戦争止めよう!沖縄・西日本ネットを結成

2月22日、鹿児島市にて結成集会

 2月22日、鹿児島市「よかセンター」ホールにて「戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワーク結成集会」が、会場300人、オンライン200人、計500人で盛大に行われた。
 集会前段では、西日本各地で進められる軍事強化の実態についての報告が行われた。メッセージ紹介に続いて地元の、馬毛島自衛隊基地建設について長野広美さん、自衛隊配備に反対する奄美ネットの城村典文さん、さつま町弾薬庫問題を考える会の武さとみさんが報告した。
 第二部で西日本ネットワーク結成総会となった。
 「ノーモア沖縄戦 えひめの会」の高井弘之さんが基調提案(別掲)し、続けて「結成提案」を広島の新田秀樹さんが行った。参加団体は沖縄・西日本の戦争反対、平和活動が主体の地域団体、個人とし、その他の全国の団体、個人は賛同団体・個人としてネットワーク活動に協力するという形が提案された。
 同日時点で西日本の14府県の約30団体や個人が参加。
 共同代表には、具志堅隆松(ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会)、海北由希子(平和を求め軍拡を許さない女たちの会・熊本)、高井弘之(ノーモア沖縄戦 えひめの会)、呉羽真弓(京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワーク)の4氏が就任した。
 最後に「私たちは戦争の加害者にも被害者にもなりたくない」と呼びかける結成宣言が拍手をもって確認された。

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結成基調提案

「ノーモア沖縄戦 えひめの会」 高井 弘之さん

 「知り つながり 止める」と題して「ノーモア沖縄戦 えひめの会」の高井弘之さんが行った結成基調提案は以下(一部略)。

1.日米による「中国への戦争態勢・戦略」(略)

米中の軍事対峙線は「中国のすぐそば」(=第1列島線)
日米による「中国の防衛ライン」突破と軍事・経済封鎖戦略
日米NATOによる合同軍事演習―「中国軍事包囲網」の構築―

2.誰のための何のための戦争か

「戦後の国際秩序」とは何か
 「米国が築いてきた戦後の国際秩序」とは、どのような秩序でしょうか。それは、端的に言えば、いわゆる「西側」が利益を確保できる、「西側諸国」を中心とする、西側のための「国際秩序」のことだと言えると思います。
 (中略)
 第2次世界大戦後、帝国主義諸国は「先進国」と呼ばれるようになりましたが、戦後も、これら諸国による世界への支配は継続されたのです。
世界史の大転換期としての現在
 いま世界は、「近代の歴史―近代500年にわたってつくられてきた世界の支配構造」の大転換期にあります。
 1800年代半ばから1900年代にかけて、世界各地を侵略し、植民地支配を行った英仏独伊露米日などの国々は、帝国主義列強と呼ばれました。これら諸国による世界支配の構造は、その覇者をイギリスからアメリカに交代させながら、第2次世界大戦後も基本的に変わりませんでした。
 (中略)
 それらは、一方的な先制攻撃や大量殺戮など、国際法や人権に明白に反するものでした。そこには、彼らがよく強調する「法の支配に基づく国際秩序」など、全く存在していませんでした。

「被侵略・被植民地国」の台頭
 しかし、現在、この構造がその根本から大きく転換しています。帝国主義諸国―「先進国」は、その経済的地位を大きく落とし、中国・インド・インドネシア・ブラジルなどに追い抜かれつつあります。
 また、西側諸国の利益と支配のための「国際秩序」を批判し、公正・平等・平和な「国際秩序」を求めるグローバルサウスの国々が、この間、とても増えてきています。
 米国を筆頭とする「西側中心国」の支持・支援のもと行われている、イスラエルによるガザへの攻撃・虐殺を止めるために精力的に動いているのも、中国を含むグローバルサウスの国々です。
 欧米諸国は、中国などを指して、「一方的な現状変更を許さない」とか、「国際秩序に挑戦している」とか言います。この意味は、自分たちの利益にかない、自分たち「西側先進国」が中心である、これまでの「国際秩序」―その「現状」を変更することは許さない、これまでの「国際秩序」に「挑戦」することは許さない、ということです。

米日欧による「対中軍事包囲網」の目的

 「西側中心の国際秩序」の維持が困難になっているいま、日本は、敵国を攻撃できる軍事態勢をつくり上げ、軍事力を行使して、米国と共に、その秩序維持の「任務に従事」すると岸田前首相は昨年訪米時に宣言した。これは、日本の「世界に対する軍事力の行使宣言」であった。
 現在、着々と進められている日米による「中国に対する軍事包囲網の構築」は、以上のような人類史の大転換期において、台頭する中国を弱体化して、自らの没落を防ぎ、自らが優位に立つ「国際秩序」を維持して、世界を支配し続けようとする「西側・帝国主義諸国の目的・欲望」のために行われているものです。
 このように「民主」や「人権」などとは全く関係がない、傲慢な「私利」「私欲」のために、いま、ここ東アジアに生きる私たち市民の命が、平和が、蹂躙されようとしているのだと思います。

