『日本の進路』編集部一覧

「専守防衛」と「全方位・アジア重視外交」の原則を変えてはいけない

中国敵視の「安保戦略」閣議決定を撤回せよ

 

『日本の進路』編集部

 

 岸田政権は12月16日、外交・防衛政策の基本方針という「国家安全保障戦略」など安保関連3文書を閣議決定した。「敵」基地攻撃など、わが国政府の外交・防衛政策の歴史的大転換である。明らかに憲法違反で、しかも先制攻撃で国際法違反になりかねない。こうした重大な決定が国会を完全に無視して強行された。

 敵基地攻撃の「抑止力」強化で、平和を確保することはできない。アメリカの対中国包囲網、戦争政策の最前線に立たされ、不測の軍事衝突がいつでも起こり得る。際限なき軍拡競争となり、アメリカから大量の武器を購入し、国民は軍事費負担に耐えられない。新たな「戦前」を引き寄せてはならない。

 中国敵視の安保関連3文書閣議決定の撤回を強く求める。

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国民の命の危機と戦争の危機と

軍事費倍増ではなく、国民生活こそ防衛せよ

『日本の進路』編集部

中村進一 ( 三重県議会議員)

 10月から食料品価格が軒並み上がり、電気料金も前年同月比26%(東京電力)のアップだ。長く続くコロナ感染症もあって、仕事を失ったり、収入が大幅に減ったりの多くの国民にとって極めて深刻な事態だ。
 ところが、「防衛力の強化が最優先課題」とする岸田政権は、軍事(防衛)費を2023年度からの5年間で総額45兆円程度とする。倍増の大軍拡だ。武器を売り込む米国は大喜びだろう。だが、財政赤字を理由に毎年社会保障費は削減され年金も削られ、この10月からは後期高齢者医療費窓口負担が2割となった。国民の生命を削っての大軍拡を許してはならない。
 中国を「敵」にして軍拡を正当化する「国家安全保障戦略」改定と軍拡予算に反対し、「国民生活こそ防衛せよ」の声を上げよう!

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日中国交正常化50周年 ■ この道をさらに前へ

台湾問題で米国に追随してはならない
自主外交で東アジアの平和を

 

『日本の進路』編集部

 9月29日、日中両国は、国交正常化50周年の記念すべき日を迎えた。50年前のこの日、秋天の北京で、田中角栄首相と中国の周恩来総理、両国政府は、「国交関係を樹立すること」を決めた。これはまさに歴史的な決断であり、かつ、50年を経過して激変の今日の国際社会でも、わが国の正しい進路の指針となる英断であった。
 この道をさらに前へと進むことだけが、地域の平和を保障し、両国と世界の発展を導く。
 老大国アメリカは50年前と比しても衰退著しい。興隆する中国を抑え込み、ドルに象徴される特権を維持し、覇権国として世界に君臨し続けようと無謀な画策を強めている。ウクライナの人びとを犠牲にしてロシアと戦争させ、軍需産業・戦争会社・金融資本だけが大儲けするようなアメリカに、東アジアを蹂躙させてはならない。アメリカは「台湾独立」を煽り、「明日のウクライナ」を東アジアに画策している。日米同盟強化、「統合抑止」という日米軍事一体化は亡国の道だ。

 50年前もアメリカは、自国の都合だけで、二つの「ニクソン・ショック」を進めた。田中首相の英断は、それに対抗してわが国の真の国益を追求したことだ。
 戦争のにおいも強まる今日、50年前以上に、日本の運命は日本自身で決めなくてはならない。自主外交で、平和と繁栄の東アジア実現に進路をとるときである。

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「軍拡」が最重要課題の第2次岸田改造内閣発足

アジアの平和と国民の命・暮らしを守る国民運動を

『日本の進路』編集部

 第2次岸田改造内閣が8月10日、発足した。首相は記者会見で、「防衛力の抜本的強化が最重要課題」と述べた。
 感染症の爆発的蔓延、急激な物価高、低迷する経済。命と暮らし、経済を守ることが最重要課題だ。防衛力強化では平和は守れない。近隣国を「敵」にしない外交も喫緊の課題。
 新内閣も、「旧統一教会」との関係が次々露呈。ましてや、「安倍路線の継承」はあってはならない。
 「アジアの平和と国民の命を守る」国民的闘いが急がれる。

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貧困危機打開は喫緊の政治課題

  国民から奪った富を緊急支援に回せ

 

『日本の進路』編集部

 3月から電力料金も都市ガス料金も大幅引き上げ、食料品も値上げラッシュ。原油価格はうなぎ上り、1月の企業物価(指数、速報値)は前年比8・6%増、輸入物価は実に37・5%増だ。遅かれ早かれ消費者物価に反映され、すでに苦しい国民生活をさらに直撃する。

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衆議院総選挙 結果と展望

求められる「平和」の明確な対抗軸と国民的運動

 

『日本の進路』編集部

 10月31日投開票の第49回衆議院総選挙の結果、自公与党は過半数を確保。岸田政権が継続されることになった。
 野党は、自公与党を攻めきれなかった。5野党は「候補者一本化」で一定の効果を上げた。だが、立憲民主党も共産党も支持を広げられず議席を減らした。自公政治に怒る国民の支持を引き付けきれなかった。

