第20回追悼集会
強制連行・犠牲者を追悼し、運動の発展と碑の再建を誓う
「群馬の森『記憶 反省 そして友好』の碑」第20回追悼集会が群馬県前橋市内の群馬県教育会館で5月11日、開催された。碑が県の行政代執行で破壊された後の最初の追悼集会だったが200余の人々が参加した。 続きを読む
「群馬の森『記憶 反省 そして友好』の碑」第20回追悼集会が群馬県前橋市内の群馬県教育会館で5月11日、開催された。碑が県の行政代執行で破壊された後の最初の追悼集会だったが200余の人々が参加した。 続きを読む
広範な国民連合代表世話人 角田 義一
「群馬の森」(県立公園、高崎市)に建てられていた朝鮮人労働者追悼碑の行政代執行撤去を群馬県は強行、2月2日に完了した。この許されざる暴挙に対して、広範な国民連合代表世話人で碑の建設当初から奮闘努力し、今も「『記憶 反省 そして友好』の追悼碑を守る会」共同代表を務める角田義一さんは、次のコメントを発表した。
「無惨にも追悼碑は破壊され、瓦礫の山と化してしまった。このような暴挙は人間性を欠いた非情な仕打ちであり、恨みが残り、決して許されるものではない。強い憤りを覚える。
しかし、諦めることなく、全国の有志の力を結集し、新たに追悼碑の再建に取り組んでいきたい」
東京朝鮮人強制連行真相調査団代表 西澤 清
日本の朝鮮侵略の野望は、豊臣秀吉の「壬申の侵略」(1592年)、「慶長の侵略」(1597年)までさかのぼる。侵略の目的は朝鮮の植民地化と明の征服であり、朝鮮本土の住民虐殺、西国大名による良質な労働力収奪=陶工・奴婢の拉致などは、現在と同じ構造である。
徳川幕府は、断絶していた李氏朝鮮との国交を回復すべく日本側から打診し、対馬藩を窓口として交易は開かれ、全行程に約1年を要した朝鮮通信使が12回も来ている。江戸時代に友好関係は維持されていたのだ。
月刊『日韓分析』編集人 北川 広和
今年9月17日、日朝平壌宣言が結ばれて20年が経過した。しかしながら、平壌宣言の柱である植民地支配の清算に基づく日朝国交正常化は、いまだ実現していない。そこで、この20年間の日朝関係を振り返ることで、国交正常化できない原因が、いかなる意味で日本政府にあるか明らかにしたい。
広範な国民連合代表世話人 原田 章弘
昨年11月12日午前中の準備から14日まで、横須賀市文化会館市民ギャラリーにおいて、私たち実行委員会の主催で、「近隣4ヶ国児童絵画交換展in三浦半島」を開催した。
これまでより1日少ない日程だったが、会場費を含め児童に配布する「絵画募集チラシ」や間際になって配布する「お知らせチラシ」(これらは三浦半島全児童、約2万5千人への配布だが)、経費はすべて寄付金で賄った。今回も、多くの市民団体、平和運動団体、労組、個人篤志家などから寄付金をいただいた。先日、会計報告もできたが、収支トントンの事業が、多くの人々・団体によって実現した。感謝したい。
本稿は、羽場久美子青山学院大学教授が、「韓国は『敵』なのか」緊急集会(8月31日、東京都内)での発言に大幅に加筆したものである。(一部タイトルは編集部)
集会のタイトルは「韓国は『敵』なのか」ということですが、私は、「『敵』ではない、共同すべき大切な味方である!」という立場で話させていただきます。私は元々ヨーロッパ研究の国際政治学者ですが、21世紀に入って足かけ20年にわたり、東アジアの地域協力について研究してきました。 続きを読む
1990年の3党共同宣言(日朝関係に関する日本の自由民主党、日本社会党、朝鮮労働党の共同宣言)は、「自主・平和・親善の理念にもとづき日朝両国間の関係を正常化し発展させることが両国国民の利益に合致し、新しいアジアと世界の平和と繁栄に寄与する」と宣言した。以後、30年近くたつが日朝関係は前進しないどころか敵対関係が深まっている。宣言の中心におられた金丸信自民党副総裁(当時)を秘書として支え、以後一貫して日朝関係前進のために奮闘されている金丸信吾さんにお話を伺った。文責・編集部
板門店での米朝首脳会談は今までにない画期的なものでした。昨年6月のシンガポールでの首脳会談まで、米朝は一触即発の状態で大変危険な状況でした。それが米朝の首脳が何回もお互い顔を合わせることで、雰囲気は大きく変わりました。もちろんこれからにかかっていますが。 続きを読む
