米国の覇権を終わらせ、平和・公平・正義ある
多極世界と朝・日関係改善に向け、ともに前進しましょう
在日本朝鮮人総聯合会中央本部 国際局

留学同(日本の大学や専門学校に通う在日朝鮮人学生の団体)と日本人学生が共に「朝鮮人虐殺の歴史を記憶し、朝鮮人差別に反対する朝・日大学生一大行動-トルパプロジェクト」で集会とデモ
自主・平和・民主のための広範な国民連合のみなさま
新しい日本の進路を切り開くための、みなさんの絶え間ない努力に、敬意を表します。また、在日朝鮮人の民族権利擁護のための朝鮮総聯の活動に対する、格別なご理解とご支援に心より感謝申し上げます。
いま世界は、人々の平和への願いと努力とは裏腹に、世界ではウクライナ戦争、ガザでのジェノサイドが終わらないばかりか、ベネズエラに続き、米国のイランへの攻撃まで起きるなど、対立と暴力、戦争が横行しています。
去る2月下旬に平壌で行われた、朝鮮労働党第9回大会では今の世界情勢について、「国際関係は混乱と激変の渦の中に陥っている」としながら、「米国の覇権政策と専横によって世界各地で平和と安全の根幹が激しく揺らぎ、武力衝突事態が連発しており、現在の国際情勢はさらに混濁した方向へと突き進んでいる」と指摘しました。
また、「元凶は、他でもない米国を筆頭とした西側勢力」であり、「米国は〝アメリカ・ファースト〟の看板の下、他国の主権や領土保全、安全利益は全く意に介さず、ただ自らの覇権的野欲を充足させるために〝力による平和〟を提唱しながら、主権国家に対する侵略と武力行使を躊躇なく繰り返している」と断罪しました。
党大会が閉会して3日後、まさしくイランに対する米国とイスラエルの先制攻撃が敢行されました。国連安保理や米議会の承認、宣戦布告もなく、ましてや外交交渉中の相手国の国家元首である最高指導者をいきなり軍事的手段で殺害するのは、明らかな国際法違反です。しかし、日本を含む西側諸国はこれらについて、強く非難できずにいます。
このように、米国と追随勢力によって、ヨーロッパから、中南米、中東へと戦火が拡大しているばかりか、朝鮮半島と周辺地域、アジア情勢も不安定と緊張激化にさらされています。
日本では共和国の「ミサイル発射による脅威」ばかり騒がれますが、お隣の韓国では3月9日~19日まで、米韓合同軍事演習『フリーダムシールド』が1万8000人の兵力が参加し、陸・海・空、宇宙、サイバーの全領域で、昼夜を問わずヒステリックに強行されていました。
米韓軍当局は、野外機動訓練を縮小したと主張しましたが、10日の間に22回も行われ、残りについても年間を通して分散させて行うとしています。核による先制攻撃、ベネズエラ大統領夫妻を拉致し、イランのハメネイ氏を殺害したように、朝鮮指導部を除去する「斬首作戦」、朝鮮全域の占領等が含まれる、実践的な侵略戦争のリハーサルが「定例的」「防御的」であるという看板の下で行われ、朝鮮半島情勢悪化の主な要因となっています。
昨年、韓国で政権交代があり、新政府は朝鮮との和解と対話を唱えましたが、実際においては、このような合同軍事演習が290日間も行われ、アメリカの戦略爆撃機、原子力潜水艦や空母等の核戦略資産が15回も朝鮮半島に展開されました。米日韓合同軍事演習も5回行われ、すでに定例化されています。
日本においても、戦争と侵略の過去を忘れたかのように防衛費の拡大と日米軍事一体化、敵基地攻撃が可能なミサイルの配備等、再び「戦争ができる国」となる準備が着実に進められています。
高市政権は衆議院選挙の結果をもって、スパイ防止法、対外情報庁創設、武器輸出「5類型」撤廃、防衛力の抜本的強化、憲法改正、日本国国章損壊罪、皇室典範改正、旧姓使用法制化、外国人政策の厳格化等の「国論を二分する政策」の推進に前のめりになっていますが、反戦平和の理念と歴史が音を立てて崩れ去ろうとしています。
高市氏の「存立危機事態」に関する国会答弁が中日関係の緊張を高めましたが、対朝鮮政策では拉致問題解決に向け、金正恩総書記との直接会談をも模索するとしながら、小泉政権以降のすべての政権で言及されてきた、2002年朝・日平壌宣言履行、特に過去の清算について語ろうとしていません。
日本社会では、軍拡の陰で歴史修正主義や排外主義が台頭し、高校無償化や幼保無償化からの除外など植民地支配の犠牲者である在日朝鮮人に対する様々な差別がさらに広がるなど、朝日関係の悪化はさらに深まるばかりです。
しかしアメリカが主導する西側諸国による覇権体制は急速に衰退し、BRICSやグローバルサウスの目覚ましい発展に象徴されるように、すでに世界の集団的な自主性と多極化に向けた21世紀の新たな国際秩序への本格的な移行が始まっています。
昨年、習近平主席の招待により、朝鮮の金正恩総書記とロシアのプーチン大統領も参加した北京での抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利80周年行事、そして10月に平壌で行われた朝鮮労働党創建80周年イベントには各国の党及び政府首班や150ヵ国から代表が参加し、世界に大きな衝撃を与えました。
金正恩総書記は党大会で、国際情勢の展望について、「明白なのは、支配と隷属に反対し、自主と平等、独自性を実現しようとする進歩的人類の志向は、覇権勢力のあがきに正比例してさらに強烈になるということである。これは阻止できない歴史発展の合法則的過程であり必然性である」とし、「今後も自主的勢力は強まり続けるだろうし、その進歩的な闘争によって、公平で正義ある多極世界の建設がさらに推進されるだろう。まさにその中心に、わが国家が立っている」と指摘しました。
事実イランにおいても、革命防衛隊の反撃、ホルムズ海峡の封鎖などによって、世界最高の軍事力を誇るアメリカは窮地に追い込まれ、ヨーロッパ等の同盟国との軋轢も高まっています。
日本政府は新しい時代の流れに抗うことなく、東北アジアの安定と平和のための、正しい進路を選択すべきです。過去の清算にもとづく朝鮮との関係正常化に誠実に臨むことが重要な一つであり、そのためにも、在日朝鮮人に対する差別と人権侵害措置を速やかに撤回すべきです。
朝鮮労働党第9回党大会では、5年前に行われた第8回党大会を契機に打ち立てた2035年まで社会主義強国を実現するというダイナミックな構想にしたがって、米国を始めとする敵対勢力による軍事的圧力と制裁が、なお強硬化され、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大も相まった厳しい状況を乗り越え、経済分野で5ヶ年計画を完遂したことを始め、平壌市5万世帯住宅建設、「地方発展20×10」政策、農村建設などで、人民生活の実質的な改善をもたらし、「社会主義建設の全面的発展」の新しい時代の流れを開拓したことを5年間の成果として総括しました。そして第9回党大会の綱領に沿って、新しい高い飛躍の段階へと力強く突入しました。
朝鮮総聯は5月に第26回全体大会を開催しますが、これを機に、結成80周年を迎える35年を目指した、新しい「10年期」に突入します。
今後、より一層、みなさんと手を携え、朝日関係改善と在日同胞の民族的権利擁護のために引き続き尽力していく所存ですので、変わらぬご支援ご協力をお願いします。
