沖縄一覧

沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流

那覇で6月24日シンポジウム 「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」

戦争回避へ 抑止ではなく対話と外交を

 

 

 

 シンポジウム「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」が6月24日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。同プロジェクト実行委員会(共同代表:羽場久美子青山学院大名誉教授、前泊博盛沖縄国際大学教授、髙良鉄美琉球大学名誉教授。略称「沖ハブ」)主催、沖縄の対中経済交流を進める企業家の集まりである(一社)琉球経済戦略研究会(略称琉経会)が共催。冒頭、玉城デニー沖縄県知事、鳩山友紀夫元首相が来賓あいさつした。パネル討論が、外交・安全保障、経済、次世代トークの3分野で行われた。政治家や国内と中国の有識者、経済人、若者ら11人が登壇した。「次は東アジアだ」と政府が戦争を煽るなかで、平和を構築するために抑止力強化ではなく外交努力を求めるとともに、沖縄がハブとなって東アジア諸国・地域との対話と交流を深めていく重要性を確認した。

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玉城デニー知事の平和宣言  ■ 2023年度沖縄全戦没者追悼式

二度と戦場にしない 沖縄県慰霊の日、参列者ら誓い

知事、平和宣言で安保3文書を批判、平和外交を対置

 

 

 沖縄県は6月23日、沖縄戦から78年目の慰霊の日を迎え、糸満市摩文仁の平和祈念公園で沖縄全戦没者追悼式が行われた。台湾有事という日米政府が振りまく脅威論を背景に、沖縄への軍事力強化、「南西シフト」が急速に進んでいる。平和宣言で戦前回帰の危機感を強調した玉城デニー知事が「二度と沖縄を戦場にしてはならない」と決意を述べ、参列者は大きな拍手で支持と誓いを表明した。
 知事は平和宣言で、昨年12月に閣議決定された国家安全保障戦略などの安保3文書が78年前の地上戦を想起させるとして、「対話による平和的外交が求められる」と政府の抑止一辺倒の軍拡政策を強く牽制した。さらに知事は「独自の地域外交を展開し、アジア太平洋地域の平和構築に貢献できるよう努めていく」と述べた。知事が平和宣言で日本政府の軍拡に抗議するのは初めて。追悼式には岸田文雄首相や衆参両院議長、関係閣僚らも参列していた。
 正午の時報に合わせ、参列者は静かに黙とうをささげた。県遺族連合会の宮城篤正会長はロシアに侵攻されるウクライナの戦況を挙げつつ「二度と戦没者遺族を出さないという信念で活動を続ける」と誓った。その後、つくば開成国際高3年の平安名秋さん(17)が平和の詩を読み上げた。

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南西諸島の軍事拠点化を超えて

「国民の誓い」として沖縄を平和と交流の島に

ニュー・パブリック・ワークス代表理事 上妻 毅

 

 

78年目の慰霊の日を迎える沖縄では「沖縄を再び戦場にするな」との声が高まっている。こうしたなかで、玉城デニー知事は地域外交室を設置し、訪米に続いて韓国訪問、さらに7月には中国訪問も予定するなど自治体外交を積極化させている。県議会も市民運動も、平和実現の自治体外交・地域外交を求めて積極的に動き始めている。1996年に大田県政下で、「21世紀・沖縄のグランドデザイン」、沖縄県「国際都市形成構想」、2005年には国境離島の新しい将来像を提起した与那国町「自立へのビジョン」の策定に、当時の吉元政矩副知事と連携し深く関わった上妻毅氏に、いま沖縄がめざすべき方向について話を聞いた。(見出しとも文責編集部)

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[シンポジウム案内]沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流

2023年6月24日(土)昼2時~
琉球新報ホール

オンライン配信あり
同時通訳つき

[PDF]で表示

クラウドファンディングでの
参加申込、及び支援をお願いします。
6月23日「沖縄慰霊の日」と国際平和シンポジウム参加

広範な国民連合「沖縄訪問団」(6月22-24日)のご案内


広範な国民連合「沖縄訪問団」(6月22-24日)のご案内

6月23日「沖縄慰霊の日」と国際平和シンポジウム参加

広範な国民連合「沖縄訪問団」(6月22-24日)のご案内

日程 6月22日
午後7時
那覇市現地集合
23日 沖縄全戦没者追悼式(県主催)参加
24日 シンポジウム
「沖縄を平和のハブとする東アジア対話交流」参加
(午後7時ごろ現地解散)
主催: 広範な国民連合 団長:角田義一代表世話人(元参議院副議長)
  申し込みは広範な国民連合全国事務局、または各都府県事務局
沖縄までの交通、宿泊等は各自で手配(全国事務局、または都府県事務局で相談に応じます。別途1万円程度の団費)

 

 


平和構築へ各国地方政府と市民社会とで共同する

沖縄県による「地域外交」の意義と可能性

成蹊大学アジア太平洋研究センター主任研究員 小松 寛

 

 

 

国際政治の変動と台湾有事

 2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻は東アジア地域の安全保障への危惧、とりわけ中国による台湾侵攻の懸念を惹起させることとなった。22年5月、日米首脳会談でジョー・バイデン大統領は中国が台湾へ侵攻した場合に軍事的に関与する意思があることを明言した。これに対し岸田文雄首相は防衛費の相当な増額を表明し、「反撃能力(敵基地攻撃能力)」の保有にも言及した(朝日新聞22年5月24日)。ここからは中国の「覇権主義」を日米同盟の強化による抑止力で封じようとする意図が見て取れる。この背景には、21世紀初頭から継続してきた「対テロ戦争」の泥沼化などに伴う世界における米国のプレゼンスの相対的な低下があり、他方で経済力と軍事力で世界第2位となった中国の台頭という、国際構造の変化がある。

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ウクライナ戦争1年―安保3文書閣議決定 花谷 史郎


石垣島自衛隊ミサイル基地開設
軍拡の最前線の島から平和をめざす報告

石垣市議会議員 花谷 史郎

 3月5日、石垣島の陸上自衛隊駐屯地に軍用車両が搬入される予定と聞き、私は市内にある港近くで早朝から待機していました。
 この港の敷地内には数日前から貨物船で運ばれてきたと思われる大量の車両が止められており、それを目隠しするため周囲に高さ3メートルほどの囲いが設けられており、出入り口の前には警備員が立ち、中の様子を窺うことはできません。

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2・26緊急集会 島々を戦場にするな!沖縄を平和発信の場に!

