「日本の進路」2018年新春メッセージ

日本青年団協議会 第39代会長 照屋 仁士

 輝かしい朝日に照らされ、多くの方々の新年が希望に満ち溢れた年になりますよう心から祈念申し上げます。
 平素より本会並びに地域で活動する青年たちに格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
 昨年は19年ぶりに日本出身横綱の稀勢の里誕生や、WBC侍ジャパンの活躍、サッカーではワールドカップアジア最終予選など、2020年東京オリンピックに向けたスポーツの話題が盛り上がりを見せました。一方で大臣や政治家の相次ぐ失言、「森・加計問題」は国民の大多数が納得しないまま「大義なき解散」、10月22日投開票が行われた衆院選では改憲に向けて大きく歩みが進んだと言えるのではないでしょうか。 続きを読む


「日本の進路」2018年新春メッセージ

参議院議員 舟山 康江

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 再び国政にお送りいただき約1年半が経過いたしました。
 当選以来、私は、国民不在の安倍一強政治を打破すべく、国会論戦を通じて問題点を追及するなど、全力を尽くしてまいりました。
 しかしながら、TPPの国会承認、年金制度改革法、カジノ法、共謀罪法など、強行採決を繰り返す安倍政権の乱暴な手法により、有権者と国会の距離はますます離れるばかりであり、国民生活に不安と不満が渦巻いています。 続きを読む


「日本の進路」2018年新春メッセージ

全農林労働組合 中央執行委員長 石原 富雄

 新年あけましておめでとうございます。会員及び購読者の皆様におかれては、輝かしい新春をお迎えのことと心からお喜び申し上げます。また、私たち全農林労働組合が取り組む各種活動に対するご理解とご協力に厚くお礼申し上げますとともに、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 続きを読む


「日本の進路」2018年新春メッセージ

沖縄県議会議員 照屋 大河

 「日本の進路」読者の皆さまにおかれましては、清々しい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年も沖縄は、米軍絡みの事件・事故に苦悩する一年でありました。10月には東村高江の民家に近接する牧草地に普天間基地所属のCH53E大型ヘリが墜落・炎上する事故が発生し、12月には同型ヘリが普天間基地に隣接する宜野湾市内の小学校の校庭に7・7キログラムの窓枠を落下させるという重大事故が相次ぎました。校庭では54人の児童が授業中でした。これらの事故機は、いずれも2004年に沖縄国際大学に墜落したものと同型機で、その6日前にも近くの保育園に部品を落下させたばかりでした。 続きを読む


「日本の進路」2018年新春メッセージ 官邸主導の農政改悪にストップ、持続可能な農業・農村政策を

北海道農民連盟 委員長 西原 正行

 平成30年の新春を皆さまと共に迎えられたことをお慶び申し上げます。
 昨年を振り返りますと、北海道は春先の強風で多くの地域が被害に見舞われ、その後も長雨の被害も見られましたが、総じて穏やかな気候で推移したため、米や畑作物、牧草等多くの作物が豊作基調の一年となりました。 続きを読む


2018年新春メッセージ 日本の平和は、北朝鮮への圧力ではなく、沖縄への「思い」から

東アジア共同体研究所 理事長 鳩山 友紀夫

 「自主・平和・民主のための広範な国民連合」の活動に賛同される皆さまとともに、新春のお祝いを申し上げます。
 昨年12月10日、ノルウェー・オスロで行われたノーベル平和賞の授賞式で、受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長は核保有9カ国に対して、「米国よ、恐怖よりも自由を/ロシアよ、破壊よりも軍備撤廃を/英国よ、抑圧よりも法の支配を/フランスよ、恐怖よりも人権を/中国よ、理不尽よりも理性を/インドよ、無分別よりも分別を/パキスタンよ、ハルマゲドンよりも論理を/イスラエルよ、抹殺よりも良識を/北朝鮮よ、荒廃よりも知恵を」と、また、「『核の傘』の下に守られていると信じている国々よ、あなたたちは、自らの名において他国を破壊する共犯者となるのか」と名指しで禁止条約への参加を迫り、訴えました。 続きを読む


2018年、年頭のあいさつ

あけましておめでとうございます

自主・平和・民主のための広範な国民連合・代表世話人

 あけましておめでとうございます。新年にあたり、全国の皆さんの日頃のご活躍に敬意を表し、広範な国民連合へのご支援に御礼申し上げます。
 世界経済は停滞傾向を深め、各国内矛盾も国家間の対立も激化し、政治危機が広がっています。大国の世界支配で何世紀も圧迫されてきた新興国の経済発展が急テンポで進みました。中国は経済規模でアメリカに迫り、これを上回ったと見られるなど世界経済の構造変化が劇的に進んでいます。
 中国は昨年、建国百周年の2049年までに「現代化強国」を建設すると、アメリカの世界支配に対抗する方針を打ち出しました。
 他方、アメリカは、昨年登場したトランプ政権が核軍事力を強化し、「自国第一」の巻き返しに出ています。なりふりかまわず他国に犠牲を転嫁し、自国経済を維持しようとしています。もう一つは、限りない需要を生む経済の軍事化です。戦争の危機をあおり、日本や韓国に米国製武器の購入を迫っています。朝鮮への圧迫を強め、トランプ政権はエルサレム問題などでアラブ敵視を強め、世界中に戦争の火種をまき散らしています。 続きを読む



