インタビュー ■ 新しい社会を展望する

 分かち合う社会を求めて

働くのは何のためですか?

日本労働者協同組合連合会
(ワーカーズコープ)理事長
 古村 伸宏

 

 

 

 

雇用労働とは異なる働き方
=協同労働

 労働者協同組合を説明するときには大きく二つあって、一つは働くということをどうしたいのかということ、もう一つは協同組合というのは何を大事にする仕組みなのかということです。労働という言葉は明治以降に登場したといわれますが、労働というと雇われているのが前提になるんですね。私たちが実践している雇用労働でない働き方。これをどういう言葉で語ろうかということで出てきたのが「協同労働」という言葉です。

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経済秘密保護法を廃案に

中国を敵視し、軍事研究を進める
経済秘密保護法を廃案に

経済安保法に異議ありキャンペーン・
明治学院大学国際平和研究所研究員
小寺 隆幸

 

 4月9日、「重要経済安保情報保護・活用法案」(私たちは経済秘密保護法と呼ぶ)がわずか25時間の審議で衆議院を通過した。具体的なことは政令で決めるという国会軽視の法案であるにもかかわらず、立憲も心ある議員の抵抗を押し切って若干の修正で賛成し、共産・れいわなどが反対したのみだった。

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報告 ■ 日中不再戦、九州自治体議員の会準備会合

力を合わせて戦争への流れを止める

決意表明する訪中団長西聖一・熊本県議とメンバーたち

 「日中不再戦、平和友好を進める九州自治体議員の会」設立準備会・記念講演会が4月13日、福岡市内において開催され成功裏に終了した。地元福岡をはじめ九州各県から自治体議員や一般参加者を含めて80人ほどが参加し、議員の会の結成に向けて協力し合うことが確認された。

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東アジアの戦争と平和日本の進路

 世界戦争の一環としての東アジアの戦争

日中不再戦を、市民・自治体から!

世界国際関係学会アジア太平洋会長、京都大学客員教授 羽場 久美子

九州自治体議員の会準備会合で記念講演(4月13日、福岡市)

 

 

 

 

1.東アジアの戦争

 2024年3月25日の「朝日新聞」。「変わる戦場、まるで『ゲーム』」と題して、AIとドローンを駆使した戦争が、ウクライナでロシアに対して、イスラエルでガザに対して、先進国の最新兵器で戦われていることが、イスラエル・テルアビブでの会合に出席するアメリカのデータ解析企業「パランティア・テクノロジーズ」の幹部ハリス氏へのインタビューを通して語られている。彼らは「イスラエル軍に戦争を支援するための技術を提供する」ことで合意した、と。どちらの戦争もアメリカのAI兵器で戦われている!

日露戦争で、日本のロシア攻撃をあおる英米(G・ビゴー)

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「台湾有事」に揺れる八重山諸島 下地 あかね

農業基本法 全会一致で意見書採択

持続可能な農業振興を求める

宮古島市議会議員 下地 あかね

 

ボランティアで在来種の馬の世話をするあかねさん

 令和6年宮古島市議会3月定例会に提案した「新たな基本計画における持続可能な農業振興の強化を求める意見書」は、一人の退席があったものの、全会一致で可決されました。農業の島である宮古島ならではのことで、多くの議員が当事者ごととしてとらえたものと思います。
 「食料・農業・農村基本法」の改正にあたり他自治体から上がった要請や、3月21日「食料自給の確立を求める自治体議員連盟」による国への要請にも事前に目を通しましたが、重要な提言が多々ありました。

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故角田義一代表世話人、全国交流集会(2023年3月-沖縄)での主催者挨拶動画


日中不再戦を訴え、沖縄県議会の昨年3月の意見書「沖縄を再び戦場にしないよう日本政府に対し対話と外交による平和構築の積極的な取組を求める意見書」を支持し紹介して,全国の議会での取り組み、国民運動を呼びかけています。


「台湾有事」に揺れる八重山諸島 長岡秀則

避難計画モデルケースになって

多良間島村民(喫茶店経営) 長岡 秀則

 

 地元紙が4月1日に報道した。「台湾有事」に備えるとして沖縄県の先島諸島住民や観光客計約12万人を九州に避難させる政府の計画のモデルケースに、多良間村が選ばれている。3月には熊本県八代市への避難計画が明らかになった。昨年10月に内閣官房や県、村が開いた意見交換会以降、村民に説明がないまま半年足らずで具体策が示された。村民の頭越しに計画が進む事態に村民は不安を募らせている。

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「台湾有事」に揺れる八重山諸島 花谷 史郎

煽られる危機感、ありもしない有事と不可能な国民保護

石垣市議会議員 花谷 史郎

 

 

 ご存じの通り、沖縄をはじめとする九州以南で進められている自衛隊配備は「南西シフト」と呼ばれ、南西諸島防衛や「台湾有事」の名のもとに米国と共同で戦争の準備を進めています。
 危機感が煽られるなかで、軍事力の強化と同時並行で避難訓練やシェルターの設置検討などが各自治体で始まっており、石垣市では令和8年度中のシェルター完成を目指し、設計に着手しています。