台湾有事をあおるのは米日軍
隣国中国と平和交流の強化を

 

 「島々を戦場にするな!沖縄を平和発信の場に!2・26緊急集会」(同実行委員会主催)が2月26日、沖縄県那覇市泉崎の県庁前県民広場で開かれた。主催者発表で1600人が参加し、政府にミサイル配備・軍拡をやめて外交の充実・強化を図ることを求め、全国の自治体においても沖縄県と同じように独自の自治体外交を通して隣国中国と平和交流の強化を図るよう求める集会宣言を採択した。

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2・26緊急集会 島々を戦場にするな!沖縄を平和発信の場に! 仲宗根 藤子


沖縄を戦場にするな!

沖縄市在住(1936年生まれ) 仲宗根 藤子

琉球新報(2月27日)紙面から

 

 

 

 1944年10月10日の米軍による空襲(十・十空襲)を、大人も最初は敵機と気づかず、空を見上げておりました。地響きを立てて飛んでいる異様な巨体の飛行機が頭上を飛び去った。その直後に姉の後を追って山に逃げました。大木の陰に身を隠して、空襲がやむのを待ちました。母と弟は家の壕の中で無事でした。
 十・十空襲で、父の妹(私の叔母)は爆弾の破片がおなかを貫通して即死しました。叔母の母とは「戦争が来たらどうしようか」と深刻に語り合っていました。夫は病弱だし長女は小児まひで手がかかるので戦争のことばかり気にかけていました。真っ先に叔母が息を引き取ってしまい、二人は自決したとひそかに聞いています。今、叔母の孫は「琉球新報」の四コマ漫画を描いています。

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2・26緊急集会 島々を戦場にするな!沖縄を平和発信の場に! 平良 友里奈

世代超え想い一つに
大きな愛のエネルギーを

平良 友里奈

 

 

 私は、「島々を戦場にさせない!沖縄を平和発信の場に!2・26緊急集会」の司会をさせていただいた。そして、この緊急集会に寄せた私の投稿が2月17日付の「琉球新報」に載って多くの方の反響を呼び、投稿を読まれた何人かがさらに投稿してくださるといううれしいことも起きた。以下はその抜粋だ。

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2・26緊急集会 島々を戦場にするな!沖縄を平和発信の場に! 具志堅 隆松

沖縄戦で殺された人たちの遺骨と向き合ってきて
声を上げられる今だからこそ戦争を避けるために

実行委員長あいさつ 具志堅 隆松 さん
(遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表)

 

 

 皆さんこんにちは
 ガマフヤーの具志堅隆松です。今までやってきていることは、沖縄戦で亡くなった人、正確に言えば殺された人ですが、殺された人たちの遺骨を探し出して遺族の元に帰そうと、その思いで活動してきました。その人たちの遺骨と向き合っていつも考えていたのは、どうしてこの人たちは殺されなければいけなかったのだろうか、私たちはどうしてこの沖縄が戦場になることを避けることができなかったのだろうかということでした。

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2・26緊急集会 島々を戦場にするな!沖縄を平和発信の場に! 2・26緊急集会宣言

2・26緊急集会宣言
島々を戦場にするな!沖縄を平和発信の場に!

集会宣言を読み上げ提案する神谷美由希さん(後ろは沖縄県庁)

 

 私たち沖縄県民は平和を愛する民です。私たち沖縄県民は「命どぅ宝」を大切にしてきました。人を殺すこともまた殺されることも望みません。私の命も隣の人の命もどれも同じように大切です。私たちは全ての戦争を拒否します。ミリタリーパワーよりピースパワーを拡げていきましょう。沖縄から生まれたこの理念を世界の仲間たちにも拡げていきましょう。

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2・26緊急集会 島々を戦場にするな!沖縄を平和発信の場に! 下地 あかね

それぞれの島、それぞれの場所から
戦争の火を消し、平和のともしびを掲げよう

宮古島市議会議員 下地 あかね

 

デモ行進解散地点の奥武山公園で宮古島市から参加のメンバーと(右から3人目筆者)

 

 

 2月26日、沖縄県庁前の県民広場は1600人の熱気に包まれました。昨年12月16日閣議決定された安保3文書は、沖縄本島を含む南西諸島へさらなる軍備強化を推し進めるもので、とくに島嶼部におけるミサイル部隊の配備は、有事の際に住民の命と暮らしを脅かすものになりかねません。与那国、石垣、宮古、それぞれの島からも参加する県民集会となりました。

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ミサイル配備に揺れる国境の島・与那国の声 田里 千代基

基地の島ではなくアジアと結ぶ国境の島へ

与那国町議会議員 田里 千代基

 

 

 

 2007年6月24日、ここからが与那国の不幸の始まりです。
 そこから自衛隊問題が出てきて、島の分断が起きてきます。それが起点になります。その前の、復帰の前後はあったかもしれませんけど、それは別の話として、具体的に今日に至る現状の起点はそこになります。

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