米軍Xバンドレーダー基地(京丹後市)
目的は「米国本土防衛」、犠牲は日本に
京丹後市議会議員・米軍基地建設を憂う宇川有志の会 永井 友昭
京都府京丹後市にある米軍Xバンドレーダー基地(在日米陸軍経ヶ岬通信所)は、丹後半島経ヶ岬の西の海岸に突出した崖の上に建設されています。このところ盛んに日本海へ発射される北朝鮮のミサイルを早期に捉えて米本国の防衛を果たすというのがその目的です。
京丹後市議会議員・米軍基地建設を憂う宇川有志の会 永井 友昭
京都府京丹後市にある米軍Xバンドレーダー基地(在日米陸軍経ヶ岬通信所)は、丹後半島経ヶ岬の西の海岸に突出した崖の上に建設されています。このところ盛んに日本海へ発射される北朝鮮のミサイルを早期に捉えて米本国の防衛を果たすというのがその目的です。
岩国市議会議員 姫野 敦子
極東最大の米軍基地になった岩国基地には、空中給油機、空母艦載機やF35Bなどに加えて、このたびステルス機能の戦闘機F35Aがカナダから、またF22も飛来。このF22はステルス性能に加えて多様な任務にも対応できる性能を持ち、猛禽類を意味するラプターと言われる。数日前には無人偵察機の「トライトン」も飛来している。
議会中も昼休みの12時40分ごろには連日次々と爆音を轟かせて離陸していく。騒音の苦情もいつにも増して多いと聞く。
訓練の狙いは即応能力の向上。背景には中国や北朝鮮の存在があり、外来機の飛来は力の空白を生じないようにとの配慮などで仕方ないと言われている。
空も心配だが、基地に付設の軍港には2021年度には17隻、本年度もこの2カ月で4隻が寄港と、これまでの15年間に5隻とは比べものにならない数の艦船が接岸、戦略上の拠点化が進んでいる。
平和といのちをみつめる会代表 渡辺 ひろ子
築城基地は、太平洋戦争中は海軍の航空隊の基地であり、戦後の一時期は米軍が駐留、その後、航空自衛隊基地になりました。戦時中は米軍の激しい攻撃で多大な被害を受け、戦後の米軍駐留時には米兵による犯罪の犠牲に泣いた人々も多くいます。
しかし、そういう体験をもつ人たちも高齢化し、「米軍は絶対にダメだ!」と語る老人もいなくなりました。
1988年に始まった築城基地での日米共同訓練はその後、「在日米軍再編に伴う訓練移転」という名に変わり、「沖縄の負担軽減のため」という大義名分を得て実施されています。
広範な国民連合・長崎 代表世話人 中村 住代
西海市の崎戸町で陸上自衛隊水陸機動団の訓練計画についての住民説明会が開催されたのは、昨年2021年10月18日だった。
訓練は町内すなわち島の全域で、しかも毎月7日未満で年間70日未満の訓練期間で恒常的に実施されるという。ヘリコプターの騒音による生活環境の悪化や漁業被害が危惧され、到底受け入れることはできない。急きょ「崎戸町生活環境を考える会」(代表・上野久美子さん)が結成された。11月24日、市長に訓練計画中止を求める文書を提出し、さらに12月22日に、市長に「住民の合意が得られていないことを踏まえ、陸上自衛隊水陸機動団の訓練計画中止を求める要望書」を直接手渡し、意見交換した。
宮崎市議会議員 中川 義行
防衛省は新田原基地に新たにF35Bを2024年度に6機、25年度に2機配備し、将来的に約20機配備することを明らかにした。防衛省は新たな自衛隊基地整備が計画されている馬毛島(鹿児島県西之表市)に近いところから新田原基地が最適と説明。F35Bはレーダーに感知されにくいステルス性能を備え、短距離離陸、垂直着陸ができるのが特徴。F35Bを20機も配置する目的は何だろうか。
鹿児島県議会議員 上山 貞茂
西之表市矢板市長は2月3日、岸信夫防衛相と馬毛島自衛隊基地計画の件で会談をした際、地元の意向を反映させるため、計画を前提に国と市による協議の場の設置を要請、基地整備に伴う米軍再編交付金や自衛隊員の住居について「特段の配慮」を求める要望書を提出した。これまで「計画に同意できない」と反対の立場を堅持していただけに、馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会などに衝撃が走った。基地の賛否で島民の分断を避けたいと思いを語っていた市長だが、昨年末に総額3千億円超の基地整備費を計上した2022年度政府予算案が閣議決定され、1月には馬毛島が基地の「候補地」と日米間で確認、賛成派市民から「反対していたら交付金がもらえない」との声に押された形である。
国との協議がなされないまま地元無視の強引な手続きに対し、市長は「現実的な対応で市民の不安を解消する必要がある」としているが、賛否が拮抗している問題であるからこそ拙速な行動は慎むべきだった。会談には、鹿児島4区選出の森山裕衆議院議員も同席、圧力が働いたのではないかと推察されるが、計画を受け止めることが前提でなければ協議の場を設けないとする国の姿勢は民主国家と言えるだろうか(市長は賛否を表明していない)。
