国民連合一覧

コロナ禍、米中冷戦激化の中 日米安保条約60年

自主・平和、アジア共生の進路こそ急げ!

『日本の進路』編集部

 6月23日、現行日米安保条約発効60年を迎える。安倍晋三首相は、祖父である岸信介元首相が60年前条約に調印した1月19日、「100年先まで、日米同盟を堅牢に」とアメリカに誓った。
 日米安保条約に基づく日米同盟と米軍駐留は、日本の国家主権を著しく損ない、国民のいのちと安全を脅かしアジアの平和の脅威となってきた。日米同盟に組み込まれた自衛隊は、湾岸戦争やイラク侵略戦争、いま中東や南シナ海などへと、派兵が常態化している。 続きを読む


[パンデミックと経済危機] 中小企業家同友会全国協議会会長談話

 中小企業家同友会全国協議会は3月6日、新型コロナウイルス感染症の影響が急激に広がり中小企業が大きな打撃を受けている中で、「一社もつぶさない!」との広浜泰久会長談話を発表した。それに先立って3月4日、「中小企業の倒産・廃業を避ける」ための緊急要望・提言を各方面に要請した。以下、談話全文と緊急要望・提言の要旨。

一社もつぶさない! 新型コロナウイルスによる危機を乗り切ろう

広浜泰久会長

 新型コロナウイルス感染症の影響が、急激に広がり、中小企業は大きな打撃を受けています。影響を受けた会員が9割を超える地域や、売上9割減の企業もあり、深刻な局面を迎えています。この災禍がいつ終息するか不透明であり、影響が長期化する可能性も指摘されていますが、「一社もつぶさない」という気概のもと企業を存続させるため、会員の皆さんに次の三点を呼びかけます。 続きを読む


国民の命と安全、そして暮らしを守る緊急対策を求める

新型感染症 安倍政権の国民犠牲と反動的策動を許さない

2020年3月10日
自主・平和・民主のための広範な国民連合
代表世話人 角田義一 西澤 清 武者小路公秀
吉田 伸 原田章弘 佐々木道博 加藤 毅

 日本でも全世界でも新型コロナウイルス感染症が猛威を振っている。新型感染症との闘いは当面の最大の政治的社会的な課題となっている。

 しかも感染症の蔓延は、日本と世界の経済に大混乱を引き起こしている。人とモノの移動が大幅に制約されるなど実体経済は分断され大打撃。金融肥大化で辛うじて維持されてきた経済は、資産バブル崩壊、恐慌が切迫したとの危機感が世界中に広がった。原油価格も、ニューヨークや東京市場をはじめ世界の株価も大暴落、金融恐慌の一歩手前となっている。

 かつてないほど格差と貧困が広がっていた中でのこの事態は、国民生活の各方面に深刻な打撃をもたらしている。企業活動にも、社会にも混乱が広がっている。 続きを読む


広範な国民連合第24回全国総会 [ パネルディスカッション5] コメンテーター 屋良 朝博・衆議院議員

 

アジアの共生 自立日本の総合安全保障を考える

日米同盟の犠牲になった沖縄から見て

篠原 孝さん
 ありがとうございます。
 柳澤さんから「三択論」の話がありました。日本の安全保障を考えた場合、現実問題として三原さんの話のなかにもありましたけど、「非武装中立」という理想論は非現実的だということでした。そこで、「日米同盟が基軸」といわれていますが、その犠牲になっているのは沖縄だろうと思います。
 私の地元にはかつて松代大本営がつくられました。朝鮮や中国の方々が動員されました。現在では戦争遺跡という形で、人びとが訪れている場所でもあります。沖縄では先の戦争で多くの一般県民が犠牲になり、戦後も日本の国土わずか0・6%という場所に在日米軍の約70%もの施設が集中し、今でも犠牲を強いられています。
 故翁長雄志前知事は「沖縄のアイデンティティ」ということをよくおっしゃっていました。その象徴の一つが首里城だったと思いますが、それも焼けてしまい、本当に沖縄県民の苦難は続いていると思います。
 この沖縄からずっと日本、そして世界を見てきた屋良さんからコメントいただけたらと思います。

