米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-8

第17回全国地方議員交流研修会 ■ PART2 パネルディスカッション

地域にも不可欠な中国との経済関係

筑紫野市議会議員(福岡県) 上村 和男

 先だって、「日経新聞」に「トヨタが大幅に黒字」という記事がありました。その理由の一つは、中国への自動車輸出が伸びているということが理由として挙げられていました。
 福岡県はトヨタ、日産、ダイハツの工場が立地しています。ですから、かつて九州は「シリコン・アイランド」と言われたんですが、最近は「カー・アイランド」というふうに言われています。それくらい地域経済のなかで自動車の占める割合は大きいのです。 “米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-8” の続きを読む

米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-7

第17回全国地方議員交流研修会 ■ PART2 パネルディスカッション

アジアの共生を進める

金沢市議会議員(石川県)  森 一敏

 金沢大学の教育学系の学生たちと討論する機会がありました。金沢市では育鵬社の歴史教科書を採択、再採択しており、この問題について議論したら、ある学生から、「韓国のように反日の教科書を編集して使用させている国は他にもあるのか」という問いが私に投げかけられました。
 これが一般的な現在の学生の認識かどうかは分かりませんけど、金沢市の教科書採択の動向などが影響を与えている可能性があるのかなと思っています。 “米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-7” の続きを読む

米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-6

第17回全国地方議員交流研修会 ■ PART2 パネルディスカッション

自治体の立場で何ができるか考える

柳澤 協二

 はい。とりあえず2点だけ申し上げますと、まずは私も台湾問題にどういう答えを出すべきなのかといろいろ悩んでいるんですね。
 とりあえずは、「『一つの中国』の合意に戻れ」と政府レベルでアメリカに対しても言うこと、それはあり得るとは思うんだけど、緊急避難的にね。しかし、「一つの中国」ということを台湾の人たちが望んでいるのかという、もっと本質的な問題もあるわけです。 “米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-6” の続きを読む

米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-5

第17回全国地方議員交流研修会 ■ PART2 パネルディスカッション

日米地位協定の抜本改定の闘い

神奈川県議会議員 日下 景子

 はい。皆さん、こんにちは。神奈川県議の日下景子です。
 今日は、日米地位協定の抜本改定と、「思いやり」予算の廃止などを求めた知事要請の報告をします。
 7月13日に国民連合・神奈川の皆さん、そして、その他4団体十数人で要請書を出しました。これは今年でもう5回目になります。基地対策課の部長等が出てきます。毎年、渉外知事会というのが8月初めにあるので、7月の終わりくらいということで毎年出しているところです。沖縄に次ぐ「第二の基地県」ということで、黒岩知事が渉外知事会の会長をずっと務めています。 “米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-5” の続きを読む

米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-3

第17回全国地方議員交流研修会 ■ PART2 パネルディスカッション

南西諸島での自衛隊基地強化の実態

西之表市議会議員(鹿児島県) 長野 広美

 はい。ありがとうございます。
 皆さん、こんにちは。西之表市議会議員の長野と言います。
 まず、馬毛島の現状を少しご報告いたします。
 今、私たちが戦々恐々としているのは、日本のどこにもない、もしかしたら世界のどこにもない軍事施設が馬毛島にできるのではないかという思いです。
 馬毛島は鹿児島県のおへそにあたる部分にあります。小さな島ですけど、航路、空路の中心に位置します。そして、私たちが暮らす西之表市から西に10キロしか離れていません。実は大隅半島からも30キロしか離れていない位置にあります。面積は約8千平方キロメートル、南北に2・5キロ、東西に2キロ程度の島です。 “米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-3” の続きを読む

農林漁業を核とする持続可能な地域循環経済

「自然とのつながり」を取り戻す

自然栽培農家・猟師・医師 三林 寛

 私は能登にて半農半医生活を営んでおります。なぜ農業をしているのかと申しますと、今の医学には足りないものがあると感じているからです。そこで、栄養や農業について学び始めたのですが、こうして医学以外の視点を持つことにより、私は現代医学が「サイロ・エフェクト」に陥っているのではないかと思うようになりました。 “農林漁業を核とする持続可能な地域循環経済” の続きを読む

流域治水法成立

「流域治水」は住民と行政の楽しい覚悟から?