3.日本が参加・参戦しなければ、米国は対中戦争をできない―起こせない

 では、この戦争態勢の構築を、東アジアでの戦争を、どうやって止めるか。
 実は、それを実現させる確実な方法があります。それは、この「中国包囲網―対中国戦争態勢」から日本が抜けること――日本を抜けさせることです。
 中国に対する軍事封鎖態勢の構築と戦争は、琉球弧と日本列島を使わなければなし得ません。つまり、日本国家が協力・参加しなかったら、できない。米国政府・軍部は、はるか遠くからの遠征軍だけで中国に勝利できるという展望を持っていません。
 かつての朝鮮戦争もベトナム戦争も、日本を使って、初めて遂行できたものでした。
 つまり、日本が、「中国への戦争態勢」から抜ければ、アメリカは中国と戦争ができないのです。つまり、「戦争をしない」のです。したがって、日本政府をさえ、そのように変えれば、東アジアでの戦争を防ぐことができるのです。

日本を「中国包囲網」から抜けさせる
 近代日本国家は150年前の成立以来、独自に、あるいは欧米列強と共に、東アジアを軍事的・経済的に侵略しその平和を奪ってきました。東アジアの国々・人々に対してそのようにしたのは、東アジアで日本だけです。
 現在、進行している「中国への戦争態勢の構築」は、欧米と共に同じアジアの国々を侵略するという近代日本国家が歩んできた軌道の上にあるものです。したがって、いまこそ私たちは、近代日本150年の歴史を総括し、日本国家のアジアへの姿勢を転換させなければなりません。
 今度こそ、日本を「中国包囲網」から抜けさせて、東アジアでの戦争を阻止する側の国へと、私たちの力で変えなければなりません。そして、日中政府間の対話や外交、私たち市民同士の交流・連帯によって、東アジアの平和を実現させなければならないと思います。

4.「中国脅威論」を克服・解体して、戦争態勢構築を止める

 では、具体的に、どうやって、日本を、「中国包囲網」から抜けさせるか。
 いま政府は「中国への軍事態勢の構築」を、「南西諸島の防衛」とか、「中国への抑止力」を名目として進めています。つまり、「中国への攻撃態勢」ではなく、「中国からの防衛態勢」をつくっているのだと。
 そして、そのための「大軍拡」を多くの国民が支持しているようです。戦争自体には反対する人々がいまも多い中、大軍拡には反対しない人が多いのは、「中国は脅威である」「中国が日本を攻撃してくる」と思い込んでいる人が多いからだと思います。
 そうであるなら、実は、いま、中国が日本を攻撃する理由もメリットもなく、その「そぶり」さえ見せていないことを明らかにすれば、軍拡に対する国民の支持は減少していくはずです。
 大軍拡は、増税や社会福祉・保障費の削減とセットです。いま多くの国民は、ますます生活が苦しくなっていて、増税や社会保障費の削減には反対しています。したがって、「中国からの攻撃」に対する不安さえ払拭されれば、軍拡に対する国民の支持は減るはずなのです。
 私が所属する「ノーモア沖縄戦えひめの会」では、軍拡の理由と推進力である「中国脅威論」の噓を暴いて、世論を変えたいと思い、リーフレットを作成しました。『本当に「中国は攻撃して来る」のだろうか』というタイトルです。
 このリーフレットを100万人の人々に読んでもらうことによって、大軍拡支持の世論を変え、戦争を止めたいと、行動しています。ぜひ、この「100万部配布プロジェクト」に連帯・ご協力ください。

5.各地・各団体・各人が連帯して、戦争を止める!

 そして、戦争を止めるために最も大事であり、必要なことは、各地・各団体・各個人がつながり合い、連携・連帯して闘うことだと思います。各地の軍事拠点化は、国家を挙げて行われています。それに対して、それぞれの地域だけで抵抗し、それを止めていくことは、とても難しいことだと思います。私たちが、つながり合って、互いに各地の闘いを支援し合うとともに、全国的な共同の闘いを行うことによってこそ、各地の軍事態勢を切り崩し、戦争を止めることができるのだと思います。
 この、「新たな戦争態勢の構築――戦争準備」に反対する闘いは、これまで、それぞれの地域で個別に行われていて、共に連携・連帯しての運動はありませんでした。しかし、私たちは、今日、ここから、それを始めます。このことは、戦争の阻止を本当に実現していくための「希望」だと思います。
 沖縄・西日本各地がつながり合っての交流・連帯集会を積み重ね、今日ここ鹿児島で、「戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワーク」の発足―結成の運びとなりました。
 この後、6月初めには西日本各地から東京へ出かけて、さまざまな「共同行動」を予定しています。その後は、全国レベルでの共同行動など、全国的な闘いを展開していけないかと考えています。
 みなさん、ネットワークに参加し、共に闘うことによって、国家による戦争を、市民・民衆の力で、必ず止めましょう! 
 そして、私たちが生きる、ここ東アジアの平和を、必ず、実現させましょう!