孫崎享一覧

第6回日中時事交流フォーラム

日中間の政治文書の重要さを再認識
台湾海峡の平和および東アジアの平和と発展をめざす

 日中平和友好条約45周年を記念し、日中関係における重要な政治文書を再認識するため、日本の「自主・平和・民主のための広範な国民連合」と中国のシンクタンク「華語智庫」は、4月28日の夜、第6回オンライン日中時事交流フォーラムを開催した。国際環境の激変する中、日中関係の問題点を認識し、双方の見方を出し合い、意見交換し、国交正常化以来の4つの政治文書を礎に、今後の日中関係を展望した。

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ウクライナ戦争と台湾問題

平和を創る道の探求

東アジア共同体研究所長(元外務省情報局長) 孫崎 享

 

 

 

 

1 反撃能力、敵基地攻撃をどう考えるか

 岸田政権は2022年12月、安保関連3文書の閣議決定をした。3文書中、国家安全保障戦略と国家防衛戦略は、敵のミサイル発射基地などをたたく反撃能力を保有することを明記している。反撃能力は従来敵基地攻撃能力と呼ばれてきた。安保関連3文書の改定を受けて、日経新聞が行った世論調査では5年間で防衛力を強化する計画を支持するとの回答が55%で、支持しないが36%である。
 日本の多くの人はこれで日本の安全が高まったと思っているようだが、全く逆である。

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