かの国を訪れる。それは自分たちを知ることにほかならなかった。私が朝鮮民主主義人民共和国を訪れたのは2018年9月のことだ。初めて目耳にする街並み、人々の姿、肉声。それぞれに問いを突きつけられるようであった。
私たちは何をして、何をしてこなかったのか。そして、どこへ向かおうとしているのか――。 続きを読む
広範な国民連合代表世話人 原田 章弘
戦前の日帝植民地時代の強制徴用工(強制連行・労働)被害者が新日鉄住金を相手に損害賠償を求めた上告審で、韓国・大法院(最高裁)は昨年10月30日、原告の個人請求権を認め、同社に賠償を命ずる判決を下した。
そして、さらに1カ月後の11月29日には、戦時中に広島の造船所などで働かされた韓国人の元徴用工5人の遺族らが損害賠償を求めた訴訟で、三菱重工業の上告を棄却し2審判決を、加えて名古屋の工場で働かされた元女子勤労挺身隊の韓国女性や遺族計5人が損害賠償を求めた訴訟でも、同日、三菱重工業の上告を棄却し、同社に支払いを命じた判決を確定させた。 続きを読む
与野党の国会議員からなる日朝国交正常化推進議員連盟(衛藤征士郎会長)が7月27日総会で、政府に「国交正常化をめざす」ことを要求するとともに、議員連盟として「(両国首脳による)直接対話実現に向け最善を尽くす」ことを決議した。 続きを読む
写真家 仁位 孝雄
私は、対馬をPRするため1989年から朝鮮通信使をテーマに、江戸時代ソウルから対馬を経由して江戸、日光までの朝鮮通信使の足跡をたどりながら写真を撮り続けている。撮り始めた90年代は、朝鮮通信使が宿泊したお寺(客館)に撮影に行っても、ご住職が朝鮮通信使って何ですか?と全く通じなかった。
2002年に長崎市で開催した朝鮮通信使の写真展では、これは遣隋使ですか遣唐使ですか?との質問があるなど一般の方には朝鮮通信使は全く認知されていなかった。 続きを読む
『日本の進路』編集部
金正恩国務委員長とトランプ大統領は、6月12日、シンガポールで初の米朝首脳会談を行った。両首脳は、「両国間に数十年間続いてきた緊張状態と敵対関係の解消」をめざすことなどを確認し、合意文書に調印した。トランプ大統領は対話中の米韓合同軍事演習の中止も表明し、18日、正式に8月演習が中止された。
朝鮮半島での半年前までの息詰まるような軍事的緊張の緩和が確認された。
アメリカによる核戦争挑発の大軍事演習などで緊張は一触即発の極限状況にあった。朝鮮は、日本にある米軍基地も報復攻撃の対象にすると宣言し、文字通り日本国民の生命すらも核戦争の危険にさらされていた。そうした脅威はひとまず遠のいた。 続きを読む
浅井 基文 (元外交官・元市立広島大学平和研究所所長)
時局講演会「激動する東アジア情勢―安倍外交に異議あり!」が、東京都立川市で5月16日、開かれた。実行委員会の主催で、呼びかけ人は長谷川和男(元杉並教組委員長)、横森利幸(国労八王子地本書記長)、青山秀雄(昭島市議)、嶋﨑英治(三鷹市議)、大沢豊(立川市議)、菅谷琢磨(広範な国民連合・東京)の各氏。
また、25日には横浜市で「『今こそ日朝対話を、国交正常化の時』神奈川集会」が開かれた。実行委員会主催で、呼びかけ人は桑原絵美(国際手話通訳者)、関田寛雄(日本キリスト教団牧師)、露木順一(元開成町長)、原田章弘(広範な国民連合代表世話人)、山本泰生(横浜国立大学教授)の各氏。
両集会で元外交官で元市立広島大学平和研究所所長の浅井基文氏が、朝鮮半島情勢を中心に1時間余にわたって講演した。本稿は5月16日の立川市での講演の一部である。(文責編集部) 続きを読む
息詰まるような緊張の朝鮮半島情勢は一転した。3月5日、朝鮮民主主義人民共和国の金正恩委員長は韓国の文在寅大統領の特使と平壌で会談し、史上第3度目となる南北首脳会談を4月末、南北軍事境界線にある板門店の南・韓国施設内で開催することで合意した。この前進は、米朝関係の劇的な進展を生んだ。トランプ米国大統領は、文大統領特使に、5月までに金委員長との首脳会談開催を伝えた。文大統領は米朝韓首脳会談も提起した。
こうした前進を心から歓迎する。史上初の米朝首脳会談が実現し、朝鮮半島の緊張緩和の合意が進み、さらに朝鮮戦争終結・平和協定を展望できるならばまさに歴史的なこととなる。 続きを読む