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防衛省 うるま市の陸自訓練場白紙に

「住民が団結すれば、政府よりも強い力を発揮する」

 木原稔防衛相は4月11日、沖縄県うるま市石川への陸上自衛隊訓練場の整備計画を白紙に戻すと表明、反対運動を進めてきた「自衛隊訓練場設置計画の断念を求める会」は石川部落事務所で緊急記者会見を開いた(写真)。
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日米会談 日米同盟は時代錯誤の対中国「戦争同盟」に

中国・アジアと共に平和的に発展する道へ

編集部

 

 岸田首相とバイデン米大統領による日米首脳会談が4月10日に行われ、共同声明も発表された。翌11日に岸田首相は、米連邦議会上下院合同会合で演説した。
 また、11日には、フィリピンのマルコス大統領を加えた初の日米比3カ国首脳会談が開かれた。直前の7日には「海上協同活動(MCA)」と称し、南シナ海で自衛隊と米、比、オーストラリア海軍による共同訓練も実施された。
 日米共同声明は中国を「脅威」と決めつけ、岸田首相は演説で中国について「国際社会全体の、これまでにない最大の戦略的な挑戦」と攻撃した。さらに首相は日米同盟を、「控えめな同盟」から「外の世界に目を向け強く関わる同盟」へと変質させると表明した。

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土地規制法(土地利用規制法)とは

戦争準備の国民監視・弾圧法

弁護士(土地規制法廃止アクション) 仲松 正人

 

 

 「土地規制法」(重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律)は、国が国民を監視し、弾圧する法律である。何のためか。戦争準備を行うためである。要するに、自衛隊や在日米軍の基地等が、有事の際に何らかの妨害行為を受けて十分な機能を発揮することができなくなる事態を避けるため、平時から、基地等の妨害行為を行う可能性があると政府が認定する人物を洗い出して監視し、活動を規制し、あるいは基地等の周辺から排除して、戦争準備に邁進できるようにする、というものである。

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イスラエル/パレスチナへスタディーツアー

現地に目を向け考え続けたい

日本・イスラエル・パレスチナ学生会議

 

 日本・イスラエル・パレスチナ学生会議(JIPSC)は、2003年に設立された団体です。
 会の理念は大きく二つです。
 一つに、直接に紛争に関与していない日本において、イスラエル/パレスチナ両地域の学生交流の場を設けて対話を促すことです。パレスチナ紛争が長期化し、昨年10月以降は大量虐殺(ジェノサイド)といわれるほどの悲劇的事態になっています。イスラエル/パレスチナ両地域間の学生が現地で交流することはほぼ不可能な状況にあります。日本で交流の場を設けることには、ますます重要な意義があると思っています。
 もう一つは、日本でイスラエル/パレスチナ問題への関心を高めることです。残念ながら、日本ではこの地域・問題への関心が低く残念ですが、紛争が激化しないと注目が集まらないといった状況です。この状況を少しでも改善したいと思っています。

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ウクライナ戦争とイスラエル・パレスチナ戦争

人命尊重と即時停戦を基調とする
日本外交の原点回帰へ

静岡県立大学グローバル地域センター客員教授 

元駐オランダ大使 東郷 和彦

 

 

 

序文

 2年前にウクライナ戦争が始まって以来、半年前にハマス・イスラエル戦争が始まって以来、悲痛な殺戮のニュースから私たちは離れられなくなっている。普通の日本人の感覚は「もうかんべんしてくれよ」「なんとか戦争止めてくれないかな」ということではないだろうか。
 私は、この素朴なわが民族の国民感情に強い共感を覚える。これこそ、第2次世界大戦というすさまじい戦争を戦い、完敗した日本人が、骨の髄まで感じ取ったことではないか。まず考えなくてはいけないのは、もちろん戦争を起こさないで、武力を行使しないで、交渉によって、話し合いによって、対立と紛争をおさめていくことであろう。

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食料自給の確立を求める自治体議員連盟

食料自給確立へ抜本的な財政支援を

     農業基本法改正で政府に申し入れ行動

要望書を渡す北口雄幸呼びかけ人(右から4人目)と受け取る農水省の小坂伸行参事官(同右)

 

 

 

 

 

 

 

 

 農業の憲法である「食料・農業・農村基本法」が25年ぶりに改正されようとしている。法案の審議入りを前に、「食料自給の確立を求める自治体議員連盟」(以下、議員連盟)は3月21日、国会内で基本法に関する政府への要請行動を行った。議員連盟は昨年12月に設立され3月20日現在、47都道府県141自治体の252議員が参加。その代表17人の議員が要請行動に参加した。要請行動には農林水産省の担当者十数人が出席し、要請に回答、それに対する議員連盟の発言があった。設立した議員連盟は重要な一歩を示した。自給率の向上(国民の食料確保、そのための国内農業への支援)めざしてさらなる前進が期待される。

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