劇的に変化する国際情勢踏まえた議論必要

 屋良でございます。よろしくお願いします。 続きを読む


広範な国民連合第24回全国総会 [ パネルディスカッション4] パネリスト 三原 朝彦・衆議院議員

アジアの共生 自立日本の総合安全保障を考える

三原さんは途上国問題を政治のなかに入れたいと政治家に

篠原 孝さん
 ありがとうございました。教授の言われたようなことは、私もメールマガジンで発信しているのでお読みいただけたらと思います。また、「日本の進路」(19年11月号)にも書きましたので目にしていただければと思います。
 次に話をされる三原さんは、外交・防衛の専門家です。お父さんである三原朝雄さん(元防衛庁長官)もそうでした。与党の国会議員は皆、組閣の頃になるとソワソワして、「入閣要請の電話がかかってくるのでは」とジッーと待っているそうです。ところが、三原さんはそんなことを意に介さず、国会ではなく、いつも海外に行っているようです。いつだったが、私が三原さんに電話をかけたら、通じない。アフリカのどこかの国に行っておられたそうです。皆さん、中村哲さんという方をご存知だと思います。「ペシャワールの会」でアフガニスタンの地で医師をしていました。その彼が今何をしているかというと、もう白衣を脱いで、用水路を造ったりするなどやっています。
 テロや戦争の原因は貧困だと柳澤さんは先ほどおっしゃっていました。貧しくてテロに走る人がいる。その貧しさをなくすんだということで、身を粉にして、世界中を飛び回っている三原さんからその辺の話を伺いたいと思います。

世界の貧困と向き合う政治の姿を

 柳澤先生、鈴木先生からのそれぞれのお話を面白い考え方もあるなと聞いていました。「面白い」というのは「interested」で、「興味がある」という意味ですよ。 続きを読む


広範な国民連合第24回全国総会 [ パネルディスカッション3] パネリスト 鈴木宣弘・東京大学大学院教授

アジアの共生 自立日本の総合安全保障を考える

食料安全保障が軽視される日本

篠原孝さん
 皆さんは、「安全保障」って聞くと当然、軍事面の安全保障が最初に頭の中に浮かんでくるでしょう。今の日本の状況、安倍首相が典型ですが、その軍事面ばかりが突出しています。しかし、エネルギー、食料、それから平和外交などトータルで日本の安全を確保しなければいけないんです。ですから、食料の安全保障はものすごく大事な問題ですが、日本では軽視され続けています。
 こうした点についてずっと発言してきている鈴木教授にお願いいたします。

農業政策をキーにしたアジア共同体を

 こんにちは。鈴木でございます。 続きを読む


広範な国民連合第24回全国総会 [ パネルディスカッション2] パネリスト 柳澤協二・元安全保障担当内閣官房副長官補

アジアの共生 自立日本の総合安全保障を考える

「抑止」の論理からの脱却を

 今日、久しぶりに鳩山友紀夫さんの顔を見ました。身近な人の中には「鳩山さんはいいことを言っているけど、何か地球ではない、『鳩山星』のできごと」と言う人がいます。実はそこがいちばん大きなテーマだと思うのです。
 政治というのは、目の前で起きていることを処理すると同時に、いちばん大事なことは、どうやって世の中全体の考え方、マインドセットを変えていくかということが大事な役割であり、そこが変わらないと結局、何も変わらないと思っています。 続きを読む


広範な国民連合第24回全国総会 [ パネルディスカッション1] コーディネーター 篠原 孝・衆議院議員

アジアの共生 自立日本の総合安全保障を考える

 広範な国民連合は昨年11月23日、第24回全国総会記念パネルディスカッション「アジアの共生 自立日本の総合安全保障を考える」を開催した。パネリストは、柳澤協二・元内閣官房副長官補、鈴木宣弘・東京大学大学院教授、三原朝彦・衆議院議員。コメンテーターに屋良朝博・衆議院議員、コーディネーターは篠原孝・衆議院議員。なお、この後の会場を含む討論部分は割愛する。

