各地の活動 ■ 長崎第25回総会、12月5日開催

記念講演 ◆ 羽場久美子先生

「日中友好の原点に戻り、東アジアの平和と共生へ

広範な国民連合 長崎

 12月5日、長崎市立図書館新興善メモリアルホールにて、自主・平和・民主のための広範な国民連合・長崎第25回総会および記念講演が約50名の参加で開催された。


 総会・記念講演の開催にあたって、中村住代代表世話人が、「長崎県は、中国をはじめ東アジアの国々とは、歴史的にも地政学的にも切っても切れない関係にあり、今日、広範な国民連合の柱となっている『対中外交を転換し、新時代にふさわしく日中関係を安定・発展させ東アジアの平和と繁栄を求める道』を岸田政権に要請していくことは重要で、私たち長崎で活動している広範な国民連合・長崎にとって大変重要な課題である。来年は日中国交正常化50周年の節目の年であり、今総会で大いに議論し認識を共有し、県内の各界各層と連携し、自主・平和・民主日本の一翼を担えるよう前進したい」と主催者としてのあいさつを行った。
 その後、羽場久美子先生(青山学院大学名誉教授、神奈川大学教授)がオンラインで、「『日中友好の原点に戻り、東アジアの平和と共生へ』~米中激突の東アジア 問われる日本の進路~」と題して講演。羽場先生は冒頭、自身の被爆二世としての生い立ちに触れ、「戦争と平和」に強い関心を持ってきたと紹介。東アジアの緊張の一つの要因に米中貿易戦争が激化していること、米国経済の頭打ち、衰退の一方で中国経済の成長が背景としてあり、中国が米国を追い越す過程で摩擦が起こっていると指摘。さらに、東アジアで戦争が起きれば日本は最前線となるが、米国は日本を守るのではなく、地理的にも日本が米国を守る構図となっている。戦争を仕掛けるのはアメリカかと問い、近い将来米国を追い越す中国から戦争を仕掛けるメリットはないことを指摘。米国には、東アジアでアジア人同士の戦争(代理戦争)をさせ日中両国を破壊させ、米国が回復することが目的としてあると指摘した。
 講演終了後、社会民主党長崎県連合幹事長で長崎県議の坂本浩さん、立憲民主党長崎県連合会副代表の白川あゆみさん、長崎県平和運動センター事務局長の平野忠司さんの3人が、来賓として総会にあたって連帯のあいさつをされた。また、衆議院議員山田勝彦氏、長崎県日中親善協議会、長崎地区労働組合会議からのメーセージが紹介された。
 その後、総会議事に入り、事務局から事前に配布されていた議案が提案された。その中でこの1年間、月1回の会報の発行や世話人会の開催の継続、また、新規に始めた月刊『日本の進路』読書会の取り組みも報告された。
 さらに方針案として、主な行動提起の一つで「日中国交正常化50周年に向けた取り組みを各界・各層に呼びかける」ことを決定した。
 新世話人一人を加え、事務局の補充も含めあらたに16人の世話人(役員)体制で運営し、広範な国民連合・長崎として各界と連携を深め、闘いを前進させていくことを確認し総会を閉会した。

(長崎事務局 田代圭介)

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