沖縄県うるま市長選 ■ 立候補を決意の照屋寛之さんに聞く

市民が主役、「誰一人取り残さない市政」

聞き手は、大学の教え子でうるま市議会議員の國吉 亮

これまでの研究成果の全てを注ぎ込んで市長選挙に臨む

國吉亮(以下、――) 沖縄国際大学の恩師である照屋寛之先生が、4月25日投開票のわがうるま市の市長選挙に立候補を予定されると伺い、大変うれしく思いました。必ず市長になっていただきたく全力で支える決意です。まずは、立候補を決意された心境を伺います。

照屋寛之氏(以下、照屋) 今回、多くの市民と市民団体からうるま市を変えてほしいという声に押され、私は市長選挙に出馬する決意をいたしました。私の行政に対する思いは、市民が主役となってまちづくりを行うことが住民自治の基本であるということです。
 私は、地域主権と市民主権を堅持し、市民の声に学び、市民と共に歩み、市民に夢のあるうるま市を実現するため、粉骨砕身、「誰一人取り残さない市政の実現」に全力で取り組みます。
 全国には、実に見事な自治運営を行っている市町村があり、もしも自分が市長であるなら、調査で得た素晴らしい政策を実施してみたいと思う事例をいくつも見てきました。私のこれまでの研究成果のすべてを注ぎ込み、うるま市民のため、残りの人生のすべてをうるま市のために捧げるため全力で奮闘する覚悟です。

非正規の多い沖縄ではコロナの打撃は深刻
生活困窮世帯への市独自の支援策を実現する

――何といっても、市政も目前の最大の課題は新型コロナ感染症問題です。仕事がなくなった、収入が激減したなど市民の生活の問題も非常に深刻です。国にはもっと生活支援、休業や時短の補償に財政を回してもらわなくてはなりません。
 うるま市としても独自にもっと対策を強化する必要があると思います。「誰一人取り残さない市政」を掲げ、「もっとできるよ うるま市は さぁ みんなの力で」を主張する照屋先生はどうお考えでしょうか。
照屋 新型コロナウイルスの感染拡大は、市民生活、学校教育、経済活動に想像を絶する大打撃を与え続けています。非正規社員の不安定な雇用形態は、景気変動に大きく左右されるため、コロナ禍では真っ先に影響を受けることになりました。特に非正規社員の多い沖縄では、他府県以上に大きな影響が出ています。
 それに対し、国はもちろんのこと、市独自の支援策も当然行われるべきです。うるま市では、これまでも多くの支援策が実施されてきました。しかし、その後においても、新型コロナウイルスの感染拡大は続いているため、さらなる支援策が必要であることは言うまでもありません。したがって、コロナ禍によって失業等に追い込まれた生活困窮世帯への支援事業の拡充、倒産、資金操りに窮する事業者、農水・産業全般への支援事業も拡充させなければなりません。
 新型コロナウイルスの感染拡大による学校教育への影響も深刻です。特に、小中学校教育では、これまで対面だった授業をオンラインに切り替えて行うことは、教育効果を考えてみても課題が多く、さらに格差が広がっています。特に、経済的に厳しく、オンライン環境の整っていない児童生徒にとっては、大きく不利になることが明らかです。現在の行政には、早急にその克服策と具体的な解決策が求められています。

魅力的な特産物の農水産業を発展させる
後継者問題の打開へ、6次産業化推進

――うるま市の市民一人当たりの所得は県内の市の中では最も低い状況にあります。貧困率も高いうるま市の課題として、地域経済の活性化と所得向上は最も重要な基本的課題です。うるま市の誇るべき資産である農水・産業全般を振興し、雇用創出、さらには市民所得を向上させる政策をお伺いします。
照屋 うるま市の人口は、那覇市、沖縄市に次いで県内3番目ですが、残念ながら一人あたりの市民所得(平成29年度)は最下位に近い。しかし、多くの市民は、その事実を十分に把握していないのではないでしょうか。
 低所得の要因の一つに、第一次産業である農水産業の停滞や雇用形態の悪化などが考えられます。農水産業は、気象条件に大きく左右されることはご存じの通りです。農水産業の所得は常に不安定であり、その所得向上は市町村のみならず国にとっても大きな課題といえます。
 また、うるま市をはじめ、沖縄の農水産業当事者の大きな課題の一つは後継者不足が挙げられます。うるま市の農水産業は、高齢化や後継者不足などの課題がある一方、オクラ、ニンジン、あまSUN、マンゴー、小菊、イグサ、モズク、ミーバイなどの魅力的な特産物が多数あります。持続可能な魅力ある農水産業を発展させていくためにも、販売網の拡充、輸送費の大幅な負担軽減など行政支援策への期待は年々高まっています。
 私は農水産業の後継者不足と低所得問題を打開する一番の解決策として、農水産業の第6次化を推進します。農水産品の付加価値を高め、うるま市独自のオリジナルブランドの販路を国内外へ拡大する。農水産業に関わるすべての人々の所得が向上すれば、うるま市全体の経済活性化が期待できます。
 今こそ、そのニーズに応えるべくうるま市独自の大胆な政策を打ち立て、若者が就労し企業が新規参入できる産業形態へと創り上げていく。私はしっかりと地場産業の基盤を構築していきます。

辺野古基地建設阻止へ重大な意義を持つ市長選

――今回のうるま市長選挙は、来年の沖縄県知事選挙の前哨戦とも言われ、全国的にも注目されています。最後に、決意と支援の呼びかけをよろしくお願いします。
照屋 沖縄の首長選挙、特に11市のすべての選挙において、その構図は辺野古新基地建設反対の候補者対政府官邸との全面対決です。
 今年1月に行われた宮古島市長選挙では、政府官邸は菅総理の公設秘書を送り込んで必勝を期しましたが、オール沖縄勢力の候補がその圧力をはねのけて見事に当選しました。一方、翌2月に行われた浦添市長選挙では、残念ながら政府官邸の強固な支援を受けた現職候補が勝利しました。そして、今注目されているのが、4月25日投開票予定のうるま市長選挙です。
 辺野古新基地建設反対を訴える私が当選すれば、オール沖縄勢力は確実に強化されます。県内11市のうち5市がオール沖縄の首長になる政治的意義は計り知れません。
 私はこの歴史的な選挙に際して、不退転の覚悟で全力で取り組む決意です。うるま市民の皆さまはもちろんのこと、官邸主導の悪政に不満を持つすべての県民と全国の仲間に呼びかけ、心より訴えます。
 「デニー知事を支える市長の誕生を! デニー知事の生まれ故郷のうるま市からデニー県政と連携する市長を誕生させよう!」
 私は多くのうるま市民の声に応え、必ず、絶対に勝ち抜かなければならない大変重要なうるま市長選挙に勝利します。最後の最後までのご支持とご支援をよろしくお願い申し上げます。

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