広範な国民連合第23回全国総会・講演

混迷を深める世界、日本の将来を考える

丹羽 宇一郎

 何からお話ししようかと思っているわけですが、やはり私の立場から言いますと、日米関係、あるいは日中関係、北朝鮮問題、そのなかで「これから日本はどのように生きていけばいいか」ということ、少し日本の将来の姿を考えながら話してみたいと思います。
 日本の未来について、「こんなに大変だよ」ということは言われなくても分かっているわけです。しかし、「大変だからどうしよう」ということがほとんど出てこない。「なるほど」と思うような具体的な提案、国是というか、それなりの目標、理念というものは何なのかほとんど明確にされない。国民が安心して次の世代に「こんな日本を残したい」というものはどのへんなのかということを、私なりに少しお話をしたいと思います。 続きを読む


九州地区日朝友好親善訪問団に参加して

長崎県教職員組合中央執行委員長 堤 典子

 去年、10月2日~7日の日程で、福岡県日朝友好協会が主催する「九州地区日朝友好親善訪問団」(兼/福岡県第10次・鹿児島県出水市第6回)」に参加して、初めて北朝鮮を訪問した。「(米朝の関係が緊迫している)今の時期に行って大丈夫ですか?」と何人からも聞かれた。外務省も渡航自粛は言っていたようだ。しかし、本当に大丈夫でないなら、許可されるわけがない。 続きを読む


舞劇「朱鷺」を見て

今年は日中平和友好条約締結40周年に当たる記念すべき年である。

演出家・広範な国民連合全国世話人 澁谷 文孝

 昨年は日中国交正常化45周年で、それを記念して上海歌舞団が舞劇「朱鷺」の来日公演を行った。中国の舞踊劇は日中が国交正常化した当初から来日公演を行っていて、その舞踊技術は素晴らしく、高い評価を得ている。正常化直後の1970年代に来日したバレエ「白毛女」は、社会主義中国が芸術の分野でも大きく発展していることを示した。衣装が見慣れたチュチュでなく人民服であり、権力者を打倒する物語とともに、そのバレエ・テクニックも世界一流のモスクワやレニングラードのバレエ団にもひけを取らず、衝撃を覚えた。 続きを読む


労働組合は隣国と平和な関係を築く政治を求める

労働運動の社会的役割を考える

全日本港湾労働組合 中央執行委員長 松本耕三

本稿は、松本耕三委員長が9月6―7日、全港湾第88回全国大会で行った委員長あいさつの原稿である。今日の情勢下で「労働運動の社会的役割を考える」問題提起として松本委員長の提供で掲載する。掲載に際し一部割愛した [編集部]

 はじめに、北朝鮮のミサイルと核実験の問題について触れないわけにはいかない。
 昨今の報道は非常に偏っている。北朝鮮が挑発行為を繰り返していると報道されているが、アメリカの強大な軍事力とアジアの小さな北朝鮮が戦争をしたらどうなると思うか? 明らかに勝負は決まるではないか。そういう小さな国がなぜ挑発をしなければならないのか。実は1950年から行われた朝鮮戦争がまだ終わっていないのだ。アメリカと平和条約が結ばれず、まだ休戦協定となっている。 続きを読む


「ヘイトスピーチを許さない」川崎市条例づくりに取り組んで

「ヘイトスピーチを許さない」かわさき市民ネットワーク事務局 三浦知人

 国民連合・神奈川の第19回総会で、「ヘイトスピーチを許さない」かわさき市民ネットワーク事務局の三浦知人さんが闘争報告をされた。地域から民族差別と闘い、国会で「ヘイトスピーチ解消法」を成立させ、現在は川崎市での条例づくりに取り組んでいる。
 報告要旨にその後の動きなどを加筆してもらった。【編集部】

 民族差別をなくすという地域活動に関わる立場から報告します。川崎市南部の桜本地区を中心として、在日2世の人たちが40数年前から差別に向き合いながら、共に生きる地域社会を築いていこうという地域活動・市民運動で活動をしてきました。
 関東の中でも在日コリアンの集住率が高い桜本を中心とした街に、2015年11月に突然ヘイトデモが襲撃してきました。それに対する闘いが、私たちがヘイトスピーチと向き合う始まりでした。 続きを読む


第23回全国総会決議

自主・平和・民主のための広範な国民連合 第23回全国総会決議

激動の内外情勢と当面する方針

(1)世界は文字通り戦争を含む歴史的激動、転換期となった

世界経済は右肩下がりに停滞傾向をいっそう深め、新たな金融経済危機も迫っているといわれる。政治危機も広がり、相互に結びついて危機を深めている。各国国民だけでなく支配層も現状に耐えられなくなった。危機を相互に押し付け合い、各国間の矛盾も著しく激化している。
大国の世界支配で何世紀にもわたって圧迫され続けてきた新興国の経済発展が急テンポで進み、なかでも中国が2030年代にも経済規模でアメリカを上回ると目されている。購買力平価GDPで見ると、すでに上回っている。世界経済の構造変化が劇的に進んでいる。 続きを読む