 皆さん、こんにちは。
 衆議院議員の篠原孝です。私の選挙区は長野1区で長野市です。皆さんもテレビなどでご覧になったと思いますが、先の台風で大変な被害に遭いました。所属は国民民主党です。 続きを読む


[2020年新春メッセージ] 公益社団法人全日本トラック協会 会長 坂本 克己

年頭所感

 令和2年を迎えるにあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 トラック輸送事業は、全国各地域で地域の経済と人々の暮らしを支えており、公共交通機関として、高い評価を得ているところであります。
 また、昨年相次いで発生した激甚災害に対して、被災地への緊急物資輸送を迅速に展開したところであり、国民から絶大なる信頼をいただいております。 続きを読む


[2020年新春メッセージ] 熊本県菊池地域農業協同組合代表理事組合長 三角 修

食料自給率向上と地球温暖化防止への挑戦

――ポイント付加による国民運動への提案――

 食料自給率の減少が叫ばれて久しい。45%の自給率目標(2025年目標)が掲げられているが、直近の2018年は37%と過去最低となり、なかなか歯止めがかからない。自給率低下の一番大きな要因として必ず引き合いに出されるのが米である。 続きを読む


[2020年新春メッセージ] 全国農業協同組合中央会 代表理事会長 中家 徹

 はじめに昨年、全国各地での台風、豪雨などにより被害に遭われた全ての皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧・復興をご祈念申し上げます。
 近年、大規模な自然災害が続いておりますが、本年こそは豊穣の一年となることを願ってやみません。 続きを読む


[2020年新春メッセージ] 沖縄県議会議員 照屋 大河

デニー知事を支える与党県議の一人として、また社民党県連委員長として

 明けましておめでとうございます。
 『日本の進路』読者の皆さまにおかれましては、清々しい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 平成から令和に世替わりした昨年、沖縄では首里城を焼失するという衝撃的な出来事がありました。首里城はウチナーンチュにとって心のより所、アイデンティティーの象徴であり、喪失感は計り知れません。今なお多くの県民が深い悲しみに暮れています。 続きを読む


[2020年新春メッセージ] 部落解放同盟中央執行委員長 組坂 繁之

差別と戦争を許さない協働の闘いを前進させよう

 安倍首相は、昨年の参議院選挙で改憲発議に必要な3分の2の議席が確保できなかったにもかかわらず、あくまでも任期中の憲法改悪に固執しています。この間、安倍政権は集団的自衛権の閣議決定以降、「特定秘密保護法」「戦争法」「共謀罪」創設など、広範な反対運動を無視し、「戦争をする国」づくりのための法案などを成立させてきました。しかも、年明けには、イラン革命防衛隊司令官を無人機の空爆で殺害したトランプ大統領の主導する「有志連合」に同調し、中東地域への自衛隊の海外派兵を強行しました。 続きを読む


国民総貧困化、大軍拡と大企業優遇の政府予算に反対する

政府と大企業に奪われた富を奪い返せ!

『日本の進路』編集部

 イラン革命防衛隊司令官をアメリカがイラクで殺害、「第3次世界大戦か」と国際社会は著しく緊張が走る年頭となった。まさに歴史的転換期の年明けである。
 安倍晋三政権はその中東海域に海自艦船の派兵を強行、戦争の当事者となりかねない「大国化」を進めている。他方、国民の総貧困化はいちだんと深刻になっている。実質消費支出は昨年暮れ2カ月続いて前年比マイナスとなっている。1年が過ぎたTPP11や年頭から施行の日米貿易協定などが農業を中心に国民経済の困難に拍車をかける。
 大軍拡と国民総貧困化に反対する、安倍政権打倒の闘いが今こそ求められる。 続きを読む