ひやみかち宜野湾うまんちゅの会顧問 石川元平
『戦う民意』ーこれは、翁長雄志沖縄県知事が角川書店から「緊急出版」(12月15日)した本のタイトルである。翁長知事は、これまで安倍総理や菅官房長官と直接会談をし、知事の発言全文及び要旨は、中央紙や地方紙にも掲載された。また、社説などでも論評されてきた。日本政府と沖縄県が裁判闘争に突入したことも周知の通りである。
翁長知事は、著書の冒頭で「2014年には四つの選挙において、辺野古移設に反対する沖縄県民の民意が示されました。にもかかわらず、安倍政権はそれを一切無視して、辺野古移設を強引に推し進めようとしています。『辺野古から、沖縄から日本を変える』ことは、単に日本政府と対立するということではありません。基地問題を解決しなければ、日本が世界に飛躍できない。沖縄の民意を尊重せずして日本の自立はない。沖縄のためになることは日本のためになり、さらには世界のためになる。私はそう信じています」と述べている。翁長知事は、沖縄の危機は日本の民主主義と地方自治の危機として、全国民に問うているのである。知事は、日本政府と辺野古新基地建設をめぐって、日本の安全保障問題、さらには日本の民主主義、地方自治の在り方を含め、法廷闘争に入ったが、注目をしながらご支援をいただきたいと思う。
昨年末の12月14日には「辺野古新基地をつくらせないオール沖縄会議」が沖縄コンベンションセンター劇場棟において、1300人余が結集して結成された。「設立趣意書」の一部を紹介する。「翁長知事を先頭とする県民の闘いは萎縮するどころか、沖縄の政治・社会大衆運動史上かつてない世論の結集をつくり出し、中央政府と対峙してでも沖縄の未来は沖縄が切り拓くという気概に満ち溢れている。今こそ、沖縄の歴史と誇りをかけた闘いのとき。それだけに今、巨大な政府権力に立ち向かい、最終的にこの闘いに勝利するための戦略を描き、闘いを統一的に掌握し組織する『オール沖縄』の形成が求められている。あらゆる政党・会派、経済団体、労働団体、平和・民主団体、女性・青年団体、あるいは学者・文化人、法律家団体などを網羅し、さらには各市町村に立ち上げられた『島ぐるみ会議』(名称は多様)をベースにする広範な市民の参加結集を呼びかけ、全沖縄、全県民的な結集軸の形成を図る。『オール沖縄会議』はそのために結集される。オスプレイ配備撤回、普天間基地の閉鎖撤去、県内移設反対を求めた2013年の『建白書』の精神を基軸に、翁長知事を支え、県民を鼓舞し、辺野古現地の闘いを大きな輪で包んでいく」
この結成大会には、県議会を終了した翁長知事もかけつけた。知事は「日頃から私がなぜ沖縄の歴史の話をし、それといまの沖縄の現状を絡み合わせながら、沖縄問題、辺野古問題を闘っているかと言いますと、私たちの『うやふぁーふじ』(祖先)の苦労に比べたら、私たちの今の苦労はなんてことはないんですよ、皆さん」「必ず沖縄は、琉球王国いいう万国津梁の精神、世界への架け橋になるんだという、私たちの闘いを含めて頑張っている責任世代の姿を子どもたちに見せることによって、子や孫たちが21世紀の沖縄を切り拓いていくんです。お互いに頑張りましょうよ」と集会参加者を激励した。
2016年の元日、辺野古ゲート前座り込みは、544日を迎える。
1月24日には普天間基地を抱える注目の宜野湾市長選挙の投票日である。シムラ恵一郎候補の勝利で、安倍自公政権打倒へのムシロを普天間から上げていきたい。
乞うご支援
志村恵一郎後援会 ひやみかち宜野湾うまんちゅの会
宜野湾市普天間2―5―9
電話098―896―2818
(注)「ひやみかち」は立ち上がる、「うまんちゅ」はみんなでの意