社会全体としても子育てを前向きに評価ができる」ということです。「子育て三方よし」と私は名付けました。二つ目は「災害で命を失わない」ということです。これはいわば「入り口」と「出口」です。この両方を2期8年、私なりに政策実現をめざしてきました。 続きを読む
ありがとうございます。私の前任者の鈴木直道前市長は2期務められた。その中で不可能であろうと見られていた財政再建策の抜本見直しも行って、財政の再生だけでなくて地域の再生もしっかり取り組んでいこうと舵を切られました。現在もまだその事業は例えば建設事業等が継続しています。まず私はその事業をしっかりと着地させるということが一つです。 続きを読む
東京大学法学部教授 金井利之
国は2016年度から地方交付税に、いわゆる「トップランナー方式」を導入している。トップランナー方式とは、民間委託などで業務を効率化している自治体を基準に単位費用を抑制する算定方式である。
総務省が経済財政諮問会議「第7回 国と地方のシステムワーキング・グループ」に提出した資料によると、16年度の単年度の影響額は441億円で、21年度までの累積影響額は1637億円を想定しているという(『日経グローカル』18年1月1日)。つまり、トップランナー方式の導入によって基準財政需要額が抑制され、したがって、マイナスの影響を受ける個別の自治体の合計の地方交付税配分額が減少する。このような情勢を鑑みれば、個別自治体としては、さらなる経費節減・効率化の努力が求められるという。 続きを読む
諸富 徹(京都大学)
最近、『人口減少時代の都市―成熟型のまちづくり』(中公新書)を上梓させていただいた。本書を執筆するに至った背景や問題意識のエッセンスを、この機会に述べさせていただくことにしたい。
本書では、「コンパクトシティ」の考え方を改めて打ち出している。平たく言えば、都市機能を中心に集め、都市の凝集性を高める考え方だ。2030年以降の本格的な人口減少時代を前に、都市の質を高めるためにもコンパクト化を促進する政策が必要だ、というのが本書の重要なメッセージである。 続きを読む
広範な国民連合北九州懇談会・世話人 中村哲郎
広範な国民連合・福岡は、昨年12月の総会決定に沿って地域に入って調査活動を進めようとしている。金融危機後の経済危機と急速に進む技術革新の下で、とりわけ県内のリーディング産業と位置付けられてきた自動車産業がEV化などの影響を大きく受けて地域経済の激変が予想され、県民各層の暮らしに大きな影響が出ると見られるからである。
今回、県世話人会の事前学習会で北九州懇談会の世話人の一人である中村哲郎氏が「EV(電気自動車)化に伴う自動車産業の構造的変化と県民生活への影響について」というテーマで報告した。その上で、①自動車産業が集積する地域の現場に入って、とりわけ逆風を受ける企業の経営者の話を聞き、行政に何を求めているかを聞き取る、②できれば現場の労働者、労働組合があるところでは組合の役員から、労働者の要望を聞き取る、③そうした要望を対行政の課題、とりわけ福岡県政に対する課題とする、④そのためには地方議員の役割が大きいので、協力できる地方議員と共同して、調査活動などに当たる、⑤引き続き調査活動を続けながら、次回、もう少し広い範囲の人たちに呼びかけて学習会を開催する、などを今後の活動方向として確認した。
大企業は、企業間の国際競争に打ち勝とうと急テンポで、IoT、AI、ロボット化など技術革新に対応する合理化を進めている。疲弊した地域経済の中で自動車や電機など生き残った産業分野でも大打撃が避けられない。こうした中での福岡の取り組みは全国的に重要な意味をもつであろう。中村氏の報告要旨を紹介する。【編集部】
電気自動車(EV)化の流れが加速していて、自動車産業には大きな構造的な変化が起ころうとしています。その背景についてお話ししたい。そしてもう一つは、そういう大きな構造変化の中で、日本の自動車産業、特に福岡県は麻生県政・小川県政の中で、北部九州自動車産業アジア先進拠点構想として「180万台生産」を目標にするなど、県政の重要な柱にしているわけですから、そこにどのような影響が及ぶのかということをお話しします。 続きを読む
京都大学こころの未来研究センター教授 広井良典
「AI(人工知能)」という言葉が、あらゆる場面や領域で現れるようになっている。現実的な場面では、AIによって人間の仕事ないし雇用の大半が取って代わられ大量の失業が生まれるといった話題がある半面、AIは多様な可能性やビジネスチャンスを生み出し、それを最大限活用していくことが、生活の利便性や、防災などさまざまな政策領域における的確な未来予測や意思決定につながるという見解もある。 続きを読む
本稿は「【特集】今、地域で何が進んでいるか」を構成するいくつかの論文の前書であり要旨でもある。
これほど率直な物言いの閣議決定も珍しいのではないか。
安倍政権の看板政策として鳴り物入りで始まった「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の改訂を決定した昨年12月22日の閣議決定(以下、『改訂』)のことである。「最近では、関係者の中で地方創生への熱意が薄れているのではないか」と指摘した。2107年度が5カ年の「総合戦略」の中間年に当たることから、各施策について総点検を実施した結果を踏まえた評価である。この指摘は、官僚たちの、熱意が薄れ地方創生をほとんど口にすることがなくなった安倍首相への当てつけかもしれない。もっとも最初から、安倍首相に「熱意」があったとは思えないが。 続きを読む
辻谷貴文(全日本水道労働組合書記次長)
「日本の水道は世界一」と、国内外からの呼び声が高い日本の水道。水ビジネスに興味津々の企業家や経済界は、「日本の水道の技術を世界へ」と、2025年には110兆円規模といわれる水ビジネス市場に打って出ようと躍起になっている。いまや石油ではなく「水」に起因して戦争が起こる時代であり、水(Water)=金(Gold) という構図が彼らの頭の中にあるようだ。 続きを読む
新宿区議会議員・弁護士 三雲崇正
私は、1977年生まれで、2004年に弁護士になってから約10年に、大手渉外法律事務所で国内外の大企業や投資家の経済活動を法的な側面からサポートする仕事をしました。その後、独立し、15年春からは区議会議員兼弁護士として、地域の中で活動しています。
その間、山田正彦・元農水大臣に誘われて「TPP交渉差止・違憲訴訟」弁護団に参加し、自由貿易・投資協定について以前とは別の角度から検討する機会を得、また自治体議員として、地域社会や公共分野と民間事業者の経済活動との間の関係について考えさせられることとなりました。 続きを読む