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[沖縄]11・23県民平和大集会

全国が呼応し沖縄で

「対話による信頼こそ平和への道」を強調

  「11・23県民平和大集会~対話による信頼こそ平和への道~」(主催:沖縄を再び戦場にさせない県民の会)が2023年11月23日、沖縄県那覇市の奥武山公園で開かれた。県内外から1万人余(主催者発表)が集まり、「台湾有事」を唱える日米政府の南西諸島軍事強化・戦争策動に反対する闘いを確認し、全国に運動を呼びかけた。
 県内70の団体・個人が呼びかけ人となった。第1部は音楽コンサートやエイサーが2時間、雰囲気を盛り上げた。展示・飲食ブース、巨大アート『スイミーバイ』などの多彩なイベントが同時進行した。同日同時刻に沖縄県石垣島でも集会が取り組まれ、また全国10カ所以上で連帯集会がもたれた。

若い世代が中心に

 司会は、神谷美由希さん(33歳)と瑞慶覧長風さん(30歳)の二人。神谷さんは「世代間ギャップに心が折れそうになったときもあったが、お互いを尊重し、より良い着地点を見いだし、違いを乗り越えて進んできた」、瑞慶覧さんは「先輩方から『何があっても諦めない』という不屈の精神を教わり育ててもらった。その精神を受け継ぎ、平和な沖縄、日本、世界をつくっていく」と述べた。
 若い世代が中心となり主体的に取り組んだ集会、これが一つの特徴だった。そこをボーダーインク編集者喜納えりかさんが「琉球新報」(11月25日)に寄稿していた(以下、要旨)。
 「ふだんは集会に参加しないような層に、どう訴えれば届くのか、よく考えられている。『世代交代』を志向する主催者側のメッセージだ。『世代間ギャップ』と若者から率直な声もあったが、それを乗り越えて集会を実現させたことを評価したい。運動には広がりと持続性の両方が必要だ。スタイルを何十年も変えない運動は、リアルな社会との接続ができずに広がりを欠く。逆に、目新しさに頼るだけだと持続性がなく経験や知見が蓄積されない。また、SNS上で今集会のロゴを巡り指摘があったことが報じられた。人は誤るし、運動体も誤る。それを自明のものとして、『何かあれば迅速に訂正してアップデートを続け、時代に沿っていく』ことが肝要だ。私たちの胆力が試される」

国際連帯と平和外交こそ打開の道

 東アジア・世界との連帯と平和外交が強調されたことはもう一つの特徴だった。
 髙良鉄美参議院議員は、「沖縄の本土復帰の年(1972年)は、日中国交回復の年でもあった。中国と沖縄の関係は深い。だからこそ沖縄県民は〈万国津梁〉の役割を果たすのだという強い決意をもっている。日本と中国、また朝鮮半島、米国との間に立ち、結びつけていくことこそが沖縄の役割」と述べた。
 基調報告の前泊博盛教授は発言冒頭から「台湾有事」などアメリカの画策と暴露し、中国との連携の重要さを指摘した。
 最後に共同代表の具志堅隆松氏が「日本政府は、あたかも南西諸島が戦場になることは避けられないかのような言い方をしているが、私たち沖縄県民には自分たちが進む未来を決める権利がある。近隣諸国・地域の人々などとも連帯しながら、東アジアを戦場にさせないことを確認し、それをより確固としたものにしていきたい」と決意を述べた。

(以下、前泊博盛教授の基調報告と与那国島、石垣島、宮古島からの報告、それに若者代表の発言要旨を紹介する)