元福島県農協中央会会長 菅野 孝志

はじめに――「熊」に象徴される社会の後退
「熊」という一字に象徴される2025年であった。ニュースで繰り返し報じられる、市街地を含む人里への熊の出没は、多くの人に不安と違和感を抱かせたに違いない。マクロ的には「美しい日本」が語られる一方で、こうした風景は単なる自然環境の変化として片付けることができるだろうか。 続きを読む
元福島県農協中央会会長 菅野 孝志

「熊」という一字に象徴される2025年であった。ニュースで繰り返し報じられる、市街地を含む人里への熊の出没は、多くの人に不安と違和感を抱かせたに違いない。マクロ的には「美しい日本」が語られる一方で、こうした風景は単なる自然環境の変化として片付けることができるだろうか。 続きを読む
全国各地でも行動を呼びかけ

農家に欧米並みの所得補償を求める「令和の百姓一揆」実行委員会は今年3月29日、都内で再びトラクターデモ・提灯デモを計画するとともに、全国各地に同時多発の行動を呼びかけている。
農家と消費者の連携をどう広げていくかを話し合う「全国に拡がる!令和の百姓一揆意見交換会」が昨12月17日、国会内で開かれ、オンラインも含め約120人が参加。国会議員13人も参加し連帯あいさつした。 続きを読む
全日本農民組合連合会共同代表(農事組合法人八頭船岡農場組合長) 鎌谷 一也

新年を迎え、少し目を閉じて考えてみたい。
2025年農業センサスによると、基幹的農業従事者は20年と比較し過去最大の25・1%減の102万人、平均年齢67・6歳。30年86万人、50年36万人になると言われている。現実的に、農山村では高齢化も進み、担い手不足や人口減少も目に見えて激しい。空き家や荒れた水田が目立つ。農業従事者の減少と農村社会の担い手の減少は、地域や社会に何をもたらすのか。「村じまい」をする集落も増えるではなかろうかと憂える。 続きを読む
日本の食と農の未来を考えるシンポジウム開催

シンポジウム「日本の食と農の未来を考える~飢えるか、それとも植えるか」を福岡市で11月30日、開催した。この催しは、広範な国民連合・福岡が呼びかけ、グリーンコープ生協ふくおかや県教職員組合などの団体、この課題に心を寄せるグループ・個人などが参加した「日本の食と農の未来を考える実行委員会」が主催した。34団体からのプログラム広告の協力と、210人を超える人たちが賛同した。会場の県弁護士会館のホールは定員に近い220人を超える人たちで埋められた。 続きを読む
今年3月に再び全国規模の百姓一揆を企画
令和の百姓一揆実行委員会代表 菅野 芳秀

キツネが来た。わが家は朝日連峰の麓にあり、水田5hと納豆用大豆(小粒大豆)栽培3h、自然養鶏1000羽とを組み合わせた小さな循環農業を営んでいる。主な働き手は42歳の息子。俺は76歳。村ではついこの間まで「若手百姓のホープ」だったのだが、腰と膝にトラブルを抱え、今は事務労働に専念している。専業農家だ。自然養鶏と言っても聞き慣れない方もいようが、要は健康でうまい卵を得るためと、肥料に使う鶏糞の自家調達が目的で、ニワトリたちを野原に放し飼いする放牧養鶏だ。夜と冬は鶏舎の中での平飼いで、1年もすれば、その年に必要な肥料がたまる。養鶏歴は40年になる。 続きを読む
北海道農民連盟委員長 中原 浩一

新年あけましておめでとうございます。令和8年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
さて、昨年の本道農業を振り返りますと、1~3月期は暖冬傾向にありましたが、2月には十勝地方において短期間に120cmを超える記録的大雪を観測し、6~7月にかけての高温・干ばつ、9月には北海道で初めてとなる線状降水帯の発生によって集中豪雨に見舞われるなど、温暖化の影響は各地で農産物の品質・収量の低下のほか、農地の損失等を及ぼしました。 続きを読む

