「わかやま女性議員の会」で取り組む

白浜町、海南市、橋本市の3市町議会 全会一致で

白浜町議会議員 水上 久美子

 「わかやま女性議員の会」では8月、これまでの米兵による性的暴行事件に対して、事案の説明、共有がありました。その後、議員各自が調査し9月議会定例会に臨みました。その結果、白浜町議会、海南市議会、橋本市議会で意見書を提出し、いずれも全会一致で採択されました。

私の意見書提案理由説明

 国土面積の0・6%の沖縄県に70%もの米軍基地が集中している事実は、ご承知かと思います。1995年9月に小学生が米兵3人により性的暴行をされるという痛ましい事件が起き、県民の怒りが爆発し大規模な抗議集会が開かれたことを覚えておられる方も多いのではないでしょうか。
 その後、容疑者の身柄引き渡し等について、日米地位協定の運用が一部見直され、沖縄では公共の安全に影響を及ぼす可能性がある事件が起きた場合、地元に情報を伝えることも定められました。
 にもかかわらずその約束は反故にされ、意図的に隠蔽されて、昨年12月の性的暴行事件についても本年6月に報道されるまで明るみに出ませんでした。その間本年5月にも同じように性的暴行事件が起きていたことも明らかになりました。
 起訴に至らなければ、関与が明らかでも米軍構成員の身柄を日本側に引き渡すことができないという日米地位協定の取り決めによって、95年の小学生への性的暴行の実行犯である3人が引き渡されなかったことが大きな問題になりました。
 私たちはこのような現状を容認できません。
 性的暴行は魂の犯罪と呼ばれ、被害者の負った傷は一生涯、心の傷として残ります。それと同時に、米軍による犯罪が日本の法律では裁けないという日米地位協定の壁が大きく立ち塞がっています。

日本の主権の問題だ

 この問題は日本の主権に関わる問題として考えなければなりません。
 まず、日本で米軍人及び軍属が公務外で罪を犯した場合であって、日本の警察が現行犯逮捕等を行ったときには、それら被疑者の身柄は、米側ではなく、日本側が確保し続けます。被疑者が米軍人等の場合で、身柄が米側にある場合には、日米地位協定に基づき、日本側で公訴が提起されるまで、米側が拘禁を行うこととされています。
 日米地位協定は、日米安全保障条約の目的達成のために我が国に駐留する米軍との円滑な行動を確保するため、米軍による我が国における施設・区域の使用と我が国における米軍の地位について規定したものであり、日米安全保障体制にとって極めて重要なものです。
 よって、米国構成員の綱紀粛正と日米地位協定の改定を強く求め意見書を提出します。

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