国内情勢・政治一覧

南西諸島軍事要塞化 ■ 馬毛島基地建設反対の西之表市長

独立国日本として、今さら「生地」を米軍に差し出すわけにはいかない

八板俊輔 市長に聞く(聞き手、山本正治編集長)

 

 

 

 

◆2期目当選おめでとうございます。選挙結果をどう受け止めておられますか――
 過半数の支持を受けて当選させていただきました。前回は、候補者が乱立したこともありましたが、今回は5103票で前回を大きく上回る支持をいただくことができました。大変心強く思っています。
 同時に、島の経済基盤の確立や人口減少などに対する市民の皆さま方の心配なども、選挙を通じて実感しているところです。そうした課題に市を挙げて、団結して取り組んでいこうと考えています。

日本は植民地と同様の状況だ、真の独立国と言えるか

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コロナ感染症の課題 ■ 日本政治の問題点がえぐり出された

21世紀の「新しい国づくり」をめざす

衆議院議員 川内 博史

 新型コロナウイルス感染症は、日本の政治や行政の問題点をえぐり出しました。
 自民党の政治手法、あるいは行政マネジメントはあくまで平時の手法であって、今のような緊急事態あるいは非常事態においては機能不全に陥るということが明らかになったとみています。自民党の政治は財界・業界主導で、そこから上がってくる陳情、要望、意見を政策に反映させていくやり方です。 続きを読む


コロナ感染症の課題 ■ 日本の問題点をあぶり出した

国民の命を守る医療政策に抜本的転換を

元日本医師会会長 原中 勝征

 今ようやく、日本でも新型コロナウイルス感染症対策のワクチン接種が始まります。しかし、外国製です。私はこれはおかしいと思う。日本の科学は高度で、その技術製品を外国にどんどん輸出している国なのに、しかも製薬会社もいくつもありワクチンを作る会社もいくつもあるのに、なぜコロナのワクチンを作らなかったのか。
 最初からアメリカのファイザーと英アストラゼネカから輸入するという動きだった。
 ウイルスから本当に国民を守るためには、効果のある薬を探すか、ワクチンを作るかです。国民もそれの一日も早い実現を望んでいた。しかし、何の説明もない。
 一方で、菅首相は経済回復のためと、「Go To トラベル」に何兆円も財政を使うことを自慢げに発表した。しかし、こうした中で多くの国民の命が奪われた。
 ワクチンを外国から買うにしても、先進国でも途上国でもワクチン接種が始まって世界で1億人を超している。日本ではようやく接種が始まった。2カ月も遅い。
 政府に本当に国民を守ろうという気があったのだろうか疑問を持たざるを得ない。返す返すも不思議です。 続きを読む


東日本大震災 ■ 東電フクイチ原発事故10年に

復興を食いつぶした大企業、失われた故郷

自主・平和・民主のための広範な国民連合

 今年2月13日23時7分、10年前の大震災の余波というM6・3、最大震度6強の地震が東北・関東を襲った。
 ハリウッド映画のジャンルの中に「地球人類滅亡」がある。大別すると、①地震(火山爆発、津波)、②原水爆放射能、③ウイルスなど感染症、④小惑星地球衝突である。私たち日本人は、「人類滅亡4パターン」の二つを経験し、現在③の真っただ中にいるのだ。 続きを読む


特措法改正で本当に変わるのは何か

コロナ特措法改悪に反対する

専修大学ジャーナリズム学科教授(言論法) 山田 健太

 緊急事態宣言を出してもコロナ特措法の強制力がないので効果が薄いといわれている。いわば伝家の宝刀を抜いてはみたが竹光では戦えない、という論法だ。そうしたなか、コロナ特措法(新型インフルエンザ等特別措置法)の改正が予定されており、「要請→命令→罰金(過料)」という新しい「予防的措置(蔓延防止等重点措置)」の制度が導入されることになりそうだ。報道では、罰金か補償か、罰金で強制性は担保できるか、といった論点で議論されているが、改正の肝はどこにあるのか。本当に変わるのは、何なのか――。 続きを読む


日朝国交正常化に尽力する金丸 信吾さんに聞く

安倍首相辞任、菅義偉新政権の成立

 私は、「日朝国交正常化」に最後まで政治生命をかけたオヤジである金丸信(元自民党副総裁)に秘書として仕え、その後もずっと「国交正常化」のために取り組んできました。そうした者として日朝問題を中心に日本の在り方、あるいは安倍政権がやってきたこと、さらに菅新政権に期待することといったことをお話ししてみたい。 続きを読む


7年8カ月の爪痕と今後に向けて

安倍首相辞任、菅義偉新政権の成立

東京大学 鈴木 宣弘

国民の犠牲の上に一部の利益を追求

 この7年8カ月、一言でいえば、一部の利益のために農民、市民、国民が食いものにされる経済社会構造が徹底された。手法的には、「人事、カネ、恫喝」を駆使して、「見事に」正論を黙らせていった。
 種子法の廃止、農業競争力強化支援法、種苗法、漁業法、森林の2法、水道の民営化、などの一連の政策変更の一貫した理念は、間違いなく、「公的政策による制御や既存の農林漁家の営みから企業が自由に利益を追求できる環境に変えること」である。「公から民へ」「既存事業者から企業へ」が共通理念である。 続きを読む