「令和の百姓一揆」実行委員会代表で置賜自給圏共同代表、自らも山形県長井市で養鶏とコメ作り農業を営む菅野芳秀さんにインタビューした。文責編集部。菅野さんは、10月27日から札幌市で開催される第21回全国地方議員交流研修会に全体会合で問題提起し、2日目の分科会でも助言者を務められます。
東京大学大学院特任教授 鈴木 宣弘

令和の米騒動は、①減反のし過ぎ、②稲作農家の疲弊が根底にあり、③猛暑の生産への影響、④需要の増加が加わり、コメ不足が一気に顕在化した結果で、流通・農協悪玉論は本末転倒だと述べてきたが、直近の政府の検証でもそれが裏付けられ、コメが足りなかったことを認めて増産に舵を切ると言う。
しかし、そのために、相変わらず、規模拡大とスマート農業と輸出だと言っているだけでは、米価下落で稲作農家は潰れてしまう。消費者と農家の適正米価(2500円と3500円/60㎏)の差を補塡する直接支払いなどを急がないと、農村コミュニティーもコメ供給も維持できない。洪水防止などの多面的機能もさらに失われていく。 続きを読む
全国農団労 大谷 篤史
備蓄米放出によりあたかも米価が低下したかのような雰囲気がマスコミ等を通じて作られてきたが、小売価格は高値のまま推移している。この米騒動の根本的な要因は半世紀にわたる減反政策の結果であり、供給が需要に追いついていない状況に陥っているからだ。こうした現実を受け止め、これまでの大規模化一辺倒や輸出拡大といった農政の失敗を認め、コメの生産拡大、持続可能な農業経営への支援といった農政への転換が急務となっている。 続きを読む

広島県北部の北広島町で7月21日午後3時より「令和の百姓一揆ひろしま 第1弾in北広島町」として集会とトラクターのデモ行進が行われた。 続きを読む
石破首相の地元・鳥取市内で7月13日、トラクター10台と生産者消費者160人の参加で「令和の百姓一揆 鳥取」が開かれた。第1弾は「生産者・消費者合同集会」だ。

「つぎは、広島です」と引き継ぐ?鎌谷一也さん(右2)。広島の二人(右4、浅枝久美子安芸高田市議、右1、西原美和広島実行委員長)


新潟県の農家ら220人が6月14日、「新潟百姓一揆」のトラクターデモを行った。あいにくの雨の中、「未来の子どもに国産残そう」「小○百姓一揆」などののぼり旗を掲げたトラクター8台、軽トラ35台に徒歩220人余のデモが続いた。
主催したのは新潟百姓一揆実行委員会。県内6地区からのぼり旗を掲げた軽トラックで出発し、ゴールである県中央部の長岡市の会場に農民や消費者が続々と結集した。三条市を出発した農家の橘清久さん(74)は、「米を作っても草を刈る方が金がかかる。このままでは農家はやれない」と参加を決め、仲間と軽トラック4台を走らせ途中の直売所などで窮状を訴えながら長岡市に来たと言う。新発田市で酪農と水稲を営む松縄優平さん(31)は「農業に目を向けてほしくて初めて参加した」と言う。 続きを読む

JA常陸組合長、日本の種子を守る会会長 秋山 豊

本当の現場の意見を公表しなくてはダメだということで、JA有志連合を呼びかけました。
私どもが言いたいことの第一点は、農家が現在も減反・転作をやっているということです。
水戸市ですと35%の田んぼをつぶして、麦とか大豆とか、出荷用のバラなんかを作っています。そのことを消費者は知らないんですね。 続きを読む

宮永 均・JAはだの組合長
神奈川県秦野市の農業協同組合運営をしている宮永と申します。食料安全保障としての自給率向上が第一級の課題ですが、これは今に始まったものではないわけであります。
いま都市部現場では、とにかく売る米がないという状況に陥っております。本当に、私どもが農業協同組合を運営する上でも、ファーマーズマーケットを運営する上でも、本当に困っております。 続きを読む