沖縄一覧

来賓あいさつ 鳩山 友紀夫

 

武力ではなく対話で 東アジア共同体で平和をつくる

東アジア共同体研究所理事長・元内閣総理大臣 鳩山 友紀夫

 

 

 

 お集まりのすべての皆さん、こんにちは。久しぶりに皆さまがたにお目にかからせていただいてたいへん幸せでございます。
 私は、昨日は「平和の礎」に伺い、私なりの思いと祈りを捧げてまいりました。そして、今朝は対馬丸記念館に行ってまいりました。800人にならんとする子どもたちが、大人を合わせると1600人もの命が一瞬にして奪われてしまいました。その中で400人ほどの方は顔写真がありますが、1200人の方々は写真もままならない、そんな状況だと伺いました。
 彼ら彼女らがもし生きてそれぞれの人生を全うしていたら、沖縄も日本ももっと変わっていたのにというそんな思いがいたしました。同時に、このようなことが起こってしまった軍事面での政治的な責任についても考えさせられました。

続きを読む


来賓あいさつ 沖縄県知事 玉城 デニー

 

県民は、軍事力の抑止のみでは地域の緊張を高め、
不測の事態が発生するとの強い不安を感じている

沖縄県知事 玉城 デニー

 

 

 

 

 はいさい ぐすーよー ちゅう うがなびら。
 皆さま、こんにちは。沖縄県知事の玉城デニーです。
 今日は「アジア対話交流」ということで、この入り口の「アジア美味いもの大交流祭」にキッチンカーが何台か出ていました。アジア各国の民族料理が提供されていて、私はそこでカレーライスをいただきました。できるのを待っている間に、たくさんの県外の方から「昨日の沖縄全戦没者追悼式に行きました。ありがとうございます」と声をかけていただきました。警備もあって少し物々しかったかもしれませんが、平和であることの大切さを改めて確認できたのではないかと思います。お越しいただいた皆さま、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。  

 本日、「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」が開催されるにあたり、ひとことごあいさつを申し上げます。

続きを読む


「沖縄を平和のハブとする東アジアの対話交流」シンポジウム

6月24日開催  那覇市琉球新報ホール

対話と交流で東アジアの平和をめざす

オープニングの創作エイサー「NEO Ryukyu」

 

 

 

 

 

 

 沖縄県那覇市にある琉球新報ホールで6月24日、「沖縄を平和のハブとする東アジアの対話交流」シンポジウムが開催された。主催は、「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流PROJECT」(共同代表 羽場久美子青山学院大学名誉教授、前泊博盛沖縄国際大学大学院教授、髙良鉄美琉球大学名誉教授・参議院議員)。概要は本誌7月号既報。

続きを読む


玉城沖縄県知事訪中

多面的な交流へ確かな手応え
新時代の日中関係 アジアの持続的な平和と繁栄めざす

 

『日本の進路』編集部

 日中平和友好条約45周年の夏、展望ある新たな動きが始まった。玉城デニー沖縄県知事が中国を訪問、中国側は歓迎し李強首相など政府要人らと会談した。一連の交流で玉城知事は、「日中友好関係の強化、さらにはアジアの持続的な平和と繁栄に貢献したい」と強調し、また、運休していた直行便の再開・拡大、訪中時のビザ取得緩和などを要望した。7日、沖縄に戻った知事は、「沖縄と中国の多面的な交流の活性化に向けて確かな手応えを感じた」と成果を確認した。新時代の日中関係へ、沖縄は突破口を切り開いた。沖縄が交流を継続・強化し、全国も続いて、この道を確かなものとしたい。

続きを読む


全国地方議員交流研修会で訴えたい 具志堅 隆松

自治体には大きな役割と可能性がある

今度は私たちが「戦没者遺骨」になりかねない!

