日中一覧

日中平和友好条約45周年

確認された原則を踏まえ、もっと前へ!アジアの共生へ!

『日本の進路』編集部

 

 10月23日、日中平和友好条約発効から45周年を迎える。「国交正常化共同声明での原則」や「平和5原則」などにのっとった両国関係を再確認し、もっと前へ進まなくてはならない。
 1931年9月18日に満州事変・中国侵略戦争を本格化させて47年、日本敗戦から33年、ようやくわが国は中国と条約で正常化を実現した。日本は日米安保体制下だったが中国と協力関係を強化する道に進んだ。

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沖縄と中国・台湾の歴史的関係に学ぶ

日中平和友好条約締結45周年

沖縄を再び戦場にしない

琉球大学名誉教授 上里 賢一

 

 

 

 

一、東アジアの安定こそ繁栄の道

 沖縄の歴史を振り返って言えることは、東アジア地域の安定があってこそ、平和で豊かな生活ができるということである。
 東アジアの中で土地の広さや人口の多さから言って、中国の存在は昔から圧倒的に巨大であり、中国の動向が周辺国の進路に大きな影響を与えることも変わっていない。「唐は差し傘(これほど広い)、大和は馬の蹄、沖縄は針の先」という俚諺には、三者の地理的関係がよく表現されている。ただ、最近の辺野古の新基地建設に対する日本政府の沖縄の民意無視の冷たい姿勢に、「唐は傘のように沖縄を守ってくれたが、大和は蹴散らすだけだ」と揶揄する見方もある。

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日中平和友好条約45周年における日中関係と台湾問題

日中平和友好条約締結45周年

世界の流れは変わった

東アジア共同体研究所長(元外務省情報局長) 孫崎 享

 

 

 

 

1 世界の潮流の中における日中関係

 今日日本の外交安全保障政策は米国との「同盟関係(本質は日本の米国への隷属)」を最優先し、この枠内で動く。日中関係は日本や中国独自の選択で動くのではなく、米国の指示の範囲内で動く。

 そして、「米国の中国への認識、関与の仕方が変わると、それは日中関係にも影響する」ことを十分に認識しておく必要がある。

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「安保3文書」と「岸田軍拡」の危険性

日中平和友好条約締結45周年

「台湾有事」は米軍が想定する戦争計画

参議院議員(会派「沖縄の風」代表) 伊波 洋一

 

 

 

 米海兵隊普天間基地のある宜野湾市に住み、離発着する米軍機の爆音に悩まされる毎日ですが、今夏は例年以上にオスプレイやヘリ以外の外来の米軍ジェット戦闘機の離発着回数と爆音が激しいと感じます。沖縄近海で在日米軍の訓練や演習が行われており、米軍機騒音の激化は「台湾有事」に向けた米軍演習の増加と思われます。

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日中平和友好条約締結45周年 鳩山 友紀夫

日中平和友好条約締結45周年

日中関係は今まさに岐路に

鳩山 友紀夫さん あいさつ 

東アジア共同体研究所理事長(元内閣総理大臣) 

 

 

 今から45年前の8月12日に日中両国が平和友好条約に署名したことを心からお祝いします。
 主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政に対する相互不干渉、平等及び互恵並びに平和共存の諸原則を謳い、すべての紛争を平和的な手段により解決をすることを確認した平和友好条約の意義と有効性は、今日に至るまでいささかも失われておりません。

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玉城沖縄県知事訪中

多面的な交流へ確かな手応え
新時代の日中関係 アジアの持続的な平和と繁栄めざす

 

『日本の進路』編集部

 日中平和友好条約45周年の夏、展望ある新たな動きが始まった。玉城デニー沖縄県知事が中国を訪問、中国側は歓迎し李強首相など政府要人らと会談した。一連の交流で玉城知事は、「日中友好関係の強化、さらにはアジアの持続的な平和と繁栄に貢献したい」と強調し、また、運休していた直行便の再開・拡大、訪中時のビザ取得緩和などを要望した。7日、沖縄に戻った知事は、「沖縄と中国の多面的な交流の活性化に向けて確かな手応えを感じた」と成果を確認した。新時代の日中関係へ、沖縄は突破口を切り開いた。沖縄が交流を継続・強化し、全国も続いて、この道を確かなものとしたい。

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世界構造の大変動と日中関係の新段階

日中平和友好条約45周年

ー中国敵視は日本衰退を加速するー

アジアサイエンスパーク協会名誉会長・元神奈川県副知事 久保 孝雄

 

 

 

世界を変える中国台頭

 現代はいくつもの世界的構造変化が重なって進行している世界史の大転換期である。アメリカの世界覇権が崩壊しつつあるだけでなく、西洋による世界支配も終わりつつある一方、アジア、グローバルサウスの台頭が続く。この世界史的構造変動を起動し、駆動している最大の要因は中国の台頭である。1949年の中華人民共和国の誕生、その後の躍進、世界大国としての台頭がアジアを変え、世界を変え、国際関係を変えつつある。

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日中平和友好条約45周年 歴史の反省を忘れない

この道を堅持し緊張緩和・平和と発展へ

『日本の進路』編集部

 

