2022年04月一覧

特集 沖縄「日本復帰」50年  新垣 邦男

改憲より地位協定改定が先だ

 

衆議院議員 新垣 邦男

 

 

復帰闘った親世代の思い

 今年復帰50年を迎えますが、当事、私は高校に入ったころです。復帰前の運動の印象は強烈にありますね。沖縄が日本に復帰するんだということで、大人たちが頑張って運動を進めていましたから。
 実は父が教員で、戦前も教員をやっていました。厳しい親でしたが、戦時中の教育に忸怩たる思いがあったのかもしれません。東京で学生運動の影響を受けた兄が帰ってきたときに、若気のいたりでえらそうに父を問い詰めても、父は全然反論もしないし何も言わないんです。でも、なんとなく寂しそうな顔でいたことを覚えています。

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特集 沖縄「日本復帰」50年  松元 剛

「返るべき祖国だったのか」

 

琉球新報社取締役編集局長 松元 剛

 

 

 「沖縄がこれまで歩んできた歴史の一こま一こまをひもとき、終戦以来ひたすらに復帰を願い、必ず実現することを信じ、長く苦しく、そして厳しかったこれまでの日々を思い起こすとき、県民とともに言い知れない感激とひとしおの感慨を覚えるものであります。鉄石のような厚い壁を乗り越え、険しい山をよじ登り、イバラの障害を踏み分けてついに悲願を達成し、復帰にたどりついてここに至りました。

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特集 沖縄「日本復帰」50年――日本復帰50年を検証する

対米従属の呪縛から脱却を

 

広範な国民連合顧問・元沖縄県教職員組合委員長 石川 元平

 

 

天皇メッセージの検証を

 沖縄の「日本復帰50年」を検証することは、即、日本の戦後史を検証することにもつながると思うので、勝手ながら持論を述べさせていただく。
 はじめに、「昭和天皇メッセージ」がもたらしたものについて検証したい。
 1947年9月と48年2月のメッセージはよく知られているが、50年6月26日、米国の国務長官顧問のダレスが朝鮮戦争勃発の翌日、帰米の途中に天皇に会い、そこで発せられた「第3のメッセージ」についてはあまり知られていない(中小企業組合総合研究所発行『提言』2016年5月1日号、「日米安保条約と日本国憲法」参照)。

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特集 沖縄「日本復帰」50年 ――城間幹子 那覇市長に聞く

じわじわと積み重なった平和への思い
強い気持ちで戦争を拒絶

 

沖縄で教育者として長く子どもたちを育て、教育長を経て政治の世界で活躍する城間幹子那覇市長に、復帰50年に対する思いを聞いた。聞き手は山内末子沖縄県議。(文責、見出しとも編集部)

 

城間幹子那覇市長

山内末子沖縄県議(以下、山内) 那覇市も昨年市制100年となり、沖縄県は今年復帰50周年の節目の年を迎えました。復帰当時、城間さんは何をされていたのか、お聞かせください。

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特集 沖縄「日本復帰」50年 ――変わらぬ現実

沖縄の提起をしっかりと受け止めなくてはならない

 

編集長 山本 正治

 5月15日、沖縄の「日本復帰」50年の日を迎える。本号は、この日を迎えるにあたっての問題提起を沖縄の各方面の方々に伺った。
 石川元平さんは、「この国の不幸は、不都合な過去に目を閉ざして、戦後総括をしてこなかったことだと思っている。したがって、沖縄復帰50年を機に、改めてこの国の戦後史を検証してほしいと切望する」と結んだ。
 そもそも、「復帰」と言うが、「本土」復帰なのか、「日本」復帰なのか。「復帰」なのか、「施政権返還」か。どう表現するか迷った。表記は、それぞれの筆者のままにした。
 復帰50年に際してまず考えるべきは、何故に、50年前に「日本復帰」となったかである。すなわち、それ以前に「日本でない」状況があったわけで、それはいかにして発生したのか。「復帰」で事態は変わったのか。

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ロシアは即時撤兵せよ 米国は火に油を注ぐ武器支援をやめろ

日本は即時停戦のため、中印はじめアジア諸国と共に動け

 

本誌編集長 山本 正治

 ロシアの軍事侵攻から早くも2カ月が過ぎた。ウクライナの国家主権と領土一体性を乱暴に破壊し、何よりも毎日多くの国民が命を落とし傷つき、日常を奪われ、祖国を後に難民となっている。プーチン政権の蛮行はいかなる意味でも許されない。
 わが国は、停戦と紛争の平和解決のために力を注ぐべきだ。

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スーパーの売り場で見えた生活苦

 

埼玉県・食料品スーパー勤務 津村 隆史

 昨年後半より毎月のようにガソリン価格は高騰、生活費に響いていたが、さらに今年1月から国民生活に大きな影響を及ぼす食品や必需品である日用雑貨も値上げに次ぐ値上げで、家計を直撃しています。1月はパン類が9%、2月は冷凍食品が、3月には紙製品15%、さらにマヨネーズ、サラダ油、ケチャップ、しょうゆ等の値上げが続き、上がらないものがないほど目白押しです。
 このような状況では値上げ前のまとめ買いも限界があり、以前より特売商品や値下げ品を求める人が明らかに増えていると、食品スーパー勤務の仕事柄、実感させられる毎日です。