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日米首脳会談 ■ 台湾問題の「踏み絵」を踏んだ菅首相

安全保障も経済も 「反中国同盟」ではわが国はやっていけない

『日本の進路』編集部

 日米首脳会談が4月17日、ワシントンで行われた。そこで菅首相は、米国の覇権維持のための対中国戦略に全面的に合意し、日米同盟の深化、「防衛力を強化すること」を約束した。
 米国の「日本を前面に立てて中国を抑え込む」策略に取り込まれた。中国は当然にも猛反発している。焦点は台湾問題である。東アジアの政治・軍事、経済の緊張は一気に高まる。 続きを読む


「罰則」で私権制限のコロナ特措法改悪に反対する

菅政権打倒! 国民の命と生活、中小経営を守る財政出動を

『日本の進路』編集部

 爆発的なコロナ感染症拡大第3波のさなか、1月18日から6月16日までの会期で通常国会が始まった。政権発足から4カ月、菅政権は、安倍政権を継承し、「経済最優先」でコロナ対策をネグレクト。結局、第1波の時と同じような「医療崩壊」を招いた。「年寄りは死ね」「外国人労働者、若者や女性など非正規労働者は使い捨て」とばかりに国民の命を守らない。それどころか特措法改悪で権限集中と私権制限を策動。退陣を待つのではなく、即刻、菅政権打倒だ。 続きを読む


菅新政権の危険な1カ月

反中国同盟と国民抑圧体制

『日本の進路』編集部

 10月17日、菅義偉新政権が成立して1カ月となった。
 わずか1カ月だが、菅新政権の政治が狙うところは浮き彫りに。多国籍大企業のためのイノベーションとデジタル化促進の「改革」、中国敵視の「米日豪印同盟」推進、国内支配抑圧体制の強化。要するに、米中対立と競争激化の世界で、日米同盟で中国を敵視しアジアの覇を狙う、財界のための「強力な国家」である。携帯電話料金引き下げなど、有権者に実利がすぐ及ぶ選挙対策は抜け目ない。 続きを読む


菅義偉新政権の成立 ■ 安倍政権崩壊は必然

新しいグランドデザインが求められている

『日本の進路』編集部

 9月16日、国会で菅義偉首相が選出され、新政権が発足した。
 7年8カ月に及ぶ安倍政権は、首相が政権を投げ出して崩壊した。全国の自民党員による党員投票すらなしの総裁選出であった。公明党は、節操もなく今回も連立で政権に加わった。菅新首相と関係が深いといわれる日本維新の会は、事実上の与党である。 続きを読む


[コロナ危機] 傷つく人々を全力で支援 費用負担は応能で

財源負担問題の国民的議論を

『日本の進路』編集部

 第1次に続いて第2次補正予算が成立し、通常国会は閉じた。
 一般会計歳出は当初予算と合わせ総額160・3兆円、過去最大だった19年度(104・7兆円)の1・5倍に。補正の財源は全て国債で今年度の国債発行額は90・2兆円となる。
 未曽有の国民的危機にはあまりにも「遅すぎる」「少なすぎる」対策だが、大企業や大銀行、大金融資産家には十分すぎる財政・金融支援であろう。しかも、給付金事務に大企業が食いつき利益を貪り、パソナのような白アリも集っている。
 他方、傷つく人々や、頑張っている医療関係者や社会インフラを支える人々への支援は「雀の涙」、それもまだ多くは届かない。 続きを読む


コロナ禍、米中冷戦激化の中 日米安保条約60年

自主・平和、アジア共生の進路こそ急げ!

『日本の進路』編集部

 6月23日、現行日米安保条約発効60年を迎える。安倍晋三首相は、祖父である岸信介元首相が60年前条約に調印した1月19日、「100年先まで、日米同盟を堅牢に」とアメリカに誓った。
 日米安保条約に基づく日米同盟と米軍駐留は、日本の国家主権を著しく損ない、国民のいのちと安全を脅かしアジアの平和の脅威となってきた。日米同盟に組み込まれた自衛隊は、湾岸戦争やイラク侵略戦争、いま中東や南シナ海などへと、派兵が常態化している。 続きを読む


コロナ感染症 医療も生活も崩壊の危機

安倍政権打倒! 命を最優先する政治を

『日本の進路』編集部

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患者が世界中で261万人、死者も18万人を超え(4月23日午前現在)、しかも増加テンポは速まっている。少なくとも第2次世界大戦後最大の大惨事である。世界経済も、金融危機以来立ち直れず危機を深めてきていたが、コロナ・ショックで局面は変わった。IMF(国際通貨基金)は第2次大戦につながった1929年以来の大恐慌突入を警告する。各国で貧困層を中心に生活苦から暴動が頻発し始めるなど国内対立も、米中対立など国際関係も激化している。世界は激変している。 続きを読む


国民総貧困化、大軍拡と大企業優遇の政府予算に反対する

政府と大企業に奪われた富を奪い返せ!

『日本の進路』編集部

 イラン革命防衛隊司令官をアメリカがイラクで殺害、「第3次世界大戦か」と国際社会は著しく緊張が走る年頭となった。まさに歴史的転換期の年明けである。
 安倍晋三政権はその中東海域に海自艦船の派兵を強行、戦争の当事者となりかねない「大国化」を進めている。他方、国民の総貧困化はいちだんと深刻になっている。実質消費支出は昨年暮れ2カ月続いて前年比マイナスとなっている。1年が過ぎたTPP11や年頭から施行の日米貿易協定などが農業を中心に国民経済の困難に拍車をかける。
 大軍拡と国民総貧困化に反対する、安倍政権打倒の闘いが今こそ求められる。 続きを読む