広範な国民連合・東京はさる4月25日、第18回総会を開催した。4つの都政報告で年間方針の提案を補足し、新役員の選出を行った。
記念講演として、新外交イニシアティブ代表の猿田佐世さんを講師に、「台湾有事を避けるために」と題してウクライナ情勢と緊迫の度を増している東アジア情勢について話していただいた(概要)。
新外交イニシアティブ(ND)代表・弁護士 猿田 佐世
2月24日にロシアがウクライナに侵攻し、世界は騒然としました。凄惨な被害を受け続けるウクライナの情勢を見て、元来9条護憲を掲げていた方々の中には、これまでの信念が揺らぎ、軍事力拡大が必要なのではないか、と考えを変えた方がいるとも耳にしています。私も、攻撃開始後1週間ほど、今後の自分の考えをどのように伝えるべきか、大きく影響を受けた日本社会の中で悩みました。
大国が戦争を決意したら「抑止力」とかなんとか言っていても戦争になるんだ、そういう決意をさせない環境づくりが大事なのだと改めて実感しました。戦争が始まってしまったら取り返しはつかず、戦争を始めさせないことが重要です。
本誌編集長 山本 正治
「経済安全保障法」が5月11日、野党を含む賛成多数で成立した。
高度な先端技術の海外流出を防ぎ、経済や生活に欠かせない物資を確実に確保するため、政府が企業の活動を罰則付きで監視、あるいは助成するという。
実質は米国の対中戦略に沿ったものだ。バイデン政権の「専制主義」との闘い、経済サプライチェーンの分断、経済のブロック化を前提にしており、東アジアの緊張激化と経済混乱を促すだけだ。しかもわが国の、経済面での対米自主を妨げ、従属関係からますます抜け出せない構図である。犠牲はわが国企業と国民に押しつけられる。
中国をはじめアジア諸国との共生をめざす自主的平和外交だけがこの危機からの脱出の策である。
元自民党幹事長 山崎 拓
沖縄が復帰してから50年もたつわけです。しかし、今も、基地負担が大きくのしかかっている。本土の政治家として、そのことに深く責任を感じます。
「オール沖縄」の勢力で県政を担っている玉城デニー知事が、その解決を求めるのは当然です。普天間基地の辺野古への移設について反対だというのは、県民投票などで示された県民の意思、総意であるわけで、県政を預かる知事がそれを進めるのは民主主義から言っても当然です。そこは私も理解します。
参議院議員 伊波 洋一
私はオール沖縄の参議院議員として外交防衛委員会で、南西諸島の軍事化の問題を重視して取り組んでまいりました。
今、私たちの国はたいへん危険な方向に向かっています。10年の中国漁船と海上保安庁の巡視艇の衝突事故を契機に12年に尖閣諸島が国有化され、日中関係がたいへん厳しい状況になっていく中で、「南西諸島の軍事化」が米国から日本に求められたと思っています。現在は、日本が自らの国益や本来の主権を見失って、アメリカの意のままに翻弄される状況です。
今年1月7日に開催された日米の外務・防衛閣僚2+2協議では共同通信が報じた自衛隊と米海兵隊の台湾有事の共同作戦計画原案をさらに進展させる南西諸島の自衛隊基地の日米共同使用や「日米共同作戦」策定の合意となりました。5月5日には岸防衛大臣がワシントンでオースティン米国防長官と会談し、日本の防衛力の抜本的強化と双方の戦略を緊密な協議を通じて擦り合わせていくことを確認しました。まさに戦争への道をまっしぐらに進む状況になっています。
木元 茂夫
あまり注目されなかったのだが、昨年2月3日に「日英外務・防衛閣僚会合」が開かれた。その共同声明に次のようにある。
「4大臣は、海洋安全保障における日英協力が引き続き優先事項であるとの前向きな進捗を再確認し、これを更に強化していくこと及び地域の安全保障を維持するためにリーダーシップを発揮していくことにコミットした。4大臣は、空母打撃群の東アジア訪問が日英防衛協力を新たな段階に引き上げる機会となるよう、協力していくことを確認した。4大臣はまた、この訪問が自由で開かれたインド太平洋に資するとの認識を共有した」
沖縄県議会議員・広範な国民連合全国世話人 山内 末子
『日本の進路』編集部
10月31日投開票の第49回衆議院総選挙の結果、自公与党は過半数を確保。岸田政権が継続されることになった。
野党は、自公与党を攻めきれなかった。5野党は「候補者一本化」で一定の効果を上げた。だが、立憲民主党も共産党も支持を広げられず議席を減らした。自公政治に怒る国民の支持を引き付けきれなかった。