農業  西 聖一

「食料自給の確立を求める自治体議員連盟」に賛同してください

発起人・熊本県議会議員 西 聖一

 元日に発災した、能登半島地震は改めて地震大国である日本国民を震撼させました。
 熊本地震を経験した私にとって、倒壊した建物や陥没した道路、避難生活を余儀なくされている方々の映像は、8年前の出来事を彷彿させ、胸が締め付けられます。亡くなられた方へのご冥福と被災された方へのお見舞い、一日も早い復旧復興を祈念いたします。


 災害地では避難場所と食料と水の確保が急がれます。いざとなると食料の確保には大変苦労するものです。さらに、ウクライナ紛争で小麦が不足したことなど、世界の紛争や大規模災害が私たちの食料事情に大きく関与することも私たちは体験しました。
 食料確保のため国内の自給率を上げることは、国の根幹の事業であり、政治がしっかり取り組まなければいけない課題です。

TSMC進出
他方、畜産農家が
営農困難になる事態に

 さて、熊本県では、台湾の半導体企業TSMCの進出をきっかけに、企業の立地が急激に進んでいます。そのことで経済に活気が出てくることは、喜ばしいことですが、一方で当該地域の農畜産業が危機的な状況になっています。
 特にこの地域は西日本一の酪農地帯で、トウモロコシなどの飼料畑として農地の利用が進んでいましたが、工業用地や住宅用地として売買するため、地主が農地の貸借の打ち切りをして、畜産農家が営農困難になる事態となっています。
 県の農林水産部では、急遽予算を組んで荒廃地や耕作放棄地の簡易整備をして代替農地のマッチングをしていますが、思うようには進んでいません。原因は土地区画の形状で畜産の大型機械が使用できないことや農地の分散による効率の低下などがあります。
 畜産農家だけではなく、野菜やコメ農家も後継者がいない農家は、農地を手放したいと考えていますし、宅地化が進めば専業で頑張っている農家も営農を続けることが困難な環境になってきています。今回のTSMC進出で、農振法(農業振興地域の整備に関する法律)があっても、都市化が進む平坦地でも農業を守ることが難しいと改めて感じました。
 それなら、中山間地の農業振興を図ればと思いますが、ただでさえ経営効率の悪い地形、輸送の不便性、イノシシなどの鳥獣害が増えてきている厳しい環境にある中で、若い後継者が安心して残れるような農業環境ではありません。
 また、現在、資材や人件費の高騰により物価高が進んでいるなか、農畜産物への価格転嫁は国民の食生活に大打撃を与えます。それを防止するには、今以上に生産資材等への生産補助は欠かせませんが、国民の理解が必要です。
 近代農業政策は、資本主義経済のもと、競争を農村部に導入し大規模化、効率化が優先されました。その結果、優秀な企業的経営農家も育成されましたが、その生産者数や生産量は、全生産量からすればごく一部です。平均年齢70歳を超える高齢の中小規模の家族的経営農家が私たちの食料を支えているのが現実です。このままでは、私たちが国産の安全で安心なものを口にすることも危惧される状態になっています。
 今こそ、安全で安心な国民の食料を守るために、農地を守り若者が安心して営農を継続できるシステムをつくっていく必要があると考えます。そのために、「食料自給の確立を求める自治体議員連盟」を立ち上げました。地域の実態をよく知る自治体議員だからこそ理解を得られると思います。多くの議員の賛同をお願いします。そして、日本の農業を守り、国産国消を推進しましょう。

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高まる議員連盟への期待

 賛同参加された自治体議員の方がたの賛同に際しての期待のコメント(一部)を紹介します。(議員連盟事務局)

◆北海道の基幹産業は、第一次産業であり、全国の自給率を支えている。その第一次産業を守るためにも賛同します。
◆食料こそ国を守る最後の砦です。政治も国民も広くそのことを理解するための行動をとりましょう。
◆日本の食糧自給率の低さに驚き、また食糧安全保障の面からも大変素晴らしい取り組みと考える。日本の独立と安全の為にも農業及び農家を守り食糧の安定した供給を受ける事の大切さを学びたい。
◆農業は大小農家があってこそ強く、しっかり食糧生産が出来、そして地方地域を支えることが出来ると思っています。
◆「生きることは食べること」を現代人は忘れている。いや、知られないような仕組みが、日本では作り上げられている、一部の利権者により。戦争兵器を持つより、安全な食べ物確保が大事である。諸外国は当たり前に対策を講じていると聞きます。
◆自給率の向上なくして国民の生活はありません。国は今こそ戸別所得補償制度を実施し、日本の農業を守るべきです。
◆日本の自給率の低さは本当に不安材料です。安心安全のためにも日本中の全ての地域で、農地が守られ自国の食料により、食が確立されるべきであると思います。
◆長年住んでいた東京からUターンして就農し、米と野菜の生産農家となりました。呼びかけ文に同意します。
◆今の日本社会は、命の源の食と農を見捨てています。21世紀が、資源競争の愚かな戦争の時代にならないように、日本の食料自給率を、まず5割にしたいです。
◆食料の国内自給率を高める事こそ、有効な安全保障と認識しています。また、耕作放棄地を減らし、豊かな農業を次代につないでいきたいと思っています。
◆国並びに地方政治や議員は、安全・安心な食料の安定提供を確立しなければなりません。特に、ウクライナ紛争などにより、穀物輸出国は自国民の食料不安の払拭の為、食料関係の囲い込みをしており、小麦粉等多くの食料品を輸入に依存している我が国の食料自給率は先進国で最低です。今こそ、各級議員が一致団結し、食料安全保障を確立しなければなりません。その一助となるべく微力ながら頑張る決意です。
◆私自身も子どもたちもアレルギーがあり、長男は化学物質過敏症、次男は小児喘息がありました。食べ物の安全は環境の安全。水の星地球はただ一つ! 守らなければと思います! 共に頑張りましょう!
◆食の安全と安定供給は市民のいのちとくらしを支える基本。自給率を高めるため、持続可能な農業・農村をつくる政策が必要だと思います。
◆食料自給率を高めること、地産地消の農業を推進することが、国の安全保障の基礎だと思います。水田の保全で地域の自然環境を守ること、農家の所得補償、農薬や化学肥料を減らして安心・安全な農作物を生産することなどに力を入れるべきです。酪農や畜産に関する政策も、疑問だらけで、これでは農業を守れない、農業の担い手が減少するのも無理ありません。日本ほど自国の農業を守っていない国はないと思っています。
◆地域の疲弊を回復させるには、農業の自給率を高めるしかない。新自由主義農政を変えるには地方から声を上げるしかないと思います。こんな呼びかけ・組織を待ってました。頑張りましょう。
◆離島においての第一次産業の衰退は島の存亡に繫がります。現在島の基幹作物(水稲、サトウキビ)は担い手不足でその危機的な状況に与那国町は直面しています。

食料自給の確立を求める自治体議員連盟
リンク:http://kokuminrengo.net/2023/12/28/post-8082/