[各界新春メッセージ]参議院議員 舟山 康江

謹んで新年のお慶びを申し上げます。
私は昨年5月に、所属する参議院会派の国会対策委員長を拝命し、さまざまな重要法案を巡る対応について、裏方として、他の会派と協議する役割を担うことになりました。
与党が最終盤に会期延長を強行して、国民の反対が根強く、筋違いの法案である働き方改革関連法案やカジノ法案を強引に成立させた通常国会に引き続き、安倍総理の自民党総裁選挙3選後の秋には臨時国会が開会されました。
西日本豪雨や大型台風の縦断、北海道胆振東部地震など過去最大級の災害の復旧を急ぐために、「速やかに臨時国会開会を」という野党の再三の要請は無視され、臨時国会の開会はようやく10月24日になってからでした。 続きを読む


[各界新春メッセージ]沖縄県議会議員 照屋 大河

新年明けましておめでとうございます。
「日本の進路」読者の皆さまにおかれましては、清々しい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年は沖縄にとって激動の一年でした。辺野古埋め立て承認撤回の表明直後に急逝した翁長雄志前知事との別れに、県民は深く悲しみました。そのような中、翁長前知事の遺志を受け継ぐ玉城デニー知事を歴代最多得票で誕生させ、墓前に報告できたことは何よりの供養になったのではないでしょうか。
ところが政府は、知事選挙で示された民意を無視する形で沖縄県による承認撤回の効力を一時停止し、新基地建設を強行しています。沖縄防衛局は県の度重なる行政指導や作業停止の求めに応じず、ついに昨年12月14日、埋め立て土砂の投入に踏み切りました。断じて許せません。 続きを読む


[各界新春メッセージ]元内閣総理大臣 鳩山 友紀夫

一般財団法人東アジア共同体研究所理事長
元内閣総理大臣 鳩山 友紀夫

 「日本の進路」読者の皆さん、明けましておめでとうございます。
 本年は天皇陛下のご退位に伴い、新元号、新天皇を迎える記念すべき年ではありますが、今の日本の進路、舵取りには大きな疑問を抱かざるを得ませんし、輝かしい時代とはならないのではないか、と思います。
 昨秋に行われた自民党の総裁選挙も、国民民主党の代表選挙も、それほどの国民的関心を呼ばず、盛り上がりが欠けたまま現状維持に終わった印象を受けました。他方、同時期の沖縄知事選挙は地域住民を超えた全国的関心事となり、劇的な展開を見せました。何故でしょうか。 続きを読む


新年あけましておめでとうございます

不正義・不平等と闘う全国の皆さんに、とりわけ玉城デニー知事を先頭とする沖縄県民の皆さんに感謝と連帯の新年のあいさつを申し上げます。また、昨年皆さま方からお寄せいただいたご支援、ご厚情に心より感謝申し上げます。

世界史の転換点、新年に問われる日本

世界史的な転換点の新年を迎えました。
フランス国民は、マクロン政権が進める富裕層優遇・貧困層拡大政策に怒り街頭に繰り出し政権を揺さぶっています。未曽有の貧困と格差拡大でどの国も国内対立は激化し政治は著しく不安定化して、各国間で危機を押し付け合う貿易戦争、争いも激化しています。 続きを読む


沖縄若手新春座談会「沖縄が一つになれば、強くなれる」を体現した一年だった

日米安保を認めていても、
沖縄だけにこれだけ米軍基地を集中させていいのか。
日本の皆さん、本当にそれでいいんですか

沖縄と日本は「このままでいいのか!?」

沖縄若手新春座談会

・翁長雄治(たけはる)さん(那覇市議会議員)
・照屋仁士さん(南風原町議会議員)
・玉城 愛さん(琉球大学大学院生)
司会:山内末子(沖縄県議会議員)