―人口減少時代の骨太の国土再生哲学を―

参議院議員 嘉田 由紀子(前滋賀県知事、元環境社会学会会長)

1.130年ぶりの治水政策のコペルニクス的転換

 2021年4月28日、参議院本会議で「流域治水関連法案」が成立した。改正案の概要は次の4点だ。「流域治水の計画・体制の強化」、「氾濫をできるだけ防ぐための対策」、「被害対象を減少させるための対策」、「被害の軽減、早期復旧、復興のための対策」である。
 

図1 「流域治水イメージ図」(国土交通省HP より)

図1が、国が示す流域治水のイメージ図だ。この図を見ると、水を集めてくる「集水域」と「河川」と「氾濫域」の3つの地域を明示的に示し、これらの流域全体で、水害被害を軽減する、という方向が示されている。
    今回の流域治水法では、「河川から溢れることを前提」として、氾濫域からの住宅の高台移転や、要援護者の避難体制の強化、ハザードマップ作製の拡大を示した。日本では明治29(1896)年の最初の河川法制定以降、高い連続堤防とダムにより河川の中に洪水を閉じ込める近代技術主導の河川政策が主流であった。この明治以来の「河川閉じ込め型治水」から「溢れることを前提とする治水」は、河川政策のコペルニクス的転換でもある。溢れることを前提としたら、人びとが暮らす生活の場からの水害対策が基本になるからだ。つまり「河川管理者視点」から、氾濫原に暮らす「住民視点」への転換が必要となる。 “流域治水法成立” の続きを読む

[持続と循環の食料自給経済へ]奈須 りえ

地方にも都市部にも求められる地域循環経済

大田区議会議員 奈須 りえ

 鈴木先生のご講演は、これまで進められてきたグローバル化を総括した非常に意義深いものでした。
 NHKスペシャルが報じた「2050に起きるかもしれない食料を求める暴動」はそれだけでも、大きな衝撃でしたが、先生が出された試算は、それよりずっと前2035年に日本が飢餓に直面する可能性をリアルに示しており、食料自給への不安を具体的な危機として私たちに突き付けました。先生は、食料自給率がここまで下がり、飢餓の危機にさらされている背景にある「TPPなど自由貿易協定」と「一連の法改正(種子法廃止→農業競争力強化支援法→種苗法改定→農産物検査法改定等)」など、この間、法や制度が支えてきた公の役割を規制緩和により壊し、市場経済の自由競争にさらすことで、グローバル資本に利益をもたらす構造をつくってきた政府を厳しく批判しておられ、大変に共感いたしました。地方議員としてこの間の制度改正から、農業など一次産業だけでなく、都市部においてもグローバル資本の投資対象が拡大し弊害が生じていることを実感してきたからです。 [持続と循環の食料自給経済へ]奈須 りえ” の続きを読む

[持続と循環の食料自給経済へ]山下 公一

希望は若い人たちの農業への参加

大牟田市「いちのたんぼの会」 山下 公一

棚田での園児たちの田植え

 大牟田市では今日、15名が集まってオンライン講演会に参加しています。大牟田市櫟野は中山間地で、そこで長年にわたって無農薬、無化学肥料栽培を頑張ってこられた山下公一さんの農地に集まって、農作業を楽しむグループとして2003年にスタートしたのが「たんぼの会」です。週に2日、午前中に作業をしています。鈴木先生がお話しになったように、種子法廃止、農業競争力強化支援法、種苗法改定と続く政権の動きが大変気にかかりまして、種子法廃止に関して山田正彦さん、国連の家族農業の10年に関して関根佳恵さんの講演会を開いたり、映画「タネは誰のもの」の自主上映会に取り組んだりしてきました。なお福岡では今日、筑豊地区と筑紫野市でも同じような会が開かれています。山下公一さんから、集落の状況なども含めて、報告していただきます。
(樋口茂敏) [持続と循環の食料自給経済へ]山下 公一” の続きを読む

