北朝鮮の脅威と日本の不可解な対応

2016-shinroRogo

<シリーズ・日本の進路を考える>
世界の政治も経済も危機は深まり、わが国を亡国に導く対米従属の安倍政権による軍事大国化の道に代わる、危機打開の進路が切実に求められている。
本誌では、各方面の識者の方々に「日本の進路」について語ってもらい、随時掲載する。(編集部)

丹羽宇一郎

 北朝鮮の脅威が再び高まっています。相次ぐ示威的な行動に対し、米国など国際社会も強硬姿勢を示しています。なんともきな臭い空気が漂う中で、どうしても首をかしげたくなる動きがあります。日本政府の一連の対応です。 “北朝鮮の脅威と日本の不可解な対応” の続きを読む

北海道の鉄道で何が起こっているか(上)

JR北海道の経営危機と鉄道網維持のあり方

北海道議会議員 梶谷 大志

1 はじめに

 JR北海道の経営危機の発端は、2011年5月に札幌市と帯広市を結ぶ、道内幹線である石勝線での特急列車脱線炎上事故であった。

炎上し、トンネルから牽引された列車
炎上し、トンネルから牽引された列車

 この列車はトンネル内で脱線し、煙で顔を真っ黒にし避難した乗客が、その恐ろしさも入り交じったコメントがニュースで放映された。
 あまりにも身近な出来事として、道民全体にとても大きな衝撃を与えた。しかも、当時の北海道議会議長までもが乗り合わせていたので、余計驚きを与えたのである。 “北海道の鉄道で何が起こっているか(上)” の続きを読む

輪島市門前町の産廃処分場建設反対運動報告

きれいな環境、生きられる故郷を守り、子孫に残す

輪島市門前町 舘谷富士夫

 原発と産廃の建設過程は似ていて、地域の共同体を分断させる手法もほとんど同じであることに気づいた。私は石川県志賀町に立つ志賀原発の隣町に住んでいる。輪島市門前町の家の前には、「志賀原発はもうやめよう ここから27‌km」と書いた2m×4mの大きな看板を国道沿いに掲げている。本題に入る前に反産廃の闘いに向け、住民はなぜ、建設当時も今も権力に取り込まれてしまうのかを考えてみた。そのことを冒頭述べさせてもらいたい。 “輪島市門前町の産廃処分場建設反対運動報告” の続きを読む

中原浩一 北海道農民連盟書記長に聞く

北海道農業の課題と抱負

中原浩一 北海道農民連盟書記長

新たに書記長に就任して

 私は和寒町で生まれ育ち、現在55歳です。農家を代々継承し4代目になります。父親の時代は、耕地面積は6ヘクタール(ha)ぐらいでしたが、私が就農し5年後に12‌ha、10年後には18‌haになって、平成17年に法人化して、今は会社の土地も含めて52‌haで営農しています。 “中原浩一 北海道農民連盟書記長に聞く” の続きを読む

極度に緊張激化する朝鮮半島情勢

緊張緩和へ日本は積極的に動くべき

 トランプ政権は、3月1日、朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)のたび重なる中止要求にもかかわらず、韓国とその周辺海空域で米韓合同軍事演習を開始した。史上最大規模の軍事演習が、4月末まで続く。

米空軍B1戦略爆撃機(右)とF15航空自衛隊戦闘機(左2機)の共同演習(防衛省HPから)

 地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)を活用した訓練や、朝鮮の核・ミサイル施設への先制攻撃、さらには金正恩委員長の殺害を目的とする「斬首作戦」も訓練に含まれている。 “極度に緊張激化する朝鮮半島情勢” の続きを読む

謎の権力構造の正体– 「日米合同委員会」

真の主権回復と主権在民の実現が課題

『「日米合同委員会」の研究』の著者・吉田敏浩さんに聞く

 日米合同委員会は隔週の木曜日に、都心のニューサンノー米軍センターや外務省で会合を開いている。外務省北米局長が日本側代表に、法務省、農林水産省、防衛省、財務省などの高級官僚が代表代理(2016年10月現在)になっています。米側は在日米軍副司令官が代表で、在日米大使館公使を除いてほかは全員軍人です。こんな会合が何十年も密室で開かれて、米軍優位の日米地位協定の解釈や運用について協議している。そこでは米軍の要求が通っているのが実態です。 “謎の権力構造の正体– 「日米合同委員会」” の続きを読む

市民の足を守る社会的責任に誇りをもって

36年ぶりの24時間ストライキを闘って

臨港バス交通労働組合 小山 國正 委員長に聞く

「疲れて」何があってもおかしくない状態

 昨年12月4日、36年ぶりの24時間ストライキに至った。マスコミも含めてずいぶんと注目され、激励も受けた。
 出発点は、「長時間労働、長時間拘束、人員不足」という悪循環の繰り返しという長年の課題からだった。バス運行の場合、運転時分が1分でも延びると、バスの回転が悪くなって、結局それは増車・ダイヤ増加につながっていく。それに伴って人員増加になればよいが、人が増えない。長時間労働ということになってしまう。 “市民の足を守る社会的責任に誇りをもって” の続きを読む

トランプ政権と労働運動の課題を考える

小川 宏(全国農団労書記長)

