[各界新春メッセージ]全農林労働組合 中央執行委員長 柴山 好憲

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広げよう! 食とみどり、水を守る取り組み

国土保全など農林漁業の多面的役割を共有する

東日本大震災や熊本地震の痛みが癒えないなか、地球温暖化の影響による自然災害が多発し、西日本豪雨、連続的に発生した台風被害に加え、大阪北部や北海道胆振東部地震災害などにより、多くの人命が失われ、住宅や施設、さらには、農林水産業に甚大な被害をもたらしました。被害に遭われた皆様にお悔やみとお見舞いを申し上げるとともに、復旧・復興等に昼夜を問わずに尽力されている方々に敬意を表します。私たちも、引き続き、被災地・被災者に寄り添い復旧・復興、再生に向けた取り組みを組織を挙げて取り組むこととします。
さて、我が国の農林水産業、食とみどり、水を取り巻く状況は、「攻める」「稼ぐ」をかけ声に、成長産業化の名のもと政府・規制改革推進会議主導の政策展開となっています。
一昨年の通常国会以降、主要農産物種子法の廃止と農業競争力強化支援法、土地改良法や農業基盤強化促進法、さらには卸売市場法の改正など多くの農業改革法案が矢継ぎ早に成立しました。また、先の臨時国会でも、漁業許可制度の見直しを含む水産業改革法案(漁業法の改正)が成立し、次期通常国会には、国有林への民間事業者による使用収益の権利付与などを柱とした林業改革法案の提出が予定されるなど、農林水産業、農山漁村への規制緩和の流れが加速しています。
さらに、水道事業の民営化とも言える水道法が改正されましたが、公共インフラとしての水道事業が受益者である国民にとって将来にわたり安定かつ適正なサービスの享受と成り得るか強い懸念を持たざるを得ません。
他方、農林水産業や地域社会にとって大きな影響を与える経済連携・貿易協定の具体化が懸念されます。TPP11は主要参加国の国内手続きが完了し12月30日に、日欧EPAも2月に発効されることから、4月からは発効2年目の対応が求められることになります。あわせて、実質的なFTAと言える日米TAG交渉がスタートするなど、我が国の農林水産物、農山漁村に深刻な影響を与えかねない厳しい状況にあります。
このようななか私たちは、持続可能な農林水産業と地域社会の確立に加え、「食とみどり、水」を守ることを柱に様々な取り組みを展開しています。
特に、戦後の食糧不足の中、「必要な食糧の配給確保」運動で培った労農提携運動を起源とする「食とみどり、水を守る運動」は、農山漁村の活性化、安心・安全で安定的な「食」と「水」の確保、環境・国土保全を主眼に、農林漁業者、消費者、労働組合が連携し、食糧不足で苦しむアジアやアフリカへの支援米送付運動、地域住民を対象とした学習会活動等、さらには、各地の活動や労農提携等の必要性を再確認するための全国集会の開催などに取り組んでいます。
昨年11月には第50回目となる記念集会が群馬県高崎市で開催されましたが、集会では、成長戦略として規制改革と貿易の自由化を推し進めるなど、農林水産業が今までに経験したことの無い厳しい立場にあることを認識し、自然災害が頻発する我が国においては、国土の保全や水源の涵養、自然環境の保護など農林水産業が果たす多面的機能の重要性を訴えていくことを確認しました。
このように、食とみどり、水、言い換えれば我が国の農林水産業は人の命、いわゆる安全保障に関わる重要な問題です。その重要さを国民全体で共有化していくためにも、私たちを含め様々な立場で取り組んでいる点の運動を、線から面の運動に繫がっていくよう努力していくことが求められています。

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