戦没者遺骨収集・ガマフヤー代表 具志堅 隆松さん

 

 

 

 

 

 

 私は沖縄が急速にキナ臭くなってから、どこでも二つに絞って話しています。一つは戦没者の遺骨が交じった土砂の埋め立てについて、もう一つは戦争(台湾有事)についてです。

続きを読む


35歳のシングルマザー、平和運動に〝新風〟

「争うよりも愛しなさい」

東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センターYouFO  平良 友里奈

 

 

 「争うよりも愛しなさい」、このタイトルは、5月23日に沖縄テレビの夕方のニュースの特集で放送された時に付けられたものだ。私は、沖縄を戦場にさせない「2・26緊急集会」そして「5・21平和集会」の司会を務めさせていただいた。この集会のスローガン「争うよりも愛しなさい」、これを提案したのは、私であった。

続きを読む


自治体外交に大いに展望あり

平和はわれわれがつくる
万国津梁の気概でアジアの共生

沖縄県副知事 照屋 義実

 

 

 

沖縄県の照屋義実副知事は6月2日、韓国済州道で開催された「第18回済州フォーラム」で基調講演し、沖縄は東アジアでの地域間の信頼醸成と緊張緩和を目指し「21世紀の万国津梁を構築する」と宣言した。沖縄県の地域外交が本格的に始動したこともあり、編集部は照屋副知事にお話を伺った。(見出しとも文責編集部)

続きを読む


沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流

那覇で6月24日シンポジウム 「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」

戦争回避へ 抑止ではなく対話と外交を

 

 

 

 シンポジウム「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」が6月24日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。同プロジェクト実行委員会(共同代表:羽場久美子青山学院大名誉教授、前泊博盛沖縄国際大学教授、髙良鉄美琉球大学名誉教授。略称「沖ハブ」)主催、沖縄の対中経済交流を進める企業家の集まりである(一社)琉球経済戦略研究会(略称琉経会)が共催。冒頭、玉城デニー沖縄県知事、鳩山友紀夫元首相が来賓あいさつした。パネル討論が、外交・安全保障、経済、次世代トークの3分野で行われた。政治家や国内と中国の有識者、経済人、若者ら11人が登壇した。「次は東アジアだ」と政府が戦争を煽るなかで、平和を構築するために抑止力強化ではなく外交努力を求めるとともに、沖縄がハブとなって東アジア諸国・地域との対話と交流を深めていく重要性を確認した。

続きを読む


玉城デニー知事の平和宣言  ■ 2023年度沖縄全戦没者追悼式

二度と戦場にしない 沖縄県慰霊の日、参列者ら誓い

知事、平和宣言で安保3文書を批判、平和外交を対置

 

 

 沖縄県は6月23日、沖縄戦から78年目の慰霊の日を迎え、糸満市摩文仁の平和祈念公園で沖縄全戦没者追悼式が行われた。台湾有事という日米政府が振りまく脅威論を背景に、沖縄への軍事力強化、「南西シフト」が急速に進んでいる。平和宣言で戦前回帰の危機感を強調した玉城デニー知事が「二度と沖縄を戦場にしてはならない」と決意を述べ、参列者は大きな拍手で支持と誓いを表明した。
 知事は平和宣言で、昨年12月に閣議決定された国家安全保障戦略などの安保3文書が78年前の地上戦を想起させるとして、「対話による平和的外交が求められる」と政府の抑止一辺倒の軍拡政策を強く牽制した。さらに知事は「独自の地域外交を展開し、アジア太平洋地域の平和構築に貢献できるよう努めていく」と述べた。知事が平和宣言で日本政府の軍拡に抗議するのは初めて。追悼式には岸田文雄首相や衆参両院議長、関係閣僚らも参列していた。
 正午の時報に合わせ、参列者は静かに黙とうをささげた。県遺族連合会の宮城篤正会長はロシアに侵攻されるウクライナの戦況を挙げつつ「二度と戦没者遺族を出さないという信念で活動を続ける」と誓った。その後、つくば開成国際高3年の平安名秋さん(17)が平和の詩を読み上げた。