山内 新年明けましておめでとうございます。
一同 おめでとうございます。
山内 翁長雄治さん、照屋仁士さん、そして玉城愛さんという、これからの沖縄を担うであろう方々を招いてお話をしたいと思います。まず、新年ですので、昨年はそれぞれお忙しい一年を過ごしたと思いますけど、振り返ってみて、感想などを一言ずつお願いします。 続きを読む


[広範な国民連合]種子法廃止反対、福岡独自の県条例制定を

県民の食料と農業を守るため県政課題に

 福岡では今、福岡県独自の「主要農作物種子条例」制定を求める動きが始まっています。直接のきっかけは、8月26日に広範な国民連合大牟田地区懇談会が地域の市民団体「いちのたんぼの会」と共同して開催した「緊急学習会―タネはどうなる」でした。元農林水産大臣の山田正彦さんを講師としてお招きしたこの学習会については、速報を「日本の進路」9月号に、山田さんの講演要旨を10月号に掲載していただきました。 続きを読む


[広範な国民連合]アジアに生きる

講演とシンポジウム取り組む

 広範な国民連合・大阪は、「《世界が変わる。問われる日本の進路》―アジアで生きる―」と題した講演・シンポジウムを実行委員会の一員として開催し、成功裏に終えた。

 今年は、日中平和友好条約締結40周年であり、また、朝鮮半島情勢が一気に緩和の方向に動きだした。そこで、講演は丹羽宇一郎さん(元在中国全権大使、現在日中友好協会会長)にお願いした。シンポジストは3人で――田中誠太八尾市長、戸毛敏美大阪府日中友好協会副会長、郭辰雄コリアNGOセンター代表理事。コーディネーターは広範な国民連合代表世話人の佐々木道博さん。 続きを読む


[広範な国民連合・大阪]「アジアに生きる」

講演とシンポジウム取り組む

 広範な国民連合・大阪は、「《世界が変わる。問われる日本の進路》―アジアで生きる―」と題した講演・シンポジウムを実行委員会の一員として開催し、成功裏に終えた。
 今年は、日中平和友好条約締結40周年であり、また、朝鮮半島情勢が一気に緩和の方向に動きだした。そこで、講演は丹羽宇一郎さん(元在中国全権大使、現在日中友好協会会長)にお願いした。シンポジストは3人で――田中誠太八尾市長、戸毛敏美大阪府日中友好協会副会長、郭辰雄コリアNGOセンター代表理事。コーディネーターは広範な国民連合代表世話人の佐々木道博さん。 続きを読む


[投稿] 農業への所得補償制度の実現をめざす

「地方議員連盟」をつくりませんか!!

今井和夫(兵庫県宍粟市市議会議員)

 第15回全国地方議員交流研修会第1分科会(9月号に要旨)で報告された今井和夫さんから、地方議員連盟設立の呼びかけの投稿があった。

このままだと孫には必ず食糧危機が

 全国地方議員の皆さま、私は30年農業をやってまいり、昨年4月に市議会議員になりました。
 どの地方も同じだと思いますが、私の住むところでも毎年のように耕作放棄田が増えていきます。本当に日本はこのままでいいのでしょうか? 続きを読む


