地域に食料安全保障推進議員連盟をつくり政府を動かす
東京大学大学院教授 鈴木 宣弘
広範な国民連合第25回全国総会(昨年11月20日)で鈴木宣弘東京大学教授は、食料・農業危機打開、食料安全保障確立の政策を提起され、地域に食料安全保障推進議員連盟をつくり、政府を動かす運動を提唱された。統一地方選への重要な問題提起である。(見出しとも文責編集部)
東京大学大学院教授 鈴木 宣弘
広範な国民連合第25回全国総会(昨年11月20日)で鈴木宣弘東京大学教授は、食料・農業危機打開、食料安全保障確立の政策を提起され、地域に食料安全保障推進議員連盟をつくり、政府を動かす運動を提唱された。統一地方選への重要な問題提起である。(見出しとも文責編集部)
板橋区議会議員 五十嵐 やす子
1月30日、板橋区の来年度予算がプレスリリースされました。翌31日から複数の新聞で「板橋区がフードパントリー常設 都内初、7月に開始予定」などとの報道がなされました。子ども食堂の立ち上げ支援と合わせて、この常設パントリー「コミュニティフリッジ」関連経費2194万円を新年度当初予算案に計上しています。
(コミュニティフリッジcommunity fridge:直訳すると「公共の冷蔵庫」。フードパントリー:食品の無料配布を行うイベント)
鹿児島大学教授 伊藤 周平
前号では、防衛費増の様相と社会保障削減の動向を概観したが、本号では、防衛費増・軍事大国化に歯止めをかけ、社会保障を拡充していくための地方自治体での取り組みの課題を、国民健康保険の改善を例に考察する。
台湾有事が声高に叫ばれ、日米政府が中国敵視のミサイル軍拡と軍事演習を強める中で沖縄県民の「再び戦場か」との危機感は急速に高まっている。中国敵視でなく、平和友好の外交を求める動きが広がっている。玉城デニー知事も呼応している。戦争の危機は南西諸島だけでなく日本全国の課題である。この沖縄県民の危機感を共有し県民の闘いを支持し、全国で闘いを発展させることが求められている。 続きを読む
広範な国民連合推薦候補発表に際して
『日本の進路』編集部
統一地方自治体選挙が迫りました。広範な国民連合は全国で多くの仲間たちを推薦し当選のため奮闘します。また、党派に関係なく岸田政権に反対し、アジアの平和・共生をめざすかたがたの躍進を期待します。
この選挙では、それぞれの地域自治体政治の方向が問われるとともに、「歴史的転換期」にある日本の内外での進路が問われます。聞く耳を持たず、中国敵視・大軍拡と国民犠牲の岸田政権に厳しい審判を下そうではありませんか。
とくに住民に身近な地方自治体政治を、一握りの企業・資産家・地域ボスに支配させず、地域住民各層の切実な要求の実現、とりわけいのちと生活を守り、農林漁業振興・地域経済を発展させる地方政治をめざさなくてはなりません。文字通り「誰一人取り残さない」政治、持続可能な地域社会をめざそうではありませんか。アジアの共生で平和な未来を選択する選挙にしましょう。
屋良朝博前衆議院議員が基調講演
広範な国民連合は中国の華語シンクタンクと共同主催で2022年12月28日夜、日中国交正常化50周年記念事業の一環として第5回日中時事交流フォーラムをオンラインで開催した。「日中不再戦で世界平和を目指す」をテーマとする今回のフォーラムでは、屋良朝博前衆議院議員が「アジア安保におけるソフトパワーの可能性」と題して基調講演を行った。
冒頭、中国側司会を務めた徐長銀華語シンクタンク常務理事より、「世界情勢が緊迫した中、米中・日中関係はともに十字路に立たされている。中国は東アジアの重要な隣国日本とは外交で問題解決を望み、日本は軍事路線に頼るべきではない」との問題提起があった。
日中国交正常化50周年記念シンポジウムが2022年12月23日、参議院議員会館でZoom併用で開催された。主催は同シンポジウム実行委員会で、東アジアの平和と発展を実現するために日本が進むべき方向について、活発な議論が行われた。
東京大学教授 丸川 知雄
2022年10月に開催された中国共産党の第20回大会およびその直後の中央委員会総会は習近平の全面的勝利となった。共産党のトップ7人である中央政治局常務委員のうち5人は「習近平派」とされる人々で固められ、「共青団派」に属するとされる李克強と汪洋は続投も可能な年齢だったのに、自発的に退任させられた。また、「共青団派」のホープだった胡春華は政治局委員からヒラの中央委員に降格となった。
北海道農民連盟委員長 大久保 明義
ウクライナ侵攻や円安などで燃油・飼料・肥料など生産資材は高騰、農業はかつてない危機に直面している。最大の食料生産地である北海道で、果敢に闘い続けている北海道農民連盟の大久保明義委員長に、北海道農業の現状と課題、農業危機突破・食料自給率向上、 食料安全保障確立などについてお話を伺った。(見出しも含めて文責編集部)
鹿児島大学教授 伊藤 周平
2022年2月に勃発したロシア・ウクライナ戦争を契機に、対中国包囲網戦略を進め同盟国に軍拡を求めるアメリカからの圧力もあり、北大西洋条約機構(NATO)の加盟国に求められている軍事費の国内総生産(GDP)比2%程度までの日本の防衛費の増額を求める声が自民党内から上がった。同年7月の参議院選挙では、自民党は、防衛費を5年以内にGDP比2倍以上(現在の約5・4兆円→11兆円以上)に引き上げることを公約に掲げ勝利した。
ピースボート共同代表 畠山 澄子
はじめに
昨年12月、岸田内閣は臨時閣議で、「国家安全保障戦略」など安全保障関連の3文書の改定を決定しました。防衛費が大幅に増額になり、敵の弾道ミサイル攻撃に対処するために発射基地などをたたく「反撃能力」の保有が明記されるなど、戦後80年近くにわたって不戦を貫いてきた日本の安全保障政策が大きく転換します。
国際地政学研究所理事長(元内閣官房副長官補) 柳澤 協二
「戦後安保戦略の大転換」の要である「反撃能力」に関する論理の危うさを、すでに何度も指摘してきた。昨年末に「国家安全保障戦略」など3つの文書(以下、「3文書」という)が閣議決定された。私の年齢になると、読んで賢くなる期待を持てない文書を読むのは時間の無駄だという思いはあるが、なぜこんな発想が出てくるのか、その背景を知りたくて、3文書を読んでみた。以下は、その粗々の感想である。
水俣市議会議員 藤本 寿子
私は、昨年12月議会の一般質問の前語りにおいて、このように発言した。
「水俣市も多くの問題を抱えておりますが、私は何より日本政府の軍事費拡大には反対であります。ましてや、増税にも反対であります。政府は同盟国との軍事訓練などで緊張をあおらず、平和共存の話しあいを重ねるべきであります。そして、税金は、困窮する国民のため投入するべきです」
このように発言したのだが、その後の議会運営委員会で保守系議員より、この「軍事費」という表現は、本当は「防衛費」であり、「軍事費」というのは間違いであると言い、藤本議員は、曲解しているとの言いがかりがあった。そのため「軍事費」という表現を取り消せという委員からの申し入れであった。