菅新政権の危険な1カ月

反中国同盟と国民抑圧体制

『日本の進路』編集部

 10月17日、菅義偉新政権が成立して1カ月となった。
 わずか1カ月だが、菅新政権の政治が狙うところは浮き彫りに。多国籍大企業のためのイノベーションとデジタル化促進の「改革」、中国敵視の「米日豪印同盟」推進、国内支配抑圧体制の強化。要するに、米中対立と競争激化の世界で、日米同盟で中国を敵視しアジアの覇を狙う、財界のための「強力な国家」である。携帯電話料金引き下げなど、有権者に実利がすぐ及ぶ選挙対策は抜け目ない。 続きを読む


菅義偉新政権の成立 ■ 安倍政権崩壊は必然

新しいグランドデザインが求められている

『日本の進路』編集部

 9月16日、国会で菅義偉首相が選出され、新政権が発足した。
 7年8カ月に及ぶ安倍政権は、首相が政権を投げ出して崩壊した。全国の自民党員による党員投票すらなしの総裁選出であった。公明党は、節操もなく今回も連立で政権に加わった。菅新首相と関係が深いといわれる日本維新の会は、事実上の与党である。 続きを読む


米海兵隊の戦略転換と日本の防衛・安全保障

日本の立ち位置をどう選択するか?

国際地政学研究所(IGIJ)理事長 柳澤 協二

 今年の3月、「米海兵隊兵力デザイン2030」が議会に報告されました。海軍・海兵隊が戦略・編成を替えようとしている背景に、中国に対する米国の軍事的優位に陰りが見えてきたことがあります。インド太平洋軍のレベルでも、対中国の戦い方として「集中から分散」という方向を志向しています。こうした米国の戦略転換は、日本の防衛政策にも大きなインパクトを与えることになると思います。
 辺野古への米海兵隊普天間基地代替施設の建設も、海兵隊の戦略・配備の変更に左右されます。また、陸上イージス計画の断念と「敵基地攻撃論」についても、グアムのミサイル防衛と長距離精密打撃力に重点が置かれようとしている米軍の新戦略のなかで、日本の役割を大きく変える可能性をはらんでいます。 続きを読む


わが国は再び近隣諸国の脅威となってはならない

「敵基地攻撃能力」は戦後の反省と「非軍事」路線からの根本的転換

自主・平和・民主のための広範な国民連合

 安倍政権は、コロナ感染症対策さえ満足でないにもかかわらず、「敵基地攻撃能力保有」の新たな安全保障政策の検討に入った。
 自民党の提言は、「憲法の範囲内で、国際法を遵守しつつ、専守防衛の考え方の下」という条件をつけてはいる。だが、どう取り繕っても実態を変えることはできない。
 わが国の自衛隊という軍隊が、米軍とともに相手国領域内に攻め込む軍事力を保有する。日本は明らかに一線を越える。 続きを読む


コロナ第1波を検証し今後に備える ■ コロナ差別があぶり出したもの

差別が根差す社会に生きる人すべてが「当事者」であるという認識と行動

公益財団法人反差別
人権研究所みえ 常務理事兼事務局長
松村 元樹

三重県で何が起こったのか?

 三重県では、4月に松阪市の中華料理店が新型コロナに関するデマのターゲットになりました。「コロナが出た」「店の周りは気をつけた方がよい」「従業員が感染している」などのデマがSNSで拡散され、予約がすべてキャンセルになり、店には、「感染者が店にいるのか」などの電話が相次ぎました。昼の時間帯の来客は、30人~40人あったのに10人程度まで減ったのです。 続きを読む


コロナ第2波が目の前 ■ 課題を考える

民族や国籍で差別することなく支援すべき

参議院議員 徳永 エリ

あまりに場当たり的な政府の対応

 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症に 1月31日時点のQ&Aで、「中国国内では、ヒトからヒトへの感染は認められるものの、ヒトからヒトへの感染の程度は明らかではありません。過剰に心配する事なく、風邪やインフルエンザと同様に、まずは咳エチケットや手洗い等の感染症対策を行う事が重要です」と、危機感のない見解を示していた。 続きを読む


コロナ第2波が目の前 ■ 課題を考える

真の政治家とはこうした危機の時に動けるか

国の難局、地方の難局に腹をくくって立ち向かうということ

Save Okinawa Project代表
玉城 研太朗
(沖縄県医師会理事・那覇市医師会理事・那覇西クリニック診療部長)

 「卯の花の 匂う垣根に 時鳥 早も来鳴きて 忍音もらす
 夏は来ぬ」

 1896年に発表された、佐佐木信綱作詞、小山作之助作曲の日本の唱歌「夏は来ぬ」。
 わたくしはこの曲がとっても好きだ。長い冬が終わり、卯の花が咲き乱れ、ホトトギスが鳴く、いよいよ夏がやってきた、と何というのでしょうか、弾けんばかりの夏の爽快感が見事に歌われており、心躍らされるそんな歌ではないだろうか? 沖縄県に長く厳しい冬などないが、いよいよ梅雨も明け、まっつぁおな空と照り付ける太陽、エメラルドグリーンの海を眺め、わたくしはとある会議の前に沖縄県恩納村にある谷茶前の浜公園に立ち寄り、この歌を聴きながら、ここ数カ月の出来事、沖縄県が日本全国があるいは世界中が立ち向かって闘ってきた「COVID-19」のことを思い返していた。 続きを読む