平和外交こそ政府が力を入れるべきこと
宮古島平和ネットワーク 福里 猛
多くの皆さんのご参集に、今とっても奮い立つ思いです。宮古島から来ました宮古島平和ネットワークの福里猛です。
今、日米両政府は中国が国家統一のために台湾侵攻すると煽り立て、それに備えるとして抑止力の名の下に南西諸島の軍事化を進め、島々が標的にされるリスクを急激に高めています。地対空ミサイル部隊など700人あまりを配備し、集落民家から250メートルの目と鼻の先に弾薬庫2棟、23年3月には射撃訓練場を完成させ、運用を始めています。
さらに来年度には住民に説明のないまま、宮古島駐屯地に電子戦部隊の配備を公表し、さらなる軍事要塞化を進めています。23年4月に、陸自ヘリが伊良部島沖で墜落しました。一歩間違えれば私たち住民が犠牲になったかもしれないと思うと、基地があるがゆえの危険と隣り合わせであることを実感させられました。
宮古島はすべての生活用水を地下水でまかなっています。宮古の住民はたとえ政府の計画通り有事の際、九州方面に避難できたとしても、戦争になればミサイルの撃ち合いで自然が壊され町も破壊され、間違いなく地下水も汚染されるでしょう。専門家によると地下水の汚染が解消されるのになんと400年ぐらいかかるそうです。戦争が終わっても私たちは島に戻れるでしょうか。皆さん、避難する心配より戦争を絶対にさせないと求めていきましょう。(拍手)
最後になりますが、今年の8月12日に日中平和友好条約45周年を迎えました。戦争の歴史を乗り越え、あらゆる紛争を武力に頼らず解決すると誓った同条約の意義を日中双方で再確認し、対話による平和外交を積み重ねることこそが本来政府が最も力を入れるべきことです。
皆さん、沖縄を再び戦場にさせないよう連帯して共に頑張っていきましょう。