2008年9月アーカイブ

共同提言「対北政策の転換を」への疑問

共同提言「対北政策の転換を」への疑問

月刊『日本の進路』編集部

雑誌『世界』7月号に、知識人や平和運動活動家の連名で「対北政策の転換を」と題する共同提言が発表された。(以下「提言」)中心的な執筆者は東京大学名誉教授で日朝国交促進国民協会事務局長の和田春樹氏である。
 この共同提言は日朝国交正常化がテーマで、「そのとおりだ」と思う部分もある。だが、提言の執筆者は朝鮮に対する侵略と植民地支配を真剣に反省し、一刻もはやく日朝国交正常化を実現したい願っているのだろうか、国交正常化を求める国民の側に立っているのだろうか、そんな疑問もわいてくる。
 進歩的な人々に一定の影響がある雑誌に掲載されただけに、この提言が国民運動に与える影響を見過ごせない。以下、原文を引用しながら、読者のみなさんと一緒にこの提言を検討してみたい。なお、[提言]の後の数字は原文の『世界』のページである。

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