2009年8月アーカイブ

7・15講演会・講演要旨(1)

東アジアの平和と日本外交

─制裁重視は平和をもたらすか─

元拉致被害者家族会事務局長 蓮池 透 氏

核問題と米朝関係

 最近、本を書かせていただき、その中で制裁よりも対話を、と提言しました。そのやさきに、ミサイル、核実験があり、頭から冷水を浴びせられたような感じがしました。強硬な意見が日本中を席巻し、けしからん、懲らしめろという世論で、対話が困難になってしまうからです。
 ある新聞の世論調査によれば、北朝鮮に強硬な対応をとるべきだというのが7~8割です。ただし、強硬な対応で結果を出せるかという問いに、5割の方が出せないと答えています。日本は唯一の被爆国ですから、核実験にそれなりの態度を示すのは当然のことだと思います。私も原子力の仕事にたずさわっていましたので、原子力は平和利用に限り、世界中から核兵器を廃絶しなければいけないと思ってきました。ただし、マスコミの報道は、船舶検査がどれだけ強化されたかと、制裁の強度に焦点を当てた報道ばかりです。どうしたら核兵器をとりのぞく方向へ変化させることができるのか、そういう議論をせず、けしからんという国民感情を煽っています。政治家の中には、敵地攻撃とか核保有とか、勇ましいことを言う人もいます。

窮迫し、現状打開を求める

労働者、農漁民、中小零細業者、生活困窮者

月刊『日本の進路』編集部

 鹿児島県の北部、東シナ海に面して、阿久根市という町がある。この町で、この1年間に、2回の市長選、2回の市長不信任案可決、1回の市議選が行われ、市政をめぐる激しい争いが展開されている。背景には、窮迫する労働者、農漁民、中小零細業者、生活困窮者の不満と怒りがある。阿久根市の事件には、今日の情勢の特徴が集中的に表れており、住民大多数の暮らしや営業を守るためにどう闘ったらよいのか、真剣に考えるべき問題が含まれている。

7・15講演会・講演要旨(2)

東アジアの平和と日本外交

─制裁重視は平和をもたらすか─

政治評論家、森田塾塾長 森田 実 氏

総選挙の分析について

 昨日の夜は週刊朝日の座談会でした。相手は野上さん。共同通信の政治部記者で、福田赳夫氏の時からずっと清和会番記者でした。優秀な記者です。安倍晋太郎、三塚博、森喜朗、小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫等々、OBになった今も町村派の取材をしている人で、長年、自民党主流派を内部から見てきた人です。

アメリカの核の傘から抜け出し

核兵器廃絶をめざそう

元広島市長 平岡 敬 さん

プラハ演説の目的

 オバマ大統領はプラハで「核のない世界をつくろう」と演説しました。「核のない世界」そのものは誰も反対できない正しい方向です。しかし、彼の目的は核の廃絶ではなく、核拡散の防止、破たんしたNPT(核不拡散条約)体制の立て直しです。

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