日米共同声明撤回を 那覇市議会、宜野座村議会など意見書可決

日米共同声明撤回を

那覇市議会、宜野座村議会など意見書可決

「普天間基地問題」で行き詰まった鳩山政権は崩壊したが、鳩山前首相を継承した菅首相は辺野古移設を含む「日米共同声明」を踏襲することを表明した。
 沖縄現地では就任早々、菅首相のこの態度表明に対して激しい怒りの声が高まっている。

◇ 那覇市議会(金城徹議長)は7日午前、6月定例会で、普天間飛行場の移設先を名護市辺野古と明記した「日米共同声明」の撤回を日米両政府に求める意見書を全会一致で可決した。日米共同声明撤回を求める意見書可決は県内で初めてだが、これから県内全て市町村議会に波及するのは必至である。そうぞう会派3議員は決議に際し退場した。
 那覇市議会で採択した意見書を以下に収録する。
◇ 宜野座村議会(小渡久和議長)は6月15日に開会した村議会6月定例会で、米軍普天間飛行場の県内移設を盛り込んだ日米合意の撤回を求める意見書案を全会一致で可決した。
5月の日米共同声明と政府方針で米軍普天間飛行場の移設先とされたキャンプ・シュワブ沿岸部に隣接している名護市久志区の行政委員会は6月13日までに、移設に反対する稲嶺進名護市長を支持する決議を全会一致で可決した。
 日米共同声明撤回、米軍基地撤去、日米安保破棄の世論と運動を高めよう。

「県内移設の日米合意」の撤回を求める意見書

 政府は5月28日、公約に違反し沖縄県民の頭越しに米軍普天間基地の「移設先」を沖縄県の名護市辺野古にすることを明記した「日米合意」を共同発表した。
 これは、「県内移設」反対という沖縄県民の総意よりも、米国政府の意向を最優先するもので、民主主義を踏みにじる暴挙であり、沖縄県民を愚弄するもので断じて許せるものではない。
 公約の遵守と民意の尊重は政治の基本である。公約を踏みにじり、民意を裏切る政権が追い込まれることは、鳩山首相の退陣によって如実に示されている。
 沖縄県民の「県内移設」に絶対反対との総意は、9万人余が参加した4月25日の県民大会、本市議会や県議会の決議、全市町村の反対表明、マスコミの世論調査などでも明確である。
よって本市議会は、沖縄県民の生命と安全を守る立場から、政府に対して沖縄県民の総意を踏みにじる「県内移設の日米合意」に、激しい怒りを込めて抗議し、その撤回を強く求めるものである。
 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
 平成22年(2010年)6月7日
那覇市議会
 あて先  衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、内閣官房長官、
      外務大臣、防衛大臣、沖縄及び北方対策担当大臣
      かがみをつけて 米国大統領

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