第22回全国地方議員交流研修会in横浜(7・21-23)

「平和で持続可能な日本」めざし「地方から政治を変える」

 第22回全国地方議員交流研修会in横浜が7月21日から横浜市開港記念会館講堂を中心に開催された。北海道から沖縄まで全国から160人近い地方自治体議員など200人以上が参加した。主催は同実行委員会(共同代表:市橋修治北海道議会議員・藤本眞利子和歌山県議会議員・山内末子沖縄県議会議員)。
 3日間の活発な議論と経験の交流、さらには地方の実情と要求を踏まえた対政府省庁要請行動などで参加者の交流と問題意識の共有は大きく進んだ。全体を通して「平和で持続可能な日本をめざして、地方から政治を変える」全国的動きを促進する重要な意義ある機会となった。


「地方から政治を変える」共通認識を深めた全体会

 第一日目(全体会)は、藤本共同代表の開会あいさつ、地元神奈川実行委員会代表の麓理恵横浜市会議員の歓迎あいさつで始まった。冒頭、横浜市長と連合神奈川の来賓あいさつを受け、玉城デニー沖縄県知事メッセージ(別掲)と菅野芳秀令和の百姓一揆実行委員会代表のビデオメッセージが紹介された。デニー知事も菅野代表も、「地方から政治を変える」熱い問題提起のメッセージであった。
 つづいて問題提起を鳩山由紀夫東アジア共同体研究所理事長(元内閣総理大臣)、羽場久美子青山学院大学名誉教授、それに鈴木宣弘東京大学特任教授の3人から、「平和で持続可能な日本をめざして、地方から政治を変える」との問題提起を受けた。広範な国民連合全国事務局からも川崎正事務局次長が基調提案を行った(別掲)。
 この日のメインであるシンポジウム。テーマはこの交流研修会の基調である「『平和で持続可能な日本』をめざし『地方から政治を変える』」であった。パネリストは高良さちか参議院議員、伊藤周平鹿児島大学名誉教授、森あやこ福岡市議会議員、北口雄幸前北海道議会議員の4人で、コーディネーターを松尾ゆり杉並区議会議員が務めた。会場からも発言が相次ぐ活発な討論で、「地方から政治を変える」の共通認識を深めた。
 交流研修会の日程終了後、神奈川現地実行委員会主催の名刺交換会が近くの山下公園を望む会場で開催され、楽しく活発な交流が繰り広げられた。

地方の要求を政策要求にまとめ上げ

 二日目は午前9時過ぎから5つの分科会が始まり、13時過ぎまで続いた。
 第1分科会は「アジア平和共生の声を自治体から」をテーマに、座長団を森一敏金沢市議会議員、上野学鎌倉市議会議員、牧瀬昭子鳥栖市議会議員が担い、羽場教授が助言者を務めた。最初に山内議員が「軍事拠点化がすすむ沖縄県からの報告」を、さらに事例報告として牧瀬議員が「第二次九州自治体議員訪中団報告」、越川好昭綾瀬市議会議員が「神奈川県での軍備強化の状況」、綱島麻実南足柄市議会議員が「日米地位協定の意見書のとりくみ」、石田眞一郎久留米市議会議員が「久留米市での多文化共生の取り組み」を報告した。
 第2分科会は「国民の食料自給の確立を」テーマに、座長団を西聖一熊本県議会議員、鈴木敦子小田原市議会議員、横山裕太赤磐市議会議員が担い、鈴木教授が助言者を務めた。樋口茂敏さん(大牟田市)が「福岡県南地域での農業支援」を事例報告した。
 第3分科会は「公的責任で社会保障確立を」をテーマに、座長団を上山貞茂鹿児島県議会議員、河内ひとみ西伊豆町議会議員が担い、伊藤教授が助言者を務めた。事例報告として小椋修平足立区議会議員が「労働・最低生活保障の崩壊と改善への提言」、河内議員が「『特定地域』の介護問題」を報告した。
 第4分科会は「女性の貧困 非正規労働、ケア労働から考える」をテーマに、座長団を森あやこ福岡市議会議員と春口茜筑紫野市議会議員が務め、川村雅則北海学園大学教授が助言者になった。白崎朝子さん(介護福祉士、ライター)が「自治体が積極的に提携する介護現場のスポットワークの問題点」を、春口議員が「ひとり親を想定しない働き方モデルと女性の貧困」に関して報告した。
 第5分科会は「エネルギーの地域自給をめざして」をテーマにして、座長団を岡本ゆうこ松戸市議会議員と堂下健一志賀町議会議員が務めた。フクイチ事故と第7次エネルギー基本計画の問題点について古市三久福島県議会議員が報告し、再生可能エネルギーの地域自給について長野県飯田市のおひさま進歩エネルギー㈱代表が事例報告した。
 どの分科会でもそれぞれのテーマで現状の批判的検討と地域における取り組みの経験報告など活発な討論が繰り広げられた。今回の特徴はそれにとどまらず、ではどうするか? 政策要求として初歩的ながらまとめたことである。この日の討論で対政府要請項目を確定した。
 午後は、全体会が再開され、最初に5つの分科会から対政府要請の内容検討も含めて報告を受けた。会場から、自分もその分科会にも参加したかったという感想が聞かれるほど、内容豊かな討論と経験報告が続いた。
 つづいて「アピール」案が検討された。「来年は統一地方選挙が予定されています。ここに集った私たちは、これからも、地域の切実な声と各自治体における課題を持ち寄り、政策を共有して団結、協力し、さらに政治の転換をめざす活動を進めましょう。地方から政治を変えよう!」との趣旨のアピールが活発な議論の上で満場の拍手で確認された。
 最後に、実行委員会共同代表の山内沖縄県議がまとめのあいさつとともに、9月13日に迫った沖縄県知事選挙での玉城デニー知事三選勝利への支持拡大を呼びかけた。
 二日間の全体会の司会は上野議員と春口議員が務めた。

地方の要求掲げ
対政府要請行動

 三日目は東京の参議院議員会館で対政府要請行動を行った。自治体議員40人以上など60人余の要請参加者と、各省庁からのそれぞれの担当者十数人と向き合った。
 午前9時から第1分科会がまとめた要請項目を、外務、防衛、法務の3省大臣宛てに提出した。10時30分ごろから第2分科会がまとめた要請を農水省と文科省の大臣宛てに、さらに11時30分過ぎから第3、4の分科会が共同でまとめた要請を厚労と国交の各大臣とこども家庭庁担当大臣宛てに提出した。要請参加者たちは、要請項目に沿って地域で直面する厳しい状況を口々に訴えた。政府側は当然にも「官僚答弁」の枠を出るものではなかった。
 それでも終わった後、「ありがとうございます。頑張ってください」と、発言者にわざわざ伝える役人もいるなど、地方、地域が直面する状況への理解と共感はあったのではないか。参加者は、年一度にとどまらず継続的にこうした要請行動を強めよう、そのためにも政策要求をもっと鋭く精緻なモノにしたいと感想を述べていた。
 同時にこの日は、神奈川現地実行委員会のコーディネートで米海軍横須賀基地を海上から視察するツアーも行われた。米海軍第7艦隊の出撃拠点である横須賀軍港の「威容」「異様」に参加者たちは怒りと闘いの決意を新たにした。

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