沖縄県議選 ■ 知事与党の必勝を

政府の沖縄差別をはねのけ沖縄自治の確立へ

沖縄県議会議員 山内 末子

 円安、物価高、燃料費高騰、インボイス制度導入など、国民生活は非常に苦しい状況が続いています。史上最高値を更新する株価は経済の好景気へつながるのか? 期待する声は国民からは聞こえてきません。
 今年の春闘では大手企業の大幅賃金アップが目白押しですが、物価高騰を補う程度。それすらも、中小零細企業はどうなのか? 非正規雇用の待遇改善はどうなのか? これまで以上の格差拡大へとつながるのではと危惧するところです。


 ジェンダーフリー、同性婚問題、夫婦別姓選択制問題、子ども子育て支援対策問題、地震大国のわが国、能登地震支援にみる脆弱な災害防災対策等々、政策のどれもが国民不在の政治状況です。
 岸田政権への国民の怒りは高まり、内閣支持率は一桁台前後。政治資金パーティーをめぐる裏金問題はうやむやで、国民の自民党政権への不信感は募ります。
 こうした中で沖縄県議選が6月に迫りました(6月16日投開票)。
 県政最大の課題となっています辺野古新基地建設問題は「軟弱地盤改良問題等設計変更」を沖縄県が承認しないことから裁判闘争が続き、沖縄県の主張する地方自治の本旨に沿っての審議が全く取り入れられないまま敗訴となり、史上初の国による行政代執行となりました。
 国と地方の対等な立場が軽んじられ、国が決めたら地元に有無を言わさない。司法が国に忖度するなどあってはならない実態が、この沖縄では当然のごとく繰り広げられています。
 世界の軍事戦略などもドローンの活用等で今後大きな変化が想定される中で、巨額の税金(3兆円にもなるであろう)を投じて辺野古新基地工事を続ける、これほど無意味で不条理な政策はありません。だが、政府与党は地元の自公議員も含めてその旗を降ろす様子がなく、もはや党利党略で支援をする企業のための工事であると断言できます。
 日本で初めてホープスポットと認定された大浦湾一帯、辺野古の海は世界有数の生物多様性の宝庫です。知事とともにこの海を守るため全力で取り組んでいきたいと思います(ホープスポットHope Spot:希望の海)。
 台湾有事を盾に南西諸島の軍事体制強化は地元の意向を全く聞くことなく、強引に進められています。安保三文書(国家安全保障戦略・国家防衛戦略・防衛力整備計画)によって、とてつもなく膨大な予算で軍備増強が強行されています。その多く、ターゲットになっているのがまたしても沖縄です。
 与那国、宮古、石垣では米軍との合同訓練がこれまでにない状況で行われ、民間港湾・空港を県が反対する中、強引に使用しています。沖縄本島ではうるま市に敵基地攻撃能力保有の「地対艦ミサイル部隊」が配備され、今また、住宅地や「沖縄青少年の家」という教育施設に隣接した地域に自衛隊訓練場整備計画が地元に説明もないまま、乱暴に押し付けられようとしています。
 台湾戦争前夜のこのような事態を回避するためにも、玉城デニー知事はアジア太平洋の平和構築や相互発展を目指すと地域外交課を本格始動し、東アジアの平和交流の拠点・ハブとして本県の果たす役割を明確に、対話を密に戦争回避の道筋をつくっていくと意気込んでいます。
 玉城デニー知事は、誰もが輝き、誰もが尊重され、そして誰もが希望のうちに喜びを見つけることが当たり前に実現する島を目指して施策を進めています。とくに、子どもの貧困対策を県政の最重要課題に位置付け、子どもの権利ファーストの理念の下、就学援助制度及び給付型奨学金の拡充、学校給食費の無償化に向けた取り組みなどを進めようとしています。県民の生活問題で取り組みを強めています。

知事与党勝利へ支援を

 厳しい県政の政治状況の中、本年6月に行われる県議会議員選挙です。玉城デニー知事与党の安定多数確保が絶対的に重要です。
 故翁長雄志元知事から続く辺野古問題をにらむ政府の沖縄差別の対応は、沖縄予算や税制改革にも大きな影響が出ています。沖縄の自治の確立、強い沖縄をつくっていく上でも過渡期の現状の今、知事とともに未来の沖縄の可能性を引き出す政策を後押しする県議会、圧倒的な多数の与党議員が必要です。政府言いなりの議員でなく、県民の民意に寄り添う民主主義の生きた沖縄県議会の継続は、日本の未来に光明を見いだす存在であると自負しているところです。
 しかし沖縄県も知事は玉城デニー知事ですが、全国と同じように市町村の自治体の首長や議会構成は自民党を主体とした保守政治家が大半です。だからこそ、この6月の県議会議員選挙はオール沖縄・オールジャパンで取り組み、それこそデニー知事の中間評価として圧倒的勝利を収めなければならないと考えます。
 皆さまが常に沖縄に寄り添い、平和への希求にご尽力を重ねておられますことに感謝を申し上げます。この選挙の勝利は自公政権を打ち破る政権交代へつながる希望の道であると位置づけ、私自身も全力で取り組むことをお約束し、多くの皆さまのご支持・ご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

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