続きを読む


南西諸島の軍事拠点化を超えて

「国民の誓い」として沖縄を平和と交流の島に

ニュー・パブリック・ワークス代表理事 上妻 毅

 

 

78年目の慰霊の日を迎える沖縄では「沖縄を再び戦場にするな」との声が高まっている。こうしたなかで、玉城デニー知事は地域外交室を設置し、訪米に続いて韓国訪問、さらに7月には中国訪問も予定するなど自治体外交を積極化させている。県議会も市民運動も、平和実現の自治体外交・地域外交を求めて積極的に動き始めている。1996年に大田県政下で、「21世紀・沖縄のグランドデザイン」、沖縄県「国際都市形成構想」、2005年には国境離島の新しい将来像を提起した与那国町「自立へのビジョン」の策定に、当時の吉元政矩副知事と連携し深く関わった上妻毅氏に、いま沖縄がめざすべき方向について話を聞いた。(見出しとも文責編集部)

続きを読む


[シンポジウム案内]沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流

2023年6月24日(土)昼2時~
琉球新報ホール

オンライン配信あり
同時通訳つき

[PDF]で表示

クラウドファンディングでの
参加申込、及び支援をお願いします。
6月23日「沖縄慰霊の日」と国際平和シンポジウム参加

広範な国民連合「沖縄訪問団」(6月22-24日)のご案内


広範な国民連合「沖縄訪問団」(6月22-24日)のご案内

6月23日「沖縄慰霊の日」と国際平和シンポジウム参加

広範な国民連合「沖縄訪問団」(6月22-24日)のご案内

日程 6月22日
午後7時
那覇市現地集合
23日 沖縄全戦没者追悼式(県主催)参加
24日 シンポジウム
「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」参加
(午後7時ごろ現地解散)
主催: 広範な国民連合 団長:角田義一代表世話人(元参議院副議長)
  申し込みは広範な国民連合全国事務局、または各都府県事務局
沖縄までの交通、宿泊等は各自で手配(全国事務局、または都府県事務局で相談に応じます。別途1万円程度の団費)

 

 


平和構築へ各国地方政府と市民社会とで共同する

沖縄県による「地域外交」の意義と可能性

成蹊大学アジア太平洋研究センター主任研究員 小松 寛

 

 

 

国際政治の変動と台湾有事

 2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻は東アジア地域の安全保障への危惧、とりわけ中国による台湾侵攻の懸念を惹起させることとなった。22年5月、日米首脳会談でジョー・バイデン大統領は中国が台湾へ侵攻した場合に軍事的に関与する意思があることを明言した。これに対し岸田文雄首相は防衛費の相当な増額を表明し、「反撃能力(敵基地攻撃能力)」の保有にも言及した(朝日新聞22年5月24日)。ここからは中国の「覇権主義」を日米同盟の強化による抑止力で封じようとする意図が見て取れる。この背景には、21世紀初頭から継続してきた「対テロ戦争」の泥沼化などに伴う世界における米国のプレゼンスの相対的な低下があり、他方で経済力と軍事力で世界第2位となった中国の台頭という、国際構造の変化がある。

続きを読む


ウクライナ戦争1年―安保3文書閣議決定 花谷 史郎


石垣島自衛隊ミサイル基地開設
軍拡の最前線の島から平和をめざす報告

石垣市議会議員 花谷 史郎

 3月5日、石垣島の陸上自衛隊駐屯地に軍用車両が搬入される予定と聞き、私は市内にある港近くで早朝から待機していました。
 この港の敷地内には数日前から貨物船で運ばれてきたと思われる大量の車両が止められており、それを目隠しするため周囲に高さ3メートルほどの囲いが設けられており、出入り口の前には警備員が立ち、中の様子を窺うことはできません。

続きを読む