県知事要請行動 神奈川県

県内団体・個人共に県知事要請行動

知事は、命と暮らしを守り
戦争反対、日米地位協定抜本改定の先頭に立て

 神奈川県下の厚木基地爆音防止期成同盟、第五次厚木基地爆音訴訟原告団、原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会、自主・平和・民主のための広範な国民連合・神奈川の4団体と13人の議員を含む105人が要請者となって7月19日、黒岩祐治知事に「今こそ、県民の命と暮らしを守り、戦争をさせないために、日米地位協定の抜本改定を求める県民世論と運動の先頭に立ち、国に強力に働きかけていただきたい」との要請をした。県は、三森基康・県基地対策部長が受け取った。
 県では広範な国民連合・神奈川の呼びかけで県内団体や有志が集まり、2017年から日米地位協定の抜本改定を求めて、米軍基地を抱える主要都道県で構成される全国渉外知事会(渉外関係主要都道県知事連絡協議会)の会長でもある黒岩県知事に要請書を提出している。
 今年は5月に、日米地位協定を考えるパネル展(厚木基地所在の大和市で2日間、280人が見学)、6月にジャーナリストの布施祐仁さんによる「日米地位協定とは何かを学ぶ講演学習会」(会場に140人、ウェブで30人参加)に取り組み、今回の知事要請となった。一連の取り組みとして位置づけ、県内世論の一助となればとの思い取り組んだ。知事要請は、7月1日に要請者募集を始め、短期間で4団体のほか、105人の要請者が集まってくれた。また、当日の1時間の要請行動には23人の要請者が参加、16人が18回の発言を行い、それぞれの思いを知事に訴えた。次のような怒りの訴えが相次いだ。
・沖縄だけでなく、青森県、山口県、長崎県、そして神奈川県での米兵などによる性暴力事件が後を絶たず何年も続いている。日米地位協定によって、米兵には日本の法律が適用できない。日本の(特に)女性の人権を守るためには、どうしても日米地位協定の抜本改定が必要。
・オスプレイは構造的な欠陥機だ、墜落してからでは遅い、知事が県内上空は飛ぶな!と表明し、飛行禁止に。
・それだけではない主権の問題がある。日本は本当に独立しているのか。
 日米地位協定の抜本改定を渉外知事会などで国に対し強力に働きかけるよう要請を行い、8月末までに回答を求めた。要請行動後、代表5人が記者会見を行った。地元紙と「東京新聞」が報道した。
 この県知事要請後の8月3日、神奈川県海老名市の田んぼに米軍ヘリコプターが不時着するという事故が起きた。県としても「住民の安全・安心を脅かしかねないもので遺憾である」として防衛省に今回の事故に関して情報提供や防止策、土地所有者への補償の実施を要請しているが、原因究明されないままである。「神奈川新聞」は社説で、「謝罪だけで済ます気か」と憤りを示した。われわれも県に、「遺憾である」にとどまらない強い対応を求めた。
 県内では昨年来、ノース・ドックの軍事拠点化に反対する5万余の全県署名運動、本年6月23日には県内の女性が中心になって行った沖縄連帯、戦争いらないNO WARパレード(1200人の参加)、同団体はさらに8月15日地元紙「神奈川新聞」に2面見開きの参加者名入りで「あなたも『戦争いらない』という世論を動かす一人になりませんか」との意見広告を掲載するなど、新たな運動の高まりが確認できる。
 こうした県民各界の運動を支持するとともに、日中戦争回避、さらに「自主・平和・民主」の政治をめざして頑張っていく。

 (広範な国民連合・神奈川 事務局)