知事選も那覇市長選も歴史的圧勝

沖縄県民の怒り爆発

「オール沖縄」の結束強まる

照屋義実さん(玉城デニー知事選対顧問、城間幹子那覇市長選対本部長)に聞く
聞き手は山内末子沖縄県議会議員

 沖縄県民は歴史的な前進を遂げつつある。9月30日投開票された県知事選挙で故翁長雄志知事の後継候補で「オール沖縄」陣営が支持した玉城デニー候補が圧勝した。前回の故翁長氏の得票を上回る39万6632票で過去最多の支持を得た。一騎打ちを演じた対立候補に約8万もの差をつけたまさに「大勝」である。
 対立の自民党推薦の佐喜真淳候補は、前回「自主投票」の公明党の推薦と前回は候補者を擁立した「維新の会」の推薦で、いわゆる基礎票では上回っていた。また、菅官房長官や小泉衆議院議員らを相次ぎ投入、二階幹事長を経由しての企業・団体への締め付けなど、組織を生かした選挙戦を繰り広げた。政策的には、名護市辺野古への基地建設に言及せず「争点隠し」を行いつつ、「携帯電話料金の4割引き下げ」「玉城候補に隠し子」などの卑劣なデマ宣伝で支持をかすめ取ろうとした。こうした与党の欺瞞的な選挙戦術は、ことごとく県民の反発を買った。
 玉城デニー県政の誕生は、安倍政権に対する沖縄県民の怒りと不信の爆発である。 続きを読む


米国の対中国「新冷戦」戦略でアジアに戦乱の危険

日中平和友好条約発効40周年

軍事大国化の「強い日本」ではなく、自主的でアジアの共生をめざす国に

日本の進路』編集部

 日中両国は10月23日、戦争状態を法的に解消し平和と友好協力関係を確認した平和友好条約発効から40周年の記念すべき時を迎えた。安倍首相は25日、「日中関係を新たな段階に引き上げていきたい」と、日立製作所の中西宏明会長(日本経団連会長)はじめ約500人の財界人を引き連れて中国を訪問、習近平主席はじめ中国政府指導部はこれを歓迎した。両国は、「新たな時代にふさわしい新たな関係」を構築することで合意し、第三国での52件にも上る経済協力の共同展開や5年間で3万人の青年交流などを含む多方面の友好協力関係強化を約束した。 続きを読む


[投稿] 連帯・関西地区生コン支部への弾圧に抗議します!

アソシエ職員組合執行委員長 池田美紀

 武建一委員長逮捕をはじめ全日建連帯労組関西生コン支部と協同組合への不当弾圧が続いている。全国でこの弾圧を許さない連帯が求められる。協同組合職員組合の池田委員長からの投稿である。

 2018年が明けてから、警察権力が関西地区生コン支部を集中攻撃しています。これは読者の皆さまも報道などでご存じのことと思います。
 この間、日本の労働運動において、また関西の生コン関連業界で関西地区生コン支部が果たしてきた役割は、非常に大きなものだと私は確信しています。若輩の私が知る中でも、生コン業界は再建と挫折を繰り返しています。その中で、歴史が証明しているのは、「労使関係の安定=業界の安定」だということです。 続きを読む


種子法廃止とこれからの日本の農業について

各県で種子条例を制定させる国民運動を起こそう

元農林水産大臣 山田正彦

 私は長崎県の五島列島で生まれ、若い時に牧場を開きました。牛を繁殖させたりして、400頭ほど飼育しました。豚もうまくいかずに、当時4億円ほどの負債を抱えました。自分が未熟だったということもありますが、どうしてうまくいかなかったのだろうかと、とても悔しかった。そして日本の農政は間違っているのではないだろうかと考えるようになりました。それでいきなり衆議院選挙に出ました。負けました、もちろん。4回目にやっと当選して、ずっと後になりますけれども、農林水産大臣もやらせてもらいました。 続きを読む


言葉の破壊の行き着く先は国の破壊–TAG

自動車のために食料・農業を永続的に差し出すことにTAGは「FTAそのもの」

東京大学 鈴木 宣弘

耳を疑う詭弁

日米間で物品貿易協定(TAG)の開始が決まったのを受けて、AP通信や米国メディアは、ズバリ「日米がFTA交渉入りに合意(US, Japan agree to negotiate a free trade agreement)」と簡明直截に報じた。日本のメディアは「事実上のFTA」「FTAに発展も」とやや回りくどいが、TAGは「FTAそのもの」である。

筆者も「日米FTAはやらないと言ったわけでしょ。だから、日米FTAではないと言わないといけないから、稚拙な言葉のごまかしで、これは日米FTAなんです」(テレビ朝日「グッド!モーニング」コメント、2018年9月28日)と即座に指摘した。 続きを読む