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主張 ■ 世界は変わった! 日本は変われるか

政治を変える連合へ一歩踏み出そう

『日本の進路』編集部

 米・イスラエルのイラン侵略戦争は許しがたい犠牲をイランと全世界に強いている。「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」を唱えた高市政権はいったい何をしているのか。即刻、侵略戦争を終わらせるために働くべきではないか。
 それにしてもイラン戦争は、世界を一気に新しい局面に押し上げた。中国を先頭にグローバルサウスの前進は決定的となり、国際政治の前面に登場した。西欧諸国は対米自立を一気に進めた。全世界で戦争反対の行動が発展している。
 日本も例外ではない。戦争反対、生活危機打開の国民的要求と闘いが始まっている。
 高市政権の化けの皮は剝がれ始めた。一連の地方首長選挙では自維両党は地域住民の批判にさらされている。自民党内部でも公然と意見が出始めた。政権内からも、自民党大会で自衛官に「国歌斉唱」をさせたことに疑義が出るほどだ。
 国民は高市政権に満足せず、政治を変え、日本を変えることを望んでいる。高市政権と対峙し、打ち破る時が来た。
 だが残念ながら、野党各党はおしなべて「混迷」だ。良識ある野党の皆さんには奮起を促したい。いまこそ政党政派を超えて広範な人びと・勢力は連合し、政治を変える努力の時だ。新しい日本をめざす意見交換をいたるところで巻き起こそう!

イラン戦争が世界を変えた

 トランプ政権はイラン戦争の「休戦」に追い込まれた。交渉がどうなるかまだわからない。だが、米国が内外での危機を決定的に深めたことだけは間違いない。
 欧州も劇的な変化を遂げている。欧州各国は、トランプの「NATO(北大西洋条約機構)からの離脱」の脅しに屈しなかった。欧州は米国と一線を画し、戦略的自立を決定的に強めている。日本の高市政権だけが惨めな対米追従を地獄まで続けるのか?
 人びとは世界各国で戦争反対に立ち上がっている。
 米国では3月28日、トランプの独裁的な政治に抗議する「ノー・キングス(王はいらない)」デモが全米の主要都市約3千カ所で開かれ、計約800万人が参加した。
 パキスタン各地で3月、参加者40万人の反米・反戦デモ。オランダ、スペイン、イタリア、イギリス、フランスなどの西欧諸国やラテンアメリカ、オーストラリアなど、10カ国以上で連帯した大規模な抗議行動が広がった。
 日本も例外ではない。戦争反対、高市政権の改憲策動などに反対する行動が始まっている。4月8日には国会前で3万人余の行動と北は旭川市から南は石垣市まで全国165カ所で5万人の一斉行動が行われた。
 21日にも大規模な行動など、全国いたるところで連日のようにさまざまな抗議活動が取り組まれている。間違いなく変化の「きざし」だ!

「初めて行動を呼びかけた」

 誰が立ち上がったのか? 抗議活動の参加者の過半数は30歳代以下の若者であり、6割強が女性たちだ。さらに特徴的なことは「初めて行動に参加した」にとどまらず、「初めて行動を呼びかけた」といった運動の広がりだ。
 共同通信は8日の行動について、次のような活動を紹介した。
 「スタンディングを行います。おそらく私1人ですが」。20代の女性会社員は5日、X(旧ツイッター)に投稿した。改憲の動きに懸念して「地元で声を上げたい」と決心したという。8日夕、つくば駅周辺にはポスターやペンライトを手にした100人超が集まった。「近くに同じ思いの人がいるとわかり、希望が持てた」
 約350人が駆け付けたJR仙台駅前。「少しでも声を上げる人が増えてほしい」と、東北大の男子学生(22)が呼びかけた。
 朝日新聞は大阪市での行動参加者の声を紹介した。大学院生の女性(26)は「K-POPのアイドルを応援していて、政治と芸能が密接に関わっていることを感じる。オタクこそ政治に興味を持たなあかんやろと思って、戦争反対を訴えたくてここに来た」と話した。好きなアイドルがプリントされたアクリルスタンドを持ってきた女性会社員(30)は、「こういうグッズも石油がないと作られなくなるかもしれない。初めてで緊張したけど、同じ思いの仲間がいっぱいいて泣きそうになった」。
 こうした動きを支持し、行動の発展をさらに促したい。

若い世代が動き始めた

 この若者たちの行動の背景には、何があるのか。
 3月の消費動向調査結果(内閣府)は衝撃的である。2月と比べて暮らし向きが「(ややを含んで=以下同)良くなる」は11・2%から4・4%に激減、他方、「悪くなる」が41・0%から62・6%に激増。
 とくに若い世代で特徴的である。29歳以下と30歳~39歳では「暮らし向きが悪くなる」「収入の伸びが悪くなる」が他の世代と比較してずば抜けて多い。毎日新聞の4月世論調査でも、内閣支持率は2月と比べて18~29歳は70%が51%に、30代は72%が54%に大幅下落している。
 これは一時的現象ではない。
 バブル崩壊後の「失われた三十数年」、あるいは1990年代半ば以来、実質賃金は低下している。とくにここ2、3年、物価高に国民は苦しめられている。
 さらにイラン戦争で諸物価は一気に上がり、とりわけ蓄えのない若者世代と単身高齢者世代を襲っている。今の政治に若者たちはうんざりしている。
 その若い世代が動き始めた。政治がどう対応するか問われている。

政党政派の違いを超えた議論を

 いまこそ政治家たち、各界のリーダーたちの党利党略を超えた「高市政権の政治を打ち破る」広範な連携が求められている。
 とくに野党の皆さんに言いたい。党内問題は重要でないとは言わないが、国民の期待に応えることこそが第一だ。政党政派の違いを超えて、政治を変えるための広範な政治勢力の連合を実現しなくてはならない。
 そのために自民党政治への政策的対抗軸を明確にすることが不可欠だ。どのような日本をめざすか。それがなくては単なる「野合」となる。
 その柱は、二つではないか。もちろん議論が必要だ。
 イラン戦争への対応を見ても、日米基軸路線に対抗する「アジアに生きる日本」がまずカギだ。そのためには米国や高市政権、マスコミなどが振りまく「中国脅威、敵視」から抜け出すことだ。日本の国益を考えるなら、中国との平等互恵の友好関係は不可欠だ。
 もう一つは、「目前の経済を何とかしてほしいという切実な思い」に応えることだ。歴代自民党政権が進めてきた対米追随で一部大企業のための「国際化」経済は限界だ。国民の暮らし第一で、安全安心の食料と再生可能エネルギーの地域自給、それに国民の命を守る社会保障が求められる。そのための所得再配分、国民のための経済財政に切り替えることだ。
 まずは、「どうやって政治を変えるか」の議論を巻き起こそう。
 広範な国民連合はこの1月を含めて「政治を変える大討論」を開催してきた。今年7月に開催予定の全国地方議員交流会研修会では「国政与野党の枠を超えて、地方から政治を変える流れをつくっていきましょう」と呼びかけられている。断固支持だ。また、九州など地方でも「政治を変える」ための相談、討論の呼びかけが始まっている。
 政治を変える「連合」の実現へ、一歩踏み出そう!