 沖縄県は6月23日「慰霊の日」を迎え、8月15日には日本敗戦から78年を迎える。一方、8月12日は日中平和友好条約45周年の記念すべき日だ。
 岸田政権は通常国会で軍事費増を担保する特別措置法を成立させた。中国を事実上の「敵国」扱いし、歴代自民党政権が曲がりなりにも堅持してきた「専守防衛」の原則を投げ捨て、軍事大国への道を公然と進み始めた。
 こうした岸田政権に反対し、平和国家として近隣諸国地域との対話と交流強化をめざす動きも進んだ。とくに沖縄県の㆒連の動きは象徴的で、県の「地域外交」が始動し、間もなく玉城デニー知事も訪中する。平和をめざす県民運動では若者を先頭に新しい動きも進む。
 6月24日にはシンポジウム「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」も成功した。
 こうした新しい流れを促進し全国に広げ、自主・平和の外交で東アジアの平和と安定、繁栄につなげる時だ。日中平和友好条約45周年をその時にしようではないか。

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第6回日中時事交流フォーラム

日中間の政治文書の重要さを再認識
台湾海峡の平和および東アジアの平和と発展をめざす

 日中平和友好条約45周年を記念し、日中関係における重要な政治文書を再認識するため、日本の「自主・平和・民主のための広範な国民連合」と中国のシンクタンク「華語智庫」は、4月28日の夜、第6回オンライン日中時事交流フォーラムを開催した。国際環境の激変する中、日中関係の問題点を認識し、双方の見方を出し合い、意見交換し、国交正常化以来の4つの政治文書を礎に、今後の日中関係を展望した。

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半歩前進の日中外相会談

台湾問題は日中関係の根幹 曖昧にしてはならない

 

『日本の進路』編集長 山本 正治

 林芳正外相が4月1日、中国を訪問し秦剛外相らと会談した。外相の訪中は実に3年3カ月ぶりである。中国側は、外相だけでなく、李強首相や共産党外交政策トップの王毅・政治局員も会見するなど歓待した。日本政府は「成果があった」といい、外務省発表は「双方は、引き続き首脳・外相レベルを含めあらゆるレベルで緊密に意思疎通を行っていくことで一致」したというから、結構なことだ。日本外務省の発表にはないが、中国新華社によると林外相は「日中間の四つの政治文書を厳守し、建設的で安定した日中関係の構築を推進」したい旨を表明したという。

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平和構築へ各国地方政府と市民社会とで共同する

沖縄県による「地域外交」の意義と可能性

成蹊大学アジア太平洋研究センター主任研究員 小松 寛

 

 

 

国際政治の変動と台湾有事

 2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻は東アジア地域の安全保障への危惧、とりわけ中国による台湾侵攻の懸念を惹起させることとなった。22年5月、日米首脳会談でジョー・バイデン大統領は中国が台湾へ侵攻した場合に軍事的に関与する意思があることを明言した。これに対し岸田文雄首相は防衛費の相当な増額を表明し、「反撃能力(敵基地攻撃能力)」の保有にも言及した(朝日新聞22年5月24日)。ここからは中国の「覇権主義」を日米同盟の強化による抑止力で封じようとする意図が見て取れる。この背景には、21世紀初頭から継続してきた「対テロ戦争」の泥沼化などに伴う世界における米国のプレゼンスの相対的な低下があり、他方で経済力と軍事力で世界第2位となった中国の台頭という、国際構造の変化がある。

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日中国交正常化50周年記念シンポジウム

日本の進むべき道を議論 台湾有事を回避せよ

 

 

 

日中国交正常化50周年記念シンポジウムが2022年12月23日、参議院議員会館でZoom併用で開催された。主催は同シンポジウム実行委員会で、東アジアの平和と発展を実現するために日本が進むべき方向について、活発な議論が行われた。

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中国共産党第20回全国代表大会 ■ これからの日本と中国

中国の改革開放は終わるのか?

東京大学教授 丸川 知雄

 

 

 

習近平の全面勝利に
終わった党大会

 2022年10月に開催された中国共産党の第20回大会およびその直後の中央委員会総会は習近平の全面的勝利となった。共産党のトップ7人である中央政治局常務委員のうち5人は「習近平派」とされる人々で固められ、「共青団派」に属するとされる李克強と汪洋は続投も可能な年齢だったのに、自発的に退任させられた。また、「共青団派」のホープだった胡春華は政治局委員からヒラの中央委員に降格となった。

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中国共産党第20回全国代表大会 ■ これからの日本と中国

「台湾統一急がず」に変化なし
中国党大会の意義と台湾政策

ジャーナリスト(元共同通信客員論説委員) 岡田 充

 

 

 

 5年に一度の中国共産党大会(第20回)が2022年10月16~22日に開かれ、中国式現代化政策を進め今世紀半ばに「社会主義現代化国家」と「中華民族の偉大な復興」を実現する中長期戦略を打ち出した。習近平総書記の3期目入りも承認し、習の「党の核心」地位と「党中央の権威」を守る「二つの擁護」を党規約に明記し習3期がスタートした。台湾政策では、統一を急ぐ記述や武力行使の容認は党規約には入らず、統一を急がない従来方針に変化はなかった。「ゼロコロナ政策」に反発するデモが11月末、北京、上海など全土に広がり、習と共産党退陣の声が上がったが、習指導部は規制を緩和する方針に大転換し、デモ拡大を抑え込んだ。

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