2017年04月一覧

「アメリカ第一」のトランプ政権とアジアの緊張、日本の課題

軍事大国化で「強い日本」か、平和・自主外交で真の自立国をめざすのか

日本の進路編集部

 トランプ政権成立から100日が過ぎた。普通は「ハネムーン期間」などと言われる安定期だが、この間はまったく違って、米軍によるシリアやアフガンでの爆撃・殺戮など戦争を含む激動となった。世界は今、緊迫の朝鮮半島情勢を息を凝らして見守っている。 続きを読む


北朝鮮の脅威と日本の不可解な対応

2016-shinroRogo

<シリーズ・日本の進路を考える>
世界の政治も経済も危機は深まり、わが国を亡国に導く対米従属の安倍政権による軍事大国化の道に代わる、危機打開の進路が切実に求められている。
本誌では、各方面の識者の方々に「日本の進路」について語ってもらい、随時掲載する。(編集部)

丹羽宇一郎

 北朝鮮の脅威が再び高まっています。相次ぐ示威的な行動に対し、米国など国際社会も強硬姿勢を示しています。なんともきな臭い空気が漂う中で、どうしても首をかしげたくなる動きがあります。日本政府の一連の対応です。 続きを読む


北海道の鉄道で何が起こっているか(上)

JR北海道の経営危機と鉄道網維持のあり方

北海道議会議員 梶谷 大志

1 はじめに

 JR北海道の経営危機の発端は、2011年5月に札幌市と帯広市を結ぶ、道内幹線である石勝線での特急列車脱線炎上事故であった。

炎上し、トンネルから牽引された列車

炎上し、トンネルから牽引された列車

 この列車はトンネル内で脱線し、煙で顔を真っ黒にし避難した乗客が、その恐ろしさも入り交じったコメントがニュースで放映された。
 あまりにも身近な出来事として、道民全体にとても大きな衝撃を与えた。しかも、当時の北海道議会議長までもが乗り合わせていたので、余計驚きを与えたのである。 続きを読む


輪島市門前町の産廃処分場建設反対運動報告

きれいな環境、生きられる故郷を守り、子孫に残す

輪島市門前町 舘谷富士夫

 原発と産廃の建設過程は似ていて、地域の共同体を分断させる手法もほとんど同じであることに気づいた。私は石川県志賀町に立つ志賀原発の隣町に住んでいる。輪島市門前町の家の前には、「志賀原発はもうやめよう ここから27‌km」と書いた2m×4mの大きな看板を国道沿いに掲げている。本題に入る前に反産廃の闘いに向け、住民はなぜ、建設当時も今も権力に取り込まれてしまうのかを考えてみた。そのことを冒頭述べさせてもらいたい。 続きを読む


中原浩一 北海道農民連盟書記長に聞く

北海道農業の課題と抱負

中原浩一 北海道農民連盟書記長

新たに書記長に就任して

 私は和寒町で生まれ育ち、現在55歳です。農家を代々継承し4代目になります。父親の時代は、耕地面積は6ヘクタール(ha)ぐらいでしたが、私が就農し5年後に12‌ha、10年後には18‌haになって、平成17年に法人化して、今は会社の土地も含めて52‌haで営農しています。 続きを読む


極度に緊張激化する朝鮮半島情勢

緊張緩和へ日本は積極的に動くべき

 トランプ政権は、3月1日、朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)のたび重なる中止要求にもかかわらず、韓国とその周辺海空域で米韓合同軍事演習を開始した。史上最大規模の軍事演習が、4月末まで続く。

米空軍B1戦略爆撃機(右)とF15航空自衛隊戦闘機(左2機)の共同演習(防衛省HPから)

 地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)を活用した訓練や、朝鮮の核・ミサイル施設への先制攻撃、さらには金正恩委員長の殺害を目的とする「斬首作戦」も訓練に含まれている。 続きを読む