[持続と循環の食料自給経済へ]高松 幸彦

「改正漁業法」―― 沿岸漁業でも農業とまったく同じ攻撃が

全国沿岸漁民連絡協議会共同代表(北海道北るもい漁業協同組合所属) 高松 幸彦

 私自身は先生のご講演を聞かせていただいたのは今回で2度目です。最初は自分が共同代表として所属する「JCFU(全国沿岸漁民連絡協議会)」が開催した〝改正漁業法に関する勉強会〟でした。
 安倍政権下での、漁業法の「70年ぶりの改正」というわりには浜を対象にした説明がほとんどないに等しい状態で、国会審議においても衆参両院合わせてもわずか約21時間余り、「数の論理」による乱暴な国会運営でした。このため法案を通してから水産庁の担当者が説明に各地を回るというお粗末なありさまです(改正漁業法は、2018年12月成立、20年12月1日施行)。いまだに大多数の漁業者が法改正の中身を理解できてない状況です。これは当事者である漁民を愚弄し、〝漁業人口の94%にあたる家族漁業経営体を軽視〟していることの表れにほかならないと思います。まさに農業改革で農協の弱体化を狙った時と構図的には似たものがあります。 [持続と循環の食料自給経済へ]高松 幸彦” の続きを読む

[持続と循環の食料自給経済へ]三角 修

生産者と消費者は「運命共同体」

JA菊池組合長 三角  修

 JA菊池の三角です。お世話になっています。鈴木先生のお話、久しぶりに「鈴木節」を聞かせていただきありがとうございました。
 先生がおっしゃられましたようにですね、私は農協というのは地域環境を守るという大きな仕事もあると思います。また片方には当然、食料を、日本人の胃袋を満たすという大きな仕事もあると思っています。そのへんにつきましては今日最後の方で、生産者と消費者は「運命共同体」なんだということをおっしゃっておられましたけど、私もまさにそのとおりだと思っております。

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[持続と循環の食料自給経済へ]藤本 好彦

農を土台とした地域の文化と風土を、次の世代につなげたい

山梨県議会議員(南アルプス市園芸農家) 藤本 好彦

 

急がれる!健康な土づくり

 山梨県は、果樹農業が盛んであるため、圃場では窒素・リン酸・カリウム等の資材の堆積が目立ち、果樹の順調な生育を阻害したりするなど、病気も増えています。栽培規模の拡大、機械化、栽培作物の単一など、効率化を推し進めたことで、土壌の成分の偏りが危惧され弱体化が懸念されています。
 県は農業者が不要な化学肥料の施用を防止し、おいしさや栄養価を高め、環境に与える負担を軽減し、適正な施肥を行い健康な土づくりを通じて健康な農作物を育てられるよう、1979年度から、県内約120地点の主要農地において、土壌診断を進め地力に関する調査を実施しています。 [持続と循環の食料自給経済へ]藤本 好彦” の続きを読む

[持続と循環の食料自給経済へ]浄慶 耕造

「企業農業」ではなく「中山間地の有機農業」の全国発信をめざす

養父市議会議員 浄慶 耕造

 

 鈴木先生のお話、非常に明快でかつ「怖い」話でしたので、心の中にずっしりと響きました。
 われわれの養父市、話がありました「国家戦略特区」に2014年、最初の5地区のなかの一つとして「農業特区」に指定されました。当時市長は、「中山間地の革命児」などと多くのメディアで持ち上げられました。
 養父市はどういうところかといいますと、2004年に平成の大合併によって市になったわけですが、当時の人口が3万人弱、現在は2万2千人で高齢化率39%の少子高齢化の地域です。かつて経済は、鉱山、林業、養蚕の山村経済の上に商業の隆盛を誇った地域でしたが、ベースの産業の衰退と「大店法」の廃止に伴う郊外店の進出によって「ひっそり」とした中心市街地になってしまいました。 [持続と循環の食料自給経済へ]浄慶 耕造” の続きを読む

[持続と循環の食料自給経済へ]北口 雄幸

農業参入の「ワタミ」が20年もたたずに撤退

北海道議会議員 北口 雄幸

 北海道からはですね、いわゆる国の「規制改革会議」などで農地に民間企業が参入できるようにして、農業に民間企業が参入しやすくする規制改革が進められたわけですが、参入した民間企業が早くも撤退した事例などについて少しご報告をさせていただきたいと思います。
 全国的な居酒屋チェーンの「和民」があります。この「和民」は「ワタミファーム」をつくって、全国で11カ所、そのうち北海道では3カ所、農場を展開し、野菜や卵、それから牛乳などを生産しております。全国の農地面積は630ヘクタールというふうに聞いております。
 そのうち北海道のせたな町、道南の方の瀬棚農場でありますけれど、平成16年度から国の「構造改革特区」を活用し、ワタミは外食産業向けの有機野菜や有機乳製品の生産を目的に設立、参入しました。ところが、この3月末をもって閉鎖、撤退をするということであります。 [持続と循環の食料自給経済へ]北口 雄幸” の続きを読む