平和で持続可能な日本をめざして地方から政治を変える
広範な国民連合全国事務局事務局次長 川崎 正

ご参加の皆さま、ご来賓の皆さまと鳩山先生はじめ問題提起や助言をしていただける諸先生方、地元神奈川県の実行委員会の皆さまはじめ支えてくださっているすべての皆さま、ご尽力誠にありがとうございます。川崎正です。基調提案をさせていただきます。
すぐ次のシンポジウムのテーマが、「平和で持続可能な日本」をめざし「地方から政治を変える」とあるように、これがこの第22回全国地方議員交流研修会の基調でしょう。
「地方から政治を変える」は、もう既にここ数年来の交流会で共有されてきたテーマだと考えております。そのためには年に1回の集まりだけでなくて、日常的にも地方議員が力を合わせて行動していこうということで、3年前の長崎のときからですが動きが始まっています。
食料自給議員連盟が呼びかけられ立ち上がって何度か対政府要請行動が取り組まれております。九州の皆さん方は日中不再戦友好交流を進める議員の会を立ち上げ、すでに2度訪中団を出され、帰国後に報告会を各地で開催するなどしております。日中不再戦では神奈川県でも地方議員の会が立ち上がっています。昨年の札幌では社会保障推進の議員連盟が呼びかけられ組織化が始まり、明日の分科会で立ち上げと聞いております。那覇での交流会の後には、日米地位協定改定を求めて沖縄はじめ全国から参加されて国会内で対政府要請行動も行いました。
今回は、地方・地域からの政策要求を持ち寄って明日の分科会で「外交安全保障」「食料農業政策」「社会保障」の3分野について検討し、3日目には国会内で対政府要請行動を準備しております。
「地方から政治を変える」こうした動きを加速したいと考えます。
すでにメッセージで沖縄の玉城デニー知事も、百姓一揆実行委員会代表の菅野芳秀さんも「地方から政治を変える」を強調しておられました。この後のシンポジウム、明日の分科会、そして対政府要請行動に期待します。
何故に、かくも持続不可能な日本になっているか
その上で、申し上げたいことは二つです。
一つは、地方から政治を変えるという場合に、その方向というか政策・政治方向みたいなことです。
考えてみれば鈴木宣弘先生もいろいろ提起され、その前の菅野さんも言われておりましたが、何故に、かくも持続不可能な日本になっているのでしょうか。
原因は二つあると思います。
一つは戦後の政治経済社会の中でのアメリカの圧力だと思います。そしてその圧力をはね返すことができない大企業優先の政治の問題です。最近も総額370兆円もの企業支援の「骨太方針」が決められました。
この二つが絡んで国民の生活が著しく犠牲にされています。
しかし、「等しく」貧しいならば不平は出ません。そうではない厳しい現実があります。
どこかに出ておりましたが、今、日本の世帯の中で約3%の世帯が1億円以上の純金融資産を持っているそうです。しかもどんどん増えています。
もう一方で、ほとんど金融資産を持たない人が単身世帯の30%、二人以上世帯でも16%もいます。
さらに、資産どころか、若者は大学を卒業したときに、奨学金ローンで何百万も、多い人は1000万円以上も借金を背負っています。大変な負債を背負って人生をスタートする。
きわめて深刻な状況です。
転換点を迎えた国民の不満
ですから去年、石破さんが政権を追われて高市政権になると、高市さんの独特のキャラクターもあったのでしょうが大きな支持を得た。背景は、それほど国民各層の中に不満があって、とにかく政治を変えてほしいということが高支持率につながったんだと思いますね。それは明らかに屈折した形での国民の意思の反映といった側面とかいろんなことがあるとは思いますが。
しかし、2、3日前のマスコミ各社の世論調査では明らかに転換点を迎えている。どの調査でも支持率が前月に比べて大きく10%前後落ち込んでいる。毎日新聞などでは不支持が44%で支持を上回った。明らかに期待が失望に変わりつつあります。
コカ・コーラの瓶の中のトカゲ
アメリカとの関係では、菅野芳秀さんがメッセージの中で言われた「コカ・コーラの瓶の中のトカゲ」の問題です。アメリカの支配の瓶の中ではやっていけない、この瓶を打ち破り独立国にならないといけない。鈴木先生の先ほどのお話とつながるし、問題は農業に限らない。玉城デニー知事が触れられ、この後参議院議員の高良さちかさんからお話がある沖縄の問題を考えれば、アメリカとの関係で日本の諸問題は解決がつかない状態が続いているわけです。
アメリカの対日圧力と大企業優先の政治、この二つが日本の政治をここまで歪めて「日本の社会が持続不可能な」、どうにもならないところに追い込んでいることをきちんと見るべきではないかと思います。
自主と国民生活第一と
では、めざす日本の姿です。その方向はシンポジウムでもいろいろ出てくると思いますが、大きくは平和で、要するに近隣諸国と争わない、少なくとも敵視しない国に。平和的にアジアで共存できれば膨大な軍拡は必要なくなります。そのための自主的な平和外交です。
そして国民生活第一に、食料生産や再生可能エネルギーの自給、さらに何よりも国民生活を持続可能にする社会保障などに財政を回す。格差をなくす。
こうした政治方向が求められているのではないかと思います。
そこを地方から、住民と日夜接触してその切実さをいちばん理解し、その解決に奮闘している地方議員の皆さまの、この交流会は重要な位置をもっている。
とくに今回は冒頭にも触れましたが、3日目に対政府要請行動を準備しています。事前に準備していただいた政策要求などを明日の各分科会で議論していただく。すでに各分科会で事前の議論も相当されています。期待できます。
地域から党派を超えて
そしてそれを基礎に、あるいは中心に「日本をどう変えていくのか」ということを考える。
国民市民に一番近いところで頑張っておられる地方議員の皆さんの率直な意見と経験の交流会です。しかも、いろいろな政党に入っておられる方も、政党に入っておられない方も超党派で議論する、これがこの交流会のもう一つの優点です。忌憚なくいろんな政策問題でも議論されると大きな可能性が生まれる。
さらに皆さんご存じと思いますが自民党の国会議員の中にも、アメリカからの自立で国民生活を第一にすべきだというふうに主張されている先生もおられます。そうした方がたとも連携できると思います。
政治を変えるのは、一党一派でできない仕事ですから。そのことも肝に銘じて、力を合わせていければと思っております。
この次のシンポジウムが、その政策的中身になると思いますので、よろしくお願いします。さらに、明日以降の分科会、対政府要請行動と進んでいければと願っております。
皆さま、力を合わせてよろしくお願いいたします。『平和で持続可能な日本をめざして地方から政治を変える』ために奮闘しましょう。
