~九州・沖縄から政治を変える!トークセッション~(7月4日福岡県筑紫野市)

「どうせ変わらない」を変えるのは、私たち

九州・沖縄トークセッション実行委員・福岡市議会議員 森 あやこ

 九州・沖縄で活動する有志が集まり実行委員会として企画したこの日、ご登壇・ご参加くださった皆さん、そして短期間の準備を支えてくださった皆さんに心から感謝申し上げます。
 当日は11時からJR二日市駅前(筑紫野市)で、トークセッションの案内や平和な社会を願っての思いをリレートークで伝えるところから始まりました。
 総合司会を佐賀県鳥栖市議会議員の牧瀬昭子さんが務めました。実行委員会の森雄河さんが開会あいさつ。「平和や安全保障への考え方は人それぞれ違います。それでも、だからこそ、立場や考え方の違いを超えて、一度立ち止まり、平和について話し合う場をつくりたい」「『どうせ変わらない』と思っている人だけに向けた言葉ではなく、その言葉を届けたい相手に理解してもらうために、自分自身が変わる必要もあるのではないか」「今日の時間が、皆さんにとって、自分には何ができるのか、そして、何かを変えるために、自分自身は何を変えられるのかを考えるきっかけになれば」との思いを伝えました。続いて3人のメッセージが紹介されました。
 沖縄県知事の玉城デニーさん 『平和は誰かが与えてくれるものではなく、一人ひとりが対話を重ね、互いを尊重し、地域や社会の課題に関心を持ち、行動していくことで築かれていくもの』で、「〝どうせ変わらない〟を変えるのは私たち」というテーマに『大きな希望』があることを強調していました。そして九州と沖縄が互いに学び合い、平和で安心な社会を築くことの大切さを呼びかけられ、参加者と実行委員会への敬意と感謝をビデオメッセージで寄せてくださいました。
 福岡県日中友好協会会長の森山沾一さん 『平和は決して当たり前に存在するものではなく、市民一人ひとりの行動と交流によって守り育てられるもの』と、平和な未来を築く力となることへの期待を寄せてくださいました。
 長崎県被爆者手帳友の会会長の朝長万左男さん 『平和について、世界中の市民一人ひとりが自分ごととして考えるきっかけとなることを祈り』連帯への思いを寄せてくださいました。

若者からの平和アピール

 筑紫子ども会議平和劇団のお二人 『民衆が戦争の犠牲となること、戦争で受けた傷は戦後も強く人々に影響を及ぼし、残り続けるという現実がある。人々はさまざまな傷を抱えながらも、もう二度と、自分たちと同じように傷つき、犠牲となる人を生まないために、戦争の非人道性や平和の尊さを語り継ぎ、これからも先人の思いを継ぎながら、平和劇の取り組みを通じ、反戦平和を訴えていく』と、次の世代につなげる思いを語ってくれました。
 福岡県高校生平和大使長崎研修代表のお二人 『80年前の戦争で亡くなった方々だけでなく、残された方々や助かった人々もずっと戦争の傷を今なお抱えていることを知り、平和な世界をつくるためにできることをしたい』と、高校生平和大使に応募した思いを語ってくれました。

パネルディスカッション九州・沖縄から政治を変える!

 パネルディスカッションはコーディネーターを大牟田市の樋口茂敏さんが務め、沖縄の喜瀬実名子さん(沖縄県高教組委員長)、長崎の南輝久さん(言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会代表)、熊本の建川美徳さん(前さくらんぼ保育園園長)、鹿児島の長野広美さん(西之表市議会議員)、それに私が登壇した。
◇進む戦争の準備の実態
 喜瀬実名子さんからは、辺野古の事故をめぐって文科省が「政治的中立性」持ち出して分断と平和教育抑圧を画策していることに対する抗議活動、萎縮させられる教育現場や自衛隊の高校生への勧誘実態等の報告。爆音、水質汚染、性暴力といった日常の苦しみなど、切実な問題を語られました。
 南輝久さんは、会が2016年に高市さんが総務大臣の時に、テレビ電波を停止することに触れたりして言論の自由への危機感から発足したと紹介して、長崎原爆資料館の展示で「南京大虐殺」の表記を「南京事件」に、「侵略」を「進出」に置き換えようとする動きなど、歴史修正主義への強い危機感を語られました。
 森あやこは、昨年8月の若者訪中団と共に訪ねた「侵華日軍第731部隊」(ハルビン市)を参観したことと博多港の特定利用港湾指定やオスプレイ飛来など福岡市政に関わる懸念と、訪中で学んだ教訓を「二度と戦争を繰り返さない」社会づくりに生かさねばならないとの思いを伝えました。
 建川美徳さんは、「実は11年前に安保法案が強行採決された時に、このままでは若い者が戦場に送られるのではないかという思いがあって」と話し始め、熊本市の自衛隊健軍駐屯地への長射程ミサイル配備に反対する住民運動の報告と、子どもたちのためにも平和を守りたい強い思いを語られました。
 長野広美さんは、西之表市の馬毛島での米軍空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転や、日米軍の対中国をにらんだ「南西諸島」防衛の拠点として自衛隊基地建設強行について報告された。1兆4千億円もの税金が注ぎ込まれながら、環境アセスも住民説明もないがしろにされているなども暴露されました。

平和はどうやってつくられるのか

 参加者からも、岩国基地(山口県)や佐賀空港駐屯地などをめぐる発言もあり、九州・沖縄全体、さらに呉(広島県)や岩国、日本が広い範囲でアメリカの前線基地にさせられて、戦争への準備が静かにしかし確実に進んでいる現実を全体で共有しました。
 また、農業に携わる方々から、後継者不足で農業が壊滅的状況にあり、そもそも食料自給率38%(カロリーベース)の低さ、さらには有事に備える悪法制定など、農業や食料問題と平和は深くつながっている実情も報告されました。教育関係の方から、教育の中立とか、時の政権が言い出した時は絶対に戦争につながり戦場に行かされることとなるなど、平和運動の重要性の訴えがありました。
 「戦争は最大の人権侵害」「人権なくして平和なし、平和なくして人権なし」というよう発言は印象的でした。さらに「選挙権を持っている以上、政治を見張っていく義務がある」「友好交流を積み重ねながら、戦争をしない、平和と互恵平等のアジアをつくる」などの発言もありました。

〝どうせ変わらない〟を私たちで変える

 最後に実行委員長の中村住代さん(長崎)が閉会あいさつ。
 「生活危機、戦争準備に抗議し、地元で闘っている方たちがいることに、大きな勇気をいただいた」「二度と再び中国やアジアと戦火を交えない、二度と再び沖縄を戦場にしない決意を私たちは確認した」と、九州・沖縄各県の皆さんと共に連携できたことへの感謝を述べられました。
 集会アピールは「まずはできることから。街頭に立てる人は表に出て。歌える人は歌って。描ける人は描いて。話せる人は話して。SNSを使える人はSNSで。お金を出せる人はお金を。考えられるすべての方法で、政治を変えましょう」と呼びかけています。これからも一緒に声を上げ続けます。