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食料・燃料価格高騰

文字通り命の危機 打開は喫緊の最重要課題

 

『日本の進路』編集部

 

 物価高騰が国民生活を直撃している。
 全国消費者物価の先行指標、東京都区部3月中旬速報値では2月と比べてわずか1カ月で、都市ガスが4・4%、電気代3・4%など上昇幅が急拡大。食料品全体も2月は前年比2・8%増、とくに生鮮食料品は10・1%増。3月以後、とくに4月は値上げラッシュだ。
 ロシア・ウクライナ戦争での資源・食料価格高騰、経済制裁と3月米国の利上げを引き金にした円安急加速などで輸入コストは増大、物価がさらに押し上げられる。政府小麦の売り渡し価格の大幅な引き上げで、すでに食パン(2月、前年比+8・2%)などが大幅値上がりだが、小麦の世界輸出の3割をロシア、ウクライナで占め、9月の売り渡し価格大幅引き上げは避けられない。
 この物価高騰が続いたら国民生活は破綻だ。とりわけ、所得が少ない世帯は生活必需品の支出ウェイトが大きく、すでに大きな打撃を受けている。

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カジノ住民投票請求の署名運動で、憲法を活かす市民自治の場を作る

 

イエール大学学生 西尾慧吾

大阪では、大阪湾を有害物質を含む産業廃棄物で埋め立てて夢洲という人工島を造り、そこにカジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致する計画が強行されている。3月25日、その是非を問う住民投票請求の署名運動が始まった。

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外国人実習生等の人権問題

ウィシュマさんの死が問いかけるもの

 

弁護士 指宿昭一さんに聞く

 

昨年3月6日、スリランカ出身のウィシュマさんが、名古屋出入国在留管理局の収容施設で亡くなって1年が経過した。外国人実習生等の人権問題に献身的に取り組む指宿昭一弁護士に聞いた。2月19日談に3月に補足してもらった。(見出しとも文責編集部)

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[全国水平社創立100周年]記念集会 3月3日、京都市岡崎

部落解放・人間解放にむけた闘いのいっそうの強化を誓う

解放新聞社提供

 

 

 

 

 部落解放同盟中央本部は全国水平社創立から100周年を迎えた3月3日、創立大会が開かれた京都市岡崎のロームシアター京都(京都会館)で全国水平社創立100周年記念集会を開催した。約1000人参加の、新型コロナウイルス感染症の影響で規模を縮小しての開催となったが、厳しい部落差別と闘った先人の苦闘を受け継ぎ、部落解放にむけた広範な闘いを前進させることを確認した。

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僕のアイデンティティーは石垣人~アジア人

ミサイル基地ではなく民間外交で平和を模索する

 

石垣市議会議員 花谷史郎さん

 

 

台湾有事を想定した自衛隊ミサイル基地建設が進む石垣島で、農業を営み基地建設に反対し平和な島を守る先頭に立っている石垣市議会議員・花谷史郎さんに話を聞いた。(見出しとも文責編集部)

 

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2022年2月22日22時22分 東アジアの不戦を

私たちは何を目指しているのか

 

東アジア不戦推進機構 代表 西原春夫

 

 

 私たちは77年前、1945年に太平洋戦争、第二次世界大戦に敗れ去った日本の、戦争の時代を直接体験したいわば最後の世代に属する者です。

 他国に巨大な損害を与え、自らも大きく傷ついたあの戦争がいかに悲惨なものであったか、いかに愚劣なものであったかを身にしみて感じている者です。戦争は理由のいかんを問わず絶対にしてはならない、そう考えて生きてきました。

 そういう私たちから見て、最近の国際情勢の中に大国同士の戦争の危険が含まれていることに大きな危惧の念を抱くようになりました。そのようなとき、「戦争はいけない」と世界に向かって声を上げるのは、戦争の何たるかを知り尽くしている私たち世代の責務ではないかとさえ考えるに至ったのです。それは2019年初夏のころでした。

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2022年2月22日22時22分 東アジアの不戦を

『不戦宣言』呼びかけ人 日本外国特派員協会で記者発表

 

 

 「東アジア不戦宣言」の呼びかけ人たちによる記者会見が、2022年2月22日午後2時から、日本外国特派員協会(FCCJ)において開催された。会見には、西原春夫(1928年3月13日生)東アジア不戦推進機構代表・元早稲田大学総長、明石康(1931年1月19日生)元国際連合事務次長、谷口誠(1930年3月31日生)元国連大使・元OECD事務次長のほか、この運動に共鳴する方々が出席した。

記者会見する西原春夫代表(中央)、明石康 FCCJ提供動画から (https://www.youtube.com/watch?v=gYEgoZunh2I&t=147s)

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