 トランプ大統領がTPP離脱の大統領令に署名したことによってTPPの漂流は確定した。しかし、安倍政権は大統領選で「TPP離脱」を公約しているトランプ氏が勝利したにもかかわらず、その翌日の11月10日衆議院本会議でTPP承認案を強行採決した。 “トランプ政権と労働運動の課題を考える” の続きを読む

日米地位協定の抜本改定に向けて

広範な国民連合・神奈川

県民世論盛り上げ、黒岩知事に取り組み迫る

 昨年沖縄では、4月に元海兵隊員の米軍属による女性強姦殺人事件が、12月には名護市の海岸に米軍機オスプレイが墜落事故を起こしました。 
 「第二の基地県」神奈川でも一昨年、米軍相模総合補給廠(しょう)で爆発火災事故が起きました。厚木基地爆音訴訟では地裁段階から米軍機の飛行差し止め請求は門前払いとなりました。
 思い起こせば、1964年の米軍戦闘機の原町田駅前商店街墜落、 “日米地位協定の抜本改定に向けて” の続きを読む

インタビュー・ 沖縄から見たトランプ新政権下での日米関係

いよいよアメリカから自立する時期に

伊波 洋一 参議院議員

 昨年は高江で米軍ヘリパッド建設反対の闘いが盛り上がるなかでも、強行的、強権的にヘリパッドは完成させられてしまいました。そして、同じようなことが辺野古新基地建設でも行われようとしています。今年も「血みどろの闘い」が続くのかという感じをもっています。
 こうした状況のなかで、私も、一国会議員としてどのような闘いを日米政府に対して取り組めるかが問われていると思っています。そういうことを胸に秘めながら、参議院で糸数慶子議員と会派「沖縄の風」を発足させました。今年こそ、がんばっていきたいと思っています。 “インタビュー・ 沖縄から見たトランプ新政権下での日米関係” の続きを読む

トランプ政権と日本、われわれの課題

「アメリカ第一」を拒否し、自主・平和の旗を高く掲げよう

「日本の進路」編集部

 アメリカでトランプ政権が発足しました。世界経済危機が急速に深刻化する中、貧困と格差・国内対立の激化を巧みに利用し登場した政権です。国内の危機を中国や日本など他国に押し付け乗り切ろうとしています。そうでなくても全世界で貧困化が著しい各国国民だけでなく、支配層も現状にとどまれなくなっています。支配層は、国民に犠牲を押し付け、襲いかかってくるでしょう。保護主義の高まりは国際政治をいちだんと不安定化させ、世界は戦争を含む激動となり、さまざまなリスクが高まっています。 “トランプ政権と日本、われわれの課題” の続きを読む

オスプレイ飛行再開で抗議、申し入れを行う

 墜落機オスプレイの強引な飛行再開と沖縄県の地方自治を認めぬ最高裁判決に抗議して、「広範な国民連合」の首都圏地域の地方議員有志が、12月27日、内閣総理大臣や防衛大臣への抗議、申し入れを行った。佐藤栄佐久(元福島県知事)や上田文雄(前札幌市長)など16氏が呼びかけた「地方自治体とりわけ沖縄の地方自治と民主主義実現を求める全国地方議員共同アピール」に賛同していた広範な国民連合全国世話人の地方議員が呼びかけたもの。沖縄県選出の参議院議員伊波洋一氏が、防衛省交渉を設定するなど、地元活動が忙しい中で尽力してくれた。

“オスプレイ飛行再開で抗議、申し入れを行う” の続きを読む

米国新政権でも止まらぬ一層の国益譲歩

東京大学大学院教授 鈴木 宣弘suzuki-tpp

「儲かるのは一部企業の経営陣のみで我々の暮らしはもっと苦しくなる。これ以上ごめんだ」と、国民の「格差是正」「自由貿易見直し」の声が巨大な「うねり」となり、直接選挙だから、大統領候補もすべてTPP(環太平洋連携協定)反対と表明し、TPP破棄を主張したトランプ氏が勝利した米国のみならず、日本とニュージーランド(11月15日に61vs57で可決)以外の参加国は、1国としてTPP関連法案を可決していない。つまり、各国の市民の力が「やはりTPPは悪い」と証明しつつあるのに、我が国だけが「バラ色」としか言わず、不安の声を抑えつけ、多くの懸念事項について、国会決議との整合性も含め、納得のいく説明は得られないまま、数の力で最後は強行採決すればよいとの姿勢をあからさまにしてきた。このような非民主主義的な国は日本だけである。誰のために政治・行政をやっているのか、このような手続きは日本の歴史に大きな禍根を残す。見え透いたウソとごまかしが平然と繰り返され、まかり通ってしまう、この国は異常である。 “米国新政権でも止まらぬ一層の国益譲歩” の続きを読む

「土人」 発言根深い差別

沖縄への強権的政策が再生産

広範な国民連合全国世話人、元沖縄県教職員組合委員長石川 元平
g-ishikawa

 「触るな、くそ。どこつかんどんじゃボケ。土人が」「黙れ。こら、シナ人」
 この耳を疑うような、侮辱的な差別暴言は、10月18日、高江のヘリパッド建設阻止行動に参加した芥川賞作家・目取真俊氏に浴びせられたものだが、われわれウチナーンチュ全体に向けられたものであろう。暴言を発したのは、大阪から来た20歳代の機動隊員2人だが、機動隊を派遣したのは安倍政権そのものであり根は深い。 “「土人」 